『桃鉄2』桃太郎が花笠踊りで新幹線をお出迎え…新物件“お鷹ぽっぽ”も気になる米沢駅「おしょうしな駅まつり2025」レポート

2025年11月5日

「Nintendo Switch 2」「Nintendo Switch」向けソフト『桃太郎電鉄2 ~あなたの町も きっとある~』(以下、桃鉄2)が、2025年11月13日(木)に発売。物件駅数は約1000駅、物件数は6000件を超え、『桃鉄』シリーズ史上最大ボリュームを誇るという。

本作の発売を記念し、メインキャラクターとしておなじみの「桃太郎」が『桃鉄2』に物件駅・物件として登録された町や施設にあいさつをして回るイベント「桃太郎あなたの町めぐり」を実施中。今回は、「東日本編」に登場する山形・米沢駅への訪問の様子をお届けする。

「おしょうしな駅まつり2025」オープニングイベントに登壇した、近藤洋介市長、桃太郎、つどりぃ、入間川駅長(左から)撮影:ソムタム田井


桃太郎の花笠踊りに新幹線の乗客もびっくり!


米沢駅は、以前より『桃鉄』シリーズに登場しているお馴染みの駅のひとつ。2025年10月18日には駅の敷地内で「おしょうしな駅まつり2025(※)」が実施され、縁日やグルメ屋台、体験型のイベントなどが展開。家族で楽しめる企画も満載で、大盛り上がりとなった。

※米沢の方言で“ありがとう”という意味の「おしょうしな」が由来。

ミニ新幹線の乗車体験を楽しむ子どもたちに手を振る桃太郎撮影:ソムタム田井


ちなみに『桃鉄』の原作者であり、本作の総監督・ゲームデザインを務めるさくまあきらさんに「本シリーズに米沢駅を登場させた理由」をうかがったところ、「駅弁の“牛肉ど真ん中”は、全国の駅弁の中でも、1、2を争う人気商品です。これは何としても『桃鉄』でも扱わなければ!と思い、駅のひとつに加えさせていただきました」とのことだった。

『桃鉄2』における、米沢駅周辺のマップ(C) さくまあきら (C) Konami Digital Entertainment


米沢栄養大学と米沢女子短期大学合同の学生サークル「花鳥風月」による“花笠踊り”で「おしょうしな駅まつり2025」がスタートすると、まずは米沢駅の入間川駅長と米沢市の近藤洋介市長がステージに登壇。「米沢駅は山形県の玄関口になります。米沢駅が発展し、元気になることは、山形県がますます盛り上がることにもつながります」といったあいさつとともに、スペシャルゲストとして桃太郎を迎え入れ、JR東日本山形エリアの公式マスコットキャラクター・つどりぃも加えた4人でのフォトセッションが行われた。

「おしょうしな駅まつり2025」の開催を告げる入間川駅長撮影:ソムタム田井


また近藤市長は『桃鉄2』にも興味津々の様子で、「最新作には米沢駅はもちろん、我らが上杉鷹山(うえすぎようざん)公も登場すると聞いております。大勢の方に『桃鉄』を遊んでいただいて、米沢の魅力がより広く知られることに期待しています!」と話し、会場を沸かせた。

「『桃鉄2』に上杉鷹山公が登場することが決まり、うれしい限りです」と話す近藤洋介市長撮影:ソムタム田井


続いて、駅のプラットホームにやってきた桃太郎は、先ほどの学生サークルのメンバーとともに花笠踊りを披露。新幹線の利用客もこれには大喜びで、写真撮影を楽しむ姿が見られた。また、新幹線が出発する際には、駅長とともに見送るパフォーマンスもあり、窓越しに車内の子どもたちに手を振る一幕もあった。

桃太郎と撮影ができて、花笠踊りサークル「花鳥風月」のメンバーも大満足の様子撮影:ソムタム田井

米沢駅に到着した山形新幹線の前で、出発進行のポーズを取る桃太郎と入間川駅長撮影:ソムタム田井


『桃鉄』モチーフの伝統工芸品“お鷹ぽっぽ”も展示


駅前広場を覗いてみると、地元ならではの食材を使ったグルメ屋台に加え、“お鷹ぽっぽ”の絵付けワークショップも展開しており、こちらも大盛り上がりに。

お鷹ぽっぽとは、米沢市笹野地区で作られてきた伝統工芸品・笹野一刀彫(ささのいっとうぼり)の通称で、鷹をあしらった木彫玩具の総称。コシアブラの丸木を、サルキリと呼ばれる刃物で削って簡単な彩色を施したもので、会場では『桃鉄』とコラボした作品も展示。桃太郎のほか、同作に登場する金太郎と浦島太郎をモチーフにしたお鷹ぽっぽも用意され、これらも好評を博していた。

