【主催・小籔千豊】音楽×お笑い×ゲームが融合!4年ぶり開催「KOYABU SONIC 2023」の見どころは?

2023年9月12日

お笑いタレント・小籔千豊が主宰する音楽フェス「KOYABU SONIC(コヤブソニック)」。新型コロナウイルス感染症の影響で、2019年以降、長らく中止・延期となっていたこちらのフェスが、4年ぶりに開催される。

「老若男女を問わず、大勢の方に楽しんでもらえる“やさしい音楽フェス”にします」と意気込みを語る小籔千豊撮影:ソムタム田井


2023年9月16日(土)~18日(祝)の3日間、「KOYABU SONIC 2023」(会場・インテックス大阪)という名称で実施される同イベントの見どころを、小籔本人に直撃。ステージの構成や、新たに設けられるゲームエリアの詳細などを話してもらった。

「自分たちが楽しみたかったから」イベント発足の意外な裏事情


――改めまして、「KOYABU SONIC」が開催されることになった経緯を教えてください。

若手の頃にレイザーラモンと3人で「ビッグポルノ」(同名のお笑いユニットとしても活動)というイベントをやっていたんですけど、そこで下ネタラップを作って歌ったら、これがめちゃくちゃウケまして。それで、調子に乗ってどんどん曲を作っていったら、いつの間にかイベントの半分以上を下ネタラップが占める構成になっていて…。

でもそうやって、お客さんの前で曲を披露させてもらえるのは楽しかったので、よそのイベントでもやってみたいな…という話はしていたんです。それで、ちょうどその頃、野外音楽イベント「SUMMER SONIC」の存在を知って、なんとか出させてもらえないかなぁと相談したんですけど、やっぱり無理だったんですね。

――いきなり参入する…というわけにはいかなかったと。

とはいえ、僕たちも気持ちに火がついてしまったので、すぐには諦めきれなくて…。そこで「音楽フェスには出られなくても、自分たちでフェスっぽい企画を立ち上げて、それに出演したら、気持ちのうえでは満足できるんじゃないか?」となって。勢いに任せて企画を立ち上げた…というのが、発足の経緯になります。

――そうして2008年からスタートした「KOYABU SONIC」ですが、新型コロナウイルス感染症の影響で長らく休止の状態が続きました。今回、満を持して再開するわけですが、同イベントに対する意気込みを聞かせていただけますか?

4年ぶりの開催ということで、準備中は「当時は毎年参加してくれていたお客さんも、さすがに戻ってこないんじゃないか?」と心配していたんですけど、いざ、チケットの販売を開始したところ、売れ行きはかなり好調…とのことでホッとしています。ただ僕自身には、イベントの規模をもっと大きくしたいとか、収益を増やしたいといった願望はなくて。これまで通りの“誰でも気軽に楽しめるやさしい音楽フェス”を目指して、頑張らせてもらっています。

――いまや関西を代表する音楽フェスとして広く知られている「KOYABU SONIC」ですが、さらに発展させたいという思いはないと?

あくまでも、僕自身の目の届く範囲で楽しくやっていきたい…というのが本音です。でも、ありがたいことに、出演したいと言ってくださるアーティストや芸人仲間がどんどん増えてきて、1日では収まりきらない規模になって。その結果、今回も3日間、インテックス大阪で開催させていただくことになりました。

【写真を見る】「KOYABU SONIC 2023」の見どころや、ステージ構成について話す小籔千豊撮影:ソムタム田井


「フォートナイト」エリアをはじめ、会場には見どころが満載


――日数、会場ともにかなりの規模感ですね。

屋外にステージを複数組めば、1日でできないこともないんですけど、そうなると各ステージのスケジュールが被ってしまうので…。出演陣に関しては、皆さんを平等にリスペクトしているので、同じ時間帯で被るようにスケジュールを組むことは、僕のなかではないですね。お客さんにもすべてのステージを楽しんでもらいたいので、今回も3日間開催という形を取らせてもらっています。

