【マンガでわかる!お金超入門】還元率だけじゃない!?クレジットカード選びのポイントとは?

2021年11月5日

「お金のことをもっと勉強しなきゃ」「お金の使い方を見直したい」と思いながら、何から手をつければよいかわからない――。そんな“お金超初心者”に、ファイナンシャルプランナーの坂本綾子さんが “お金の基本のキ”を教える連載がスタート。アベナオミさんのマンガとともに、これからの時代に知っておきたい「お金の知識」をわかりやすく楽しくガイドします!今回は第14回です。


ポイントが貯まりやすい高還元率は大きな魅力

クレジットカードと言えばポイントですね。ポイントを貯めたくてなるべくカードで支払うという人もいることでしょう。

クレジットカードのポイント還元率は、利用金額の0.5%程度が一般的です。キャンペーンなどでポイントが2倍、3倍になれば、その分還元率も1%~1.5%に上がり、カードによっては3%以上の高還元率もあります。銀行預金の金利は定期預金でも0.002%程度ですから、確かに魅力的です。

ふだんの生活で無理なく使える高還元率のカードがあれば、それを使うのが、まずは第一候補です。

次に考えたいのが銀行口座との相性です。給与などの収入が入る銀行口座で、使いたいクレジットカードの代金を引き落とせるかどうか。都市銀行や地方銀行では幅広く引き落としに対応していますが、銀行によっては制限があります。収入と支出は1つの銀行口座で管理すると収支がわかりやすいのでおすすめ。別の銀行だと毎月、引き落としの代金を動かす手間もかかってしまします。

使い道や生活パターンに合わせて種類を選択

また、クレジットカードの種類は多いのですが、発行元の会社で分類すると「銀行系」「流通系」「交通系」などに分けられます。

「銀行系」は、例えば「みずほマイレージクラブカード」「三井住友カードVISA」「りそなクレジットカード」など。

給与振り込みに使っている銀行系のクレジットカードなら引き落としはもちろんできますし、自行ATMの時間外手数料やコンビニATM手数料が無料になる、クレジットカードの年会費が無料になるなどの特典が付くことも。給与振り込みに使っている銀行が発行するクレジットカードも要チェックです。

日用品や食品の買い物でよく利用するスーパーがあるなら、その流通業者やグループが発行する流通系のクレジットカード、出張が多い、旅行が好きなら交通系のクレジットカードもいいですね。「流通系」は、例えば「イオンカードセレクト」「セブンカードプラス」「エポスカード」など。「交通系」は、「ビュー・スイカカード」「JALカード」など。中には、
提携することで両方の要素を持つ「ビックカメラSuicaカード」のようなカードもあります。


年会費、還元率に加えて付帯サービスもチェック

クレジットカードは、それぞれに特色があるので、自分に合っているかを確認しましょう。日本国内で発行されるクレジットカードのほとんどは、VISA、Mastercard、JCBといった国際ブランドが付いているので海外でも使えます。

毎日の生活に旅行やレジャーなどお金を使う場面を思い浮かべ、使いやすく、なおかつ年会費が安いか無料で、ポイント還元率がそれなりにあるかどうかが選択の条件になります。

その上で、付帯サービスとセキュリティ対策も押さえておきましょう。海外旅行保険が付いている、旅行代金などを割引してもらえるカードも。クレジットカードは実店舗に加えてネットショッピングで使うことも多いので、どんなセキュリティ対策があるも知っておきたい、カード会社のサイトなどに掲載されています。


自分に合ったものを2~3枚厳選して使い倒そう

自分のお金の使い方に合わせて、作るカードは2枚か多くても3枚まで。そして作った以上はトコトン使い倒しましょう。毎月、一定額を使い、きちんと返済することで信用が積み重ねられていきます。

後払いのクレジットカードでの買い物は借金するのと同じです。借りたお金をちゃんと返しているか、信用情報は普段は目に見えませんが、住宅ローンを借りるなど人生の重要な場面で影響を及ぼします。自分に合うクレジットカードを選んで、お得にきちんと使うことを心掛けてください。


【著者 プロフィール】
坂本綾子/ファイナンシャルプランナー坂本綾子事務所代表。 20年を超える取材記者経験を生かして、生活者向けの金融・経済記事の執筆、家計相談、セミナーを行っている。 著書に「年収200万円の私でも心おだやかに毎日暮らせるお金の貯め方を教えてください!」(SBクリエイティブ)など。

【イラストレーター プロフィール】
アベナオミ/宮城県生まれ、宮城県在住。地元情報誌のデザイナーをしながらイラストレーターとしても活動。2016年にフリーランスに。著書に「マンガでわかる!妊娠・出産はじめてBOOK」(KADOKAWA)など。