桃太郎(中央)、金太郎(左)、浦島太郎(右)をモチーフにした“お鷹ぽっぽ”撮影:ソムタム田井


そんなお鷹ぽっぽが、『桃鉄2』ではついに、“お鷹ぽっぽ工房”という名称で物件として登場。これにはワークションを運営する笹野一刀彫の職人さんも大満足の様子で、「子どものころ、スーパーファミコンでやり込んでいた『桃鉄』に、まさか自分たちの仕事であるお鷹ぽっぽが登場するなんて、夢にも思いませんでした。大変光栄ですし、ゲームが発売されたらがっつりやり込みます!」とコメント。

『桃鉄2』の米沢駅で購入できる物件。初登場の“お鷹ぽっぽ工房”に注目(C) さくまあきら (C) Konami Digital Entertainment


さらに『桃鉄』をモチーフにしたお鷹ぽっぽについて触れると、「やっぱり『桃鉄』といえば、金太郎と浦島太郎も重要なキャラクターなので、3人をイメージして作らせていただきました。台座の部分には、それぞれをイメージしたロゴを入れて。カラーリングも3人を意識したものになっていますが、キャラに寄せすぎるとお鷹ぽっぽらしさがなくなってしまうので、あれこれ試行錯誤しつつ、ちょうどいいバランスに仕上げたつもりです」といった意見を聞かせてくれた。

伝統工芸品・笹野一刀彫の職人さんと、オリジナルのお鷹ぽっぽを手に3ショット撮影:ソムタム田井


これを受けて、物件に新しく“お鷹ぽっぽ工房”を追加した理由をさくまさんにお聞きしたところ、「米沢は、歴史ヒーローとしても登場する上杉鷹山の町です。その上杉鷹山が、農民の冬期の副業として工芸品の製作を奨励したことが、お鷹ぽっぽの始まりだと言われています。ですので、郷土玩具を物件に入れることは少ないのですが、今回は上杉鷹山とセットで導入してみました」といった、意外な裏話を聞かせてもらえた。

『桃鉄2』に登場する歴史ヒーロー・上杉鷹山(C) さくまあきら (C) Konami Digital Entertainment


ちなみに、米沢駅で購入できる物件の中で、さくまさんのイチオシは“そんぴんラーメン屋”だそうで、「そんぴんとは“へそ曲がり”という意味ですが、名前とは裏腹に、シンプルでおいしいラーメンです。米沢に来られた際は、ぜひ、ご賞味ください!」とのことだった。

このほかにも会場では、日本を代表する黒毛和牛として知られる“米沢牛”の串焼きの屋台であったり、会場内をぐるりと周回するミニ新幹線の乗車体験、駅長の制服を着て写真撮影ができる「こども駅長制服撮影会」のコーナーなどもあり、そちらでも桃太郎は引っ張りだこの状態に。常に子どもたちや、親子連れの来場者に囲まれながら、写真撮影に応じる姿が印象的だった。

地元ならではのリーズナブルな価格で米沢牛を味わえる……ということで、屋台も大賑わい撮影:ソムタム田井

駅長制服姿の子どもたちと桃太郎の3ショット撮影:ソムタム田井


要注目の『桃鉄』シリーズ最新作、『桃太郎電鉄2 ~あなたの町も きっとある~』は、Nintendo Switch 2および、Nintendo Switch向けソフトとして、2025年11月13日(木)に発売予定。どちらのバージョンもゲームプレイの基本的な部分に違いはないが、Nintendo Switch 2 Editionには「カメラプレイ」(※1)や「ひろびろマップ」といった、いくつかの限定機能が用意されている。

※1:カメラプレイは発売後のアップデートで搭載予定。

Switch向けソフトを購入後、「Nintendo Switch 2 Edition アップグレードパス」を購入すれば限定機能を楽しむこともできるので、まだNintendo Switch 2が手元にない人は、まずはSwitch向けソフトでがっつり遊び、Switch 2が手に入った時点でアップグレードする……というのもアリだ。各地の特徴がきめ細かく描かれた本作で、日本全国のさまざまな魅力を堪能しよう!

取材・文=ソムタム田井

※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。