2020年に放送された大河ドラマ「麒麟がくる」。主人公・明智光秀ゆかりのスポットは関西エリアにもたくさんあるが、今回はドライブがてら1日で巡って楽しめるスポットを紹介する。
まずは“天下分け目の天王山”の舞台へ
まずは、明智光秀と羽柴秀吉が天下をかけて戦った山崎の戦い(別名・天王山の戦い)の舞台へ。場所は、現在の名神高速道路・大山崎ICあたり。有名な「本能寺の変」の11日後、ここで明智光秀と羽柴秀吉が戦った。まず最初は、「宝積寺」(京都府大山崎町)へ行ってみよう。ここは山崎の戦いの際、秀吉が本陣をおいたとされるところ。境内には秀吉が腰をかけたといわれている出世石もある。また、天王山への登山道の入り口にもなっている。
●宝積寺 / 住所:京都府乙訓郡大山崎町銭原1 / 電話:075-956-0047 / 時間:9:00~15:30 / 料金:入場料400円 / アクセス:名神高速道路・大山崎ICより車で10分
次は、宝積寺から車で15分ほどの「勝竜寺城公園」(京都府長岡京市)へ。山崎の戦いに敗れた光秀はここ勝龍寺城にいったん退却し、その後、琵琶湖畔の坂本城へ向かうが、京都市伏見区小栗栖(おぐるす)で命を落とす。つまり、ここは明智光秀がいた最期の城だったところだ。また、光秀の娘ガラシャが夫の細川忠興に輿入れした城でもある。園内は公園として整備され、2階には光秀、ガラシャ、光秀の盟友ともいえる細川藤孝、その息子忠興の関係がよくわかる展示室になっている。
●勝竜寺城公園 / 住所:京都府長岡京市勝竜寺13-1 / 電話:075-955-9515(長岡京市商工観光課) / 時間:9:00~17:00、4~10月は~18:00 / 料金:入場無料 / アクセス:京都縦貫自動車道・長岡京ICより車で10分
敵は本能寺にあり! 光秀が本能寺に向け発った場所
次は亀岡市へ向かう。勝竜寺城公園から車で30分ほどの距離、長岡京ICから京都縦貫自動車道にのり、篠ICを経由して「丹波亀山城址」(京都府亀岡市)へ。本能寺の変の時に、光秀がここから本能寺に向けて出発したという場所だ。明治時代の廃城令により解体されたが、宗教法人「大本」の手により石垣などが修復された。入口から入って左手にある「みろく会館」の総合受付で申し込めば一部を見学できる。
●丹波亀山城跡 / 住所:京都府亀岡市荒塚町内丸1 / 電話:0771-22-5561(大本本部) / 時間:9:30~16:00 / 料金:拝観券300円 / アクセス:京都縦貫自動車道・篠ICより車で13分
丹波平定の拠点として光秀が作った城
丹波亀山城を後にして、亀岡ICから京都縦貫自動車道、舞鶴若狭自動車道を使い、今度は福知山へ向かう。車で1時間強、目的地は明智光秀が建てた城「福知山城」(京都府福知山市)だ。現在は「福知山城公園」として整備され天守閣も再建されているが、石垣などは当時のものが残っている。織田信長に命じられて丹波を平定した光秀は、信長から「天下の面目をほどこし候」と名指しで称賛されるほどの評価を得ていた。しかし、この3年後には本能寺の変を起こすことになる。
見どころの1つが石垣。「野面積み(のづらづみ)」という自然石をそのまま使うやり方で、珍しいのは石垣の中に石塔類などが多く使われていることだ。おそらく周辺の地域や寺院から集められたもので、よく見ると梵字などが刻まれた石がたくさん混ざっているという。
天守閣の中は資料館になっており、明智光秀をはじめとする福知山城主や福知山の城の歴史に関する資料が展示されている。また、最上階の4階からは福知山の城下町を一望できる。
●福知山城天守閣 / 住所:京都府福知山市字内記5 / 電話:0773-23-9564 / 時間:9:00~17:00(最終入館16:30) / 料金:入館料 大人330円、小人110円 / アクセス:舞鶴若狭自動車道・福知山ICより車で10分
〈番外編〉ひと足伸ばして、光秀の娘が暮らした丹後へ
さて、時間があるならば一気に日本海まで走ろう。目指すは「天橋立(あまのはしだて)」で有名な宮津。ここは明智光秀の娘・玉(細川ガラシャ)が、夫の細川忠興と暮らした土地。「宮津市役所」の横を流れる「大手川」の対岸一帯は、「宮津城」があったとされるところだ。
もうひとつ、宮津市役所から車で10分ほどのところにある「盛林寺」(京都府宮津市)もオススメ。ここには、明智光秀のものといわれる首塚がある(京都市内、亀岡市内にも光秀の首塚とされるものがあり、諸説ある)。本能寺の変の後、光秀の娘だった玉(細川ガラシャ)が幽閉されていた土地「味土野(みどの)」にも近い。
●盛林寺 / 住所:京都府宮津市喜多696 / 電話:0772-22-4481 / 時間:24時間 / 料金:参拝無料 / アクセス:京都縦貫自動車道・宮津天橋立ICより車で4分
1日でまわる戦国ドライブコース 京都府編。悲劇の武将・明智光秀ゆかりの地を巡ってみると、大河ドラマ「麒麟がくる」もより身近に感じられるはずだ。
※2021年11月22日現在の情報です。
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