初心者におすすめの資産運用は?代表的な資産運用も紹介

2021年10月13日

最近では若いうちから資産運用を始める人や興味を持つ人が増えています。しかし始めようと思っても、たくさんの方法の中からどれを選べばよいのか迷っている人も多いのでは?

そこで今回は、投資初心者の方におすすめの資産運用を紹介します。初心者におすすめの理由もあわせて解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

資産運用とは?

将来のライフイベントに備えて様々な金融商品の売買を行い、自分の資産を効率的に管理・運用することです。貯蓄や投資は、資産運用の手段の1つになります。

貯蓄は資産を減らさずに貯めておく方法ですが、現在の低金利だと銀行にお金を預けてもほとんど増えません。そのため、子どもの教育資金やマイホーム、老後の資金などは投資で増やす方が効率は良くなります。ただし投資にはリスクがあり、資産運用に回したお金が減ってしまう可能性があるので注意しましょう。

代表的な資産運用

資産運用はいくつもの方法がありますが、今回は代表的な資産運用について順番に解説します。

代表的な資産運用を紹介


個人向け国債
国債とは、国が資金調達のために発行する債券のことです。日本が発行するため日本国債といい、個人でも購入できるものを個人向け国債と呼びます。

債券は満期まで保有すると、支払った元金に加えて利息が支払われます。国が発行している債券のため、途中で無くなるというリスクは低いというメリットがある資産運用です。

株式投資
株式投資とは、取引所に上場している株式を売買する資産運用です。証券会社に口座を開き、株式売買を行います。

株式投資で得られる利益は、キャピタルゲインとインカムゲインの2種類があります。

●キャピタルゲイン…取引した株式の売買差益のこと
●インカムゲイン…保有している株式の配当金のこと

トレードの仕方によっては利益を得るチャンスが増えます。一方で、リスクのある資産運用のため、投資したお金が減る可能性もあります。

投資信託
投資信託とは、投資家から集めたお金を資産運用の専門家が株式や債券に投資し、発生した利益を投資家に還元する資産運用です。

集めた資金を複数の株式や債券に分散して投資をするので、自然と分散投資が行われるためリスクを軽減できます。また、投資の専門家(ファンドマネージャー)が自分の代わりに資産運用をしてくれるので、知識が少なくても始めやすいでしょう。

iDeCo(個人型確定拠出年金)  
iDeCoは自分で選んだ金融商品に対して毎月掛金を支払い、一定年齢に達したら年金のような形で受け取れる資産運用です。職業によって掛金の上限額が変わり、金融商品は元本確保型と価格変動型の2種類があります。

●元本確保型…元本保証がされている金融商品
●価格変動型…元本保証が無く、運用成果によって資産が変動する金融商品

iDeCoは国が後押ししている制度で、税制上の特典が設けられています。

一般NISA・つみたてNISA
一般NISAやつみたてNISAは、一定金額までの投資で発生した利益が非課税になる資産運用です。


一般的な株式投資や投資信託で得た利益に対して税金が発生するため、もらえるお金は少なくなります。しかし、NISA制度を利用して株式投資や投資信託を行って得た利益には税金が発生しないため、もらえるお金が増えます。

●一般NISA…自分の好きなように金融商品を購入できるNISA制度
●積立NISA…毎月決まった金額分の金融商品を積立で購入できるNISA制度

一般NISAと積立NISAは購入できる金融商品の種類や、投資できる金額に違いがあります。これから投資を始めようとしている方に、特におすすめの資産運用です。

ロボアド投資(AI投資)
ロボアド投資とは、ロボット(AI)が投資家の目的や希望に合わせて金融商品を選択したり、実際に売買したりする資産運用です。

投資家は質問に答えればあとはロボットが実行してくれるので、資産運用の知識や経験が少なくても始めやすいことが特徴です。ただしロボットを利用するため、運用資産残高に応じた一定比率の手数料(運用コスト)が発生します。

不動産投資
不動産投資とは、土地や建物を購入し、売却したり貸し出したりすることで利益を得る資産運用です。個人で不動産を購入することもあれば、不動産型クラウドファンディングに出資して、複数の個人投資家と利益を共有する形もあります。

毎月安定した利益を得られますが、不動産の維持コストや想定通りの利益が出るとは限らないなどのデメリットもあります。

初心者におすすめの資産運用

初心者におすすめの資産運用の条件は次の3つです。

●投資や資産運用に関する知識・経験が少なくても始められる
●仕事や家事が忙しくて資産運用の時間が取れなくても始められる
●分散投資・長期投資でリスクを抑えている


上記の3つに当てはまる資産運用は、次の4つです。

●個人向け国債
●iDeCo(個人型確定拠出年金)
●一般NISA・つみたてNISA
●ロボアド投資(AI投資)

