高野山は約1200年前、弘法大師・空海が、紀伊山地の山々に囲まれた標高約900メートルにある平地に開いた高野山真言宗の総本山。“山”と名が付いているが、“高野山”という山があるわけではなく、“山内全体が金剛峯寺という寺の境内である”という「一山境内地(いっさんけいだいち)」の考えに基づいて創られた、この聖地全体を示している。
世界遺産にも登録されている、日本屈指の聖地を散策しよう!
高野山真言宗の総本山!和歌山の名刹「金剛峯寺」
「総本山金剛峯寺」は、高野山真言宗3600ヶ寺の総本山。境内総坪数4万8295坪の広大な敷地の中には、東西60メートル、南北約70メートルの主殿(本坊)をはじめ、別殿、奥殿、新書院などさまざまな建物が備えられている。
主殿には歴史に名を残す絵師の襖絵で飾られた部屋や、豊臣秀次自刃の間など見どころも多い。例年10月下旬から11月上旬ごろは紅葉も見ごろ。
●総本山金剛峯寺 / 住所:和歌山県伊都郡高野町高野山132 / 電話:0736-56-2011 / 時間:8:30〜17:00(最終受付16:30) / 休み:なし / 料金:拝観料 大人1000円、小学生300円、未就学児無料 / アクセス:京奈和自動車道・紀北かつらぎICより車で40分
高野山の信仰の中心である「奥之院」と「壇上伽藍」
「壇上伽藍」は、空海が高野山を開創した際、最初に整備に着手された場所。主要な法会が行われる高野山の中心的な場所であり、金堂や根本大塔など19もの堂塔が建ち並んでいる。
「壇上伽藍」とともに高野山の二大聖地である「奥之院」。弘法大師入定の地であり、樹齢数百年の巨大な杉木立ちの中、一の橋から弘法大師御廟まで約2キロの参道が続く。参道には皇族、諸大名をはじめ、文人や庶民にいたるまで、あらゆる人々の墓石や祈念碑、慰霊碑が20万基以上も立ち並んでいる。著名な戦国武将の慰霊碑を探してみよう。
●奥之院 / 住所:和歌山県伊都郡高野町高野山550 / 電話:0736-56-2011(総本山金剛峯寺) / 時間:24時間 / 休み:なし / 料金:参拝無料 / アクセス:京奈和自動車道・紀北かつらぎICより車で40分
写経体験で心を整えよう
高野山では、写経体験を実施している寺や宿坊なども多い。写経とは経典を書き写す、仏法を広めるための僧侶の重要な修業のひとつ。一字一句に願いを込めて浄書すれば、雑念が払われ、心が安らかに。高野山大師教会では日帰りの写経体験ができる。ぜひ一度訪れてみてはいかが。
【体験DATA】写経体験 / 料金:奉納写経実習料1500円(般若心経用紙1巻、金剛峯寺名入り筆ペン、高野山お写経のてびきセット) ※2回目以降、金剛峯寺名入りペン持参の場合1100円 / 受付:8:30~15:00
四季の食材を使用した体にやさしい精進料理
金剛峯寺からほど近い場所にある「中央食堂さんぼう」では、滋味豊かな本場の精進料理をお手ごろ価格で味わえる。特産物の胡麻豆腐や山菜などを使った小鉢が並ぶ弁当のほか、麦とろや湯葉、山菜などの単品メニューも豊富。素朴だが味わい深い料理を味わえる。
●中央食堂さんぼう / 住所:和歌山県伊都郡高野町高野山722 / 電話:0736-56-2345 / 時間:11:00〜16:00(LO) ※売切れ次第終了 / 休み:不定休 / アクセス:京奈和自動車道・かつらぎ西ICより車で60分
お土産にもぴったり!高野山の名物「胡麻豆腐」
高野山の精進料理に欠かすことのできないのが、胡麻豆腐。「濱田屋」は明治に開業した老舗で、開業当初は木綿豆腐や飛竜頭の製造・販売を行っていたが、2007年より胡麻豆腐の専門店に。ゴマ、吉野本葛、水の3つの材料だけでシンプルに仕上げられた「胡麻豆腐」はプルンとした食感で、濃厚な胡麻の味わいが口の中いっぱいに広がっていく。週末および祝日限定のイートインメニュー「抹茶胡麻豆腐」もあり。
●濱田屋 / 住所:和歌山県伊都郡高野町高野山444 / 電話:0736-56-2343 / 時間:9:00〜17:00 ※売切れ次第終了 / 休み:不定休 / アクセス:京奈和自動車道・かつらぎ西ICより車で40分
※2021年11月25日現在の情報です。
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