次にくるキャラクターは何⁉︎X(旧Twitter)、Instagram、YouTube、誰もが自分の作品をネットで公開できる、時代はまさに「1億総クリエイター時代」。ネットにあふれる才能ある若手クリエイターたちをピックアップする本企画。今回はSNSにキレのある漫画を投稿しているロクパチQ(@rokupachiq689)さんをインタビュー。漫画制作の創作秘話を聞いた。
――キャラ(ましゅまちょ)の誕生秘話を教えてください。
【ロクパチQ】まずデザインについては、2つほど意識したことがあります。1つめは色彩とフォルムがシンプルであること、2つめは画的なインパクトを残しやすいことです。1つめに関してはキャラクターとしてのとっつきやすさ、2つめに関してはショート漫画としてのフックとなるようデザインしました.
次に性格については、“胡散臭いヒーロー像”を意識しました。「問題が解決したかどうかわからないけど、なんとなくそれっぽくおさまっているからいいか…」と問答無用で思わせるような存在を目指して設定しています。
私は「ぽめばやし」というキャラクターコンテンツも制作しているのですが、ましゅまちょとぽめばやしは結果的に似た性質のキャラクターになっていると思います。潜在的に私の中の「おもしろのツボ」が上記で述べたような要素なのかもしれません。
――この漫画には「多くの人が経験した黒歴史」が登場します。このテーマを軸にした理由は?
【ロクパチQ】ショート漫画という特性上、まず読んでもらうためのわかりやすいフックが重要です。そのためテーマには「シンプルでニッチな共感」を置くことを決めました。また公開される場である「ネット」との相性を加味しました。現状ネットで支持を受けているキャラクターコンテンツの特徴として「自虐的な笑い」「共感性の高い生きづらさ」「頭を使わなくてもなんとなく理解できること」の3要素が含まれていることが多いです。この傾向から「黒歴史あるある」を主軸にすることを決定しました。
――漫画を描くうえでアイデアはどのように生み出していますか?
【ロクパチQ】各回でテーマとする黒歴史については、一般教養としての“黒歴史あるある”をベースに創作しています。例えば「自分の右腕には闇の力があるはずだ」というものや「オーラや妖精が見える」というものなど。他にはネットで黒歴史あるあるを検索し、ネット民の共感性が高そうなものをピックアップしています。
取材協力:ロクパチQ(@rokupachiq689)