テレビやYouTubeなどの撮影シーンで、一時期からよく目にするようになった「GoPro」(ゴープロ)という小さなカメラ。これはアメリカのサーファーが2004年に開発したもので、コスパ・機能ともに優れており、今では動画撮影の現場では欠かすことができないアクションカメラだ。
コンパクトデジタルカメラが、スマートフォンのカメラの機能の進化に押されて低迷する昨今だが、動画撮影に限っては、スマートフォンだけで補えない機能性を持つゴープロの支持は高まっており、特に旅行などでは“スマホとゴープロの2台持ち”で撮影を楽しむ人が増えているという。
しかし、「良い」と聞くゴープロではあるが、手にしたことがない人にとっては何がどうすごいのかがイマイチわからないのも正直なところ。今回は、自由に旅行ができるようになった今だからこそ知っておきたいゴープロの性能について、担当者に話を聞いた。
とにかくコンパクト!身に着けるとより臨場感のある動画に
ゴープロの優位性の最たるものが、“コンパクトで頑丈”といった点。本体は手のひらに収まるサイズで、アクションシーンで使うことを想定して開発されていることから頑丈な構造であり、水深10メートルまでOKな防水性能もあるため、「ほかのカメラよりも旅行に適している」と担当者は解説する。
「旅行では、できるだけ荷物を最小限に抑えたいものですよね。移動も多いなかで大きなカメラを持ち運んだり、重いカメラでずっと撮影し続けるのも大変です。その点、ゴープロは小型で軽量なので、カメラ単体でポケットに入れたり、手持ちのグリップなどをつけてもバッグに入れた際にかさばらないので便利です」
また、コンパクトなゴープロならではの使い方として、カメラを手に持って撮影するだけでなく、専用マウント(パーツ)を活用してヘルメットやパドル、自転車やバイクなどのハンドルにつければ、あらゆる視点から記録することができる。
「旅行先でアクティブな体験をするならば、ゴープロの魅力も合わせて体験していただけるはずです。夏場の海水浴や、冬場のスキー、スノーボードの際に、スマートフォンで動画撮影するのは怖いもの。こういった場面でも、ゴープロは頑丈かつ防水性能に優れているため、より安心してお使いいただけると思います。臨場感ある撮影ができるので、これまでにない“旅の記録”ができますよ」
手ブレ補正がすごすぎる!スマートフォンでは撮れない映像に
前述の話だけでもゴープロが旅行に適していると伝わってくるが、なかには旅先でアクティビティをせずにのんびり過ごす人もいるはず。しかし、ゴープロの使い勝手の良さはアクティビティに限った話ではないという。
たとえば、旅行先を散策する際、歩きながら撮影したいときも多い。スマートフォンの場合、どうしても手ブレが起こり、せっかく撮影した動画が後で見るとブレブレで見続けることができない、なんてことも起こりがちだ。
ゴープロには「HyperSmooth」という手ブレ補正機能があり、驚くほど画面が揺れないことでも知られている。設定によっては、カメラを回転させてもずっと水平を保たせることが可能だ。
「ゴープロは動画撮影における手ブレ補正機能が非常に進化していて、開発当初から現在は5世代目となる『HyperSmooth 5.0』まで進化しています。旅行先で歩きながらの撮影、人混みでの撮影であっても、手ブレをしっかり抑えることで、その地の雰囲気をきちんと記録することができます」
余談だが、先日、筆者が台湾に旅行に行った際、ドライブレコーダー代わりにゴープロを車に取り付けてみた。後に見た動画は全く揺れておらず、感動したのを覚えている。
数年ぶりの自由な旅行だからこそ、思い出の記録を
ようやく自由に旅行ができるようになった今、当たり前に旅行ができることへのありがたみをひしひしと感じることも多い。できればスマートフォンだけでなく、機能性に富んだカメラを持参したいものだ。
しかし、旅行といえば何かとお金がかかるもの。改めてカメラを購入するのはできるだけ控えたい。こういった点でもゴープロは優れており、本体購入の場合は6万円前後かかるが、一定期間ゴープロをレンタルできるサブスクリプションも展開しているという。
「日常的に動画撮影を行うわけじゃないのであれば、旅行期間だけゴープロをレンタルしていただき、お使いいただくのもおすすめです」
また、撮影した動画の編集においても、ゴープロが提供している「Quik」というアプリを使えば、比較的簡単に動画作成を行えるそうだ。
最後に、まだゴープロを使ったことがない人へのメッセージももらった。
「『ゴープロはアクションスポーツで使うもの』『使いこなすのが難しい』というイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。しかし、ここまでの話の通り、日常でも使っていただけますし、使い方も簡単です。シンプルな構造である分、慣れればすぐに使いこなしていただけると思います。また、一度ゴープロならではの撮影のおもしろさを体験すると、“撮る楽しさ”が倍増します。ゴープロを旅行のお供にすることで、その楽しい記憶が動画として記録できるんです。これから旅行に行く予定のある方は、ぜひゴープロで撮影をして、素敵な旅の思い出を持ち帰っていただきたいですね」
取材・文=松田義人(deco)