それぞれ、おすすめの理由を詳しく解説しましょう。

元本保証と満期まで放置できることがポイントの「個人向け国債」
個人向け国債は元本保証がされており、1万円から購入可能な資産運用です。年12回発行されているので、興味を持ったらすぐに購入できます。

個人向け国債が初心者におすすめの最大の理由は、購入したら満期が来るまで放置できる点です。例えば日本国債変動金利型10年満期を10万円分購入した場合、10年後に元金10万円と利子が自動的に支払われます。

株式投資のように株価を毎日チェックして、売り時を見極める必要はありません。そのため、仕事や家事で忙しく、資産運用のための時間を取るのが難しい方でも始められます。また、日本国債は元本割れがしにくいため、資産を減らしたくない方にもおすすめです。

日本国債は次の3種類の中から、自分の興味があるタイプを購入します。

●変動金利型10年満期…利率が途中で変動する
●固定金利型5年満期…利率が満期まで変わらない
●固定金利型3年満期…利率が満期まで変わらない

ただし、日本国債の利率は記事執筆時点だと大変低いです。変動金利型10年満期を10万円分購入しても、将来的に受け取れる利息は25円です。日本国債は途中で換金もできますが、中途換金は元本割れを起こします。そのため、3~10年間は使わなくても問題ない余剰資金で行うのが望ましいでしょう。

老後に向けてリスクを抑えて投資ができる「iDeCo(個人型確定拠出年金)」
iDeCo(個人型確定拠出年金)は長期・積立・分散という重要なポイントを全て押さえており、リスクが少ない資産運用になります。

まずiDeCoで積み立てた掛金は、60歳になるまで受け取ることはできません。22歳の方が始めたら38年間、30歳の方が始めたら30年間という長期間の運用が前提となっています。

次に、iDeCoは金融商品を購入する時の方法が積立となっています。そのため少額からでも金融商品を購入でき、時間分散によってリスクを軽減できる効果が期待できます。

そして掛金で積み立てた金融商品は、定期預金や保険、国内外の株式や債券など、様々な金融商品に運用されます。複数の金融商品で運用することを分散投資と呼び、リスクを軽減する手法として知られています。

つまり、iDeCoは長期運用で積立分散投資が簡単に行えるので、リスクを抑えた資産運用が可能になります。また、iDeCoはプロに資産運用を任せられるため、自分で投資状況を確認する手間が省けます。

会社員の方は支払った掛金が全額所得控除の対象になるため、確定申告をすれば年末調整で支払った税金が戻ってくるというメリットもあります。iDeCoは老後の資産形成を考えている方にピッタリの資産運用です。


得た利益が非課税になる「一般NISA・つみたてNISA」
一般NISAやつみたてNISAが初心者におすすめなのは、資産運用で得た利益が非課税になるため確定申告が必要ないからです。一般的な株式投資や投資信託で得た利益には20.315%の所得税が課され、確定申告をしなければなりません。

NISA制度を活用した場合、得た利益は非課税になります。例えば、一般的な株式投資で30万円の利益を得た場合、約6万円の所得税に加えて住民税も支払うことになります。NISA制度なら、所得税と住民税を支払わずに済みます。

ルール上、給与以外に20万円以上の収入があると確定申告が必要だとありますが、一般的な株式投資で得た利益が20万円以下でも、住民税の関係から申告が必要な場合があります。一般NISAやつみたてNISAを利用していれば、税金や確定申告で悩むことはありません。

また、一般NISAやつみたてNISAはある程度購入できる金融商品が決まっています。リスクの低い投資信託が中心のため、投資に関する知識が少ない方でも安心して資産運用ができます。

ライフプランに沿った資産運用ができる「ロボアド投資(AI投資)」
ロボアド投資(AI投資)が初心者におすすめの理由は、自分の考えているライフプランに沿った資産運用を行ってもらえるからです。

人によって考えているライフプランは違います。「10年後に家を購入したい」「子どもの大学入学資金を貯めたい」など、目的や必要になるタイミングによって、最適な資産運用の計画は異なります。

ロボアド投資は利用者の考えているライフプランに沿った最適な資産運用をAIが行ってくれるので、資産運用に時間をかけるのは難しいが、自分の将来設計に沿って資産を貯めたい初心者の方におすすめです。

初心者におすすめの資産運用のまとめ

現在の金利だと貯蓄ではお金がほとんど増えないため、資産運用を行うなら投資の方が効率は良いです。本記事で紹介したの資産運用は、知識・経験・時間がない方でも始めやすく、リスクも抑えているため、初心者にもおすすめです。

しかし、元本保証されている個人向け国債は別として、iDeCoやNISA、ロボアド投資は元本割れが起きる可能性はあります。投資では投じた資金が目減りする可能性は十分に考えられるので、始める時は無くなっても問題ない余剰資産の範囲にしましょう。

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