日本のワイン文化を切り拓いた「赤玉」ブランド。サントリー創業者・鳥井信治郎によって1907年に発売された「赤玉ポートワイン(※)」から始まり、118年の歴史を誇る。その伝統を受け継ぎつつ新たな挑戦として、2025年9月16日に発売された「赤玉プレミアムブレンデッドワイン」について、担当者に開発の背景やこだわりを聞いた。
※1973年に赤玉スイートワインへ名称変更。
――甘口な「赤玉スイートワイン」と異なり、「赤玉プレミアムブレンデッドワイン」はやや辛口な印象です。どのような特徴がありますか?
「醤油や砂糖、みりんなどを使う甘みのある日本食に合うよう、新鮮で華やかなぶどうの香り立ち、熟成感や複雑さのある味わい、心地よい余韻が感じられるワインに仕上げました」
――これまでの赤玉ブランドのイメージを一新する、まさに“新定番”と言えますね。開発の背景について教えていただけますか?
「創業者の鳥井信治郎は、『日本人の味覚に合う、日本人のためのワイン』として赤玉ポートワインをつくり、その味は100年以上経った今も愛され続けています。一方で、調査によると今の日本のお酒の飲み方は約7割が夕食中で、その割合は年々増えていることがわかりました。『日本の食中で、誰でも気軽に飲めるワイン』が現代の日本人に求められているのではないかと考え、新しい赤玉の開発をスタートしました」
――調査の結果、ワインが登場する食卓のほとんどは洋食だったそうですね。
「日本の食卓の大半が和食や中華などで、多くの人は缶のお酒を飲んでいます。和食や中華は甘みのある味付けで、実はワインは甘みのある食事との相性が苦手です。そこで、甘みのある日本食をもっとおいしくするワインであれば、もっと飲んでいただけるシーンを増やせるのではないかと思い、“日本の食を引き立てる赤ワイン”を目指しました。お酒は飲むけれど、ワインは特別なときにしか飲まないような方に、普段の食事に合わせて飲んでいただくことを想定しています」
――ベースワインにはブランデーやスピリッツなどさまざまな原料酒がブレンドされています。このアイデアはどこから?
「赤玉スイートワイン自体が、ワイン原料酒にシェリー様(よう)ワインやハーブスピリッツを原料酒としてブレンドしています。日本人の味覚に合わせるために、ワインだけに縛られることなく、多彩な原料酒をブレンドする味わいづくりと技術は、創業者から約120年間、サントリーに脈々と受け継がれています」
――コンセプト通り、料理の邪魔をせず、ワインの味わいもしっかりと楽しめました。
「130回を超える試作を実施しており、大変な苦労をしてこの味わいをつくっています。試作品と日本食との食べ合わせのパターンも、延べ100通り以上の試飲・試食を行っており、今までにない回数の試作・試飲を経て、現在の味わいにたどり着きました」
――豚の角煮や鰻の蒲焼き、すき焼きといった料理とも相性がいいそうですね。なかでもおすすめは?
「サバの味噌煮です。青魚のサバ、しかも日本独特の調理法である味噌煮と赤ワイン、という通常であれば合わせてみようと思わない組み合わせですが、驚くほど非常によく合います。赤玉プレミアムブレンデッドワインの穏やかな味わいや、発酵による複雑さが、味噌の複雑さや甘さと調和します」
“日本の食を引き立てる”ことを追求し、開発された「赤玉プレミアムブレンデッドワイン」。普段の食卓で気軽に食中酒として、さまざまな料理とのペアリングを楽しんでほしい。
■「赤玉プレミアムブレンデッドワイン」
・容量/容器:750ミリリットル/瓶
・アルコール度数:12%
・発売地域:全国
・価格:オープン価格
・品目:甘味果実酒
※20歳未満の者の飲酒は法律で禁じられています。
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