――すべてのステージをしっかり楽しめるのはいいですね。

それとなんといっても、僕自身が今年で50歳なので。同年代のお客さんに来ていただいても、体力的にきつくならないように。そのうえでしっかり楽しんでいただけるように、いろいろ準備しています。特に飲食エリアには、本当においしいご飯屋さんに入ってもらっているので、そちらもお楽しみに。

――年配の方や家族連れの方が来られても楽しめそうですね。

駅からのアクセスもいいし、充電スポットや縁日の屋台、小さいお子さんが楽しめるアトラクションなども用意しています。それと女子トイレを増設しているので、トイレ前に長蛇の行列ができる…といった事態も避けられるのではないかと。

――細かいところまで気を配られていますね。ちなみに、今回の「KOYABU SONIC」でいちばんの見どころをあげるとしたら、どこになりますか?

「フォートナイト」エリアという、ゲームに特化したスペースを設けたことですね。「KOYABU SONIC」の立ち上げ当初は、「音楽と笑いが融合したフェスは斬新!」ということで、よく話題にしてもらっていたんですけど、昨今ではそういった切り口のイベントやテレビ番組は珍しくないので、何か新しい風を吹かしたいなと思いまして。

それで、ちょうどその頃、僕が「フォートナイト」というゲームにハマっていた…ということもあって、音楽と笑いにゲームまで融合したフェスって、いままでなかったんじゃないか?と思い、今回、実現させていただくことになりました。「フォートナイト」エリアには、世界大会にも出ているようなすごいプレイヤーの方が来てくれて、生でやり取りをしてくれるので、こちらもおもしろくなると思います。

新たに設けられる「フォートナイト」エリアについても、その概要を話してくれた。撮影:ソムタム田井


初めて触れる“別ジャンルの魅力”に気づけるのも醍醐味


――音楽×お笑い×ゲームという構成はおもしろいですね。ちなみに、出演アーティストを目当てに参加したお客さんの場合、お笑いやゲームはどのように楽しめばいいのか、何か目安といいますか、方向性がありましたら教えていただきたいです。

コロナ禍以前に開催していたときは、「音楽目当てで遊びに来たけど、あの芸人のステージでめちゃくちゃ笑いました」や、「生でお笑いを見るのは初めてなんですけど、こんなにおもしろいんですね!」といったご意見をいただきました。

逆に、芸人のステージを目当てに来られたお客さんからも、「出演アーティストの曲を生で聴いて、ファンになりました。今では毎回欠かさず、ライブにも足を運んでいます」といったご意見をいただいているので、こんな感じで「初めて触れる別ジャンルの魅力」に気づけるところも、「KOYABU SONIC」のおもしろいポイントなんじゃないかなと思っています。

――いよいよ開催が目前に迫りましたが、現時点で心配や不安な要素はありますか?

それはぜんぜんないですね。自分が出演するイベントの場合は、直前までウケるか滑るか不安なんですけど、「KOYABU SONIC」はエグいメンバーが揃っているので、当日、盛り上がることは決定済みといいますか。どの分野からも本当にすごい、一流の方たちが集まってくれているので、いまさら僕がどうこうしなくても、大盛り上がりになることは間違いないです。ただひとつ心配なのは、年齢的に、僕の体力が最後までもつかな…ということですね。

――貴重なお話、ありがとうございます。それでは最後に、「KOYABU SONIC」に興味・関心のある皆さんに向けて、ひと言お願いします。

夏フェスに行ったことがない方からすると、こういったイベントは暑そう…、体力がもたなそう…と思われがちですが、「KOYABU SONIC」に関しては、今年で50歳になる僕でも無理なく楽しめるように、随所に工夫を凝らしています。初心者の方でも安心して楽しんでもらえる“やさしいフェス”になっているので、音楽フェスの入門編だと思って、気負わずに軽い気持ちで遊びに来ていただきたいです。

その一方で、出演陣に関しては僕自身もしっかり目利きをして、どの音楽フェスよりもおもしろい方たちに参加してもらっているので、目と耳の肥えたお客さんにもきっと満足してもらえる自信があります。お笑いの分野でも、実力派の芸人たちが大勢出演するので、ちょっとでも気になるところがありましたら、ぜひ会場までお越しいただいて、その盛り上がりを直に体験していただけますと幸いです。

取材・文=ソムタム田井

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