秋刀魚が安かった時代に生まれた「さんま兄さん!見ぃ〜つけた」【♡さゆりの超節約ごはん】

2022年1月15日

ボヨヨン夫婦漫才師としてお馴染みの「かつみ♡さゆり」のさゆりさん。夫のかつみさんが財テクのために始めた投資で大損し、1億7000万円の借金を背負った話は有名だが、実はその後、借金返済のために始めた事業に失敗したことでさらに膨らみ、現在も返済生活は続いている。

同棲時代はかなりの極貧生活に耐え忍んでいたそうだが、その中でさゆりさん独自のレシピが生まれていった。そんな節約レシピと、お金にまつわるちょっと笑えてちょっと泣けるエピソードをあわせてお届け!第4回目の今回は、秋刀魚と大根を使った見た目も楽しい”さんま兄さん!見ぃ〜つけた”をご紹介します。

一匹の秋刀魚と1本の大根が、テンション上がる楽しいお料理に変化!今回も全写真、かつみさんが撮影


秋の味覚の秋刀魚が一匹だけでも2人で楽しく食べるレシピ

我が家には”さんま兄さん!見ぃ〜つけた”という料理があります。今、秋刀魚は高くなってきてますけど、昔はちょ〜安かったんです。ただ、それでも我が家は一匹しか買えないことが多かったので、焼いた身を全部ほぐして、それを大根おろしに隠して探すということをしていました。だから、大根おろしにちょっと身が付いているぐらいになるんですけどね(笑)。

どんな状況もハッピーに変える、さゆりさんのアイデアが光る一品


作り方は簡単です。大根1本分の大根おろしを擦って、ピラミッドみたいな山にして、そのなかにほぐしたサンマを隠すだけ。それで大根おろしの山をほじっていると、“さんま兄さん”が見つかるんですよ!小さい頃に公園の砂場で山を作って崩した、あのイメージです。めっちゃ、楽しくないですか(笑)?

今回は令和バージョンでシャレた感じにしてみましたけど、平成の時は爪楊枝に紙を付けた旗だけ立てて、イベント感を出してました。

秋刀魚は身をほぐす。細かい骨は気にしない(笑)

気分は宝探し!


ほぼ大根ですから、体にもいいわけです(笑)。これを天つゆにつけて食べます。普通に秋刀魚を焼いて食べる時は大根おろしと醤油ですけど、”さんま兄さん!見ぃ〜つけた”の時は天つゆ。大根おろしは天つゆにつけると、いくらでも食べられますからね。

パーティーにもぴったりな華やかさ


“大根おろしのしぼり汁がもったいない!”から生まれた絶品お粥

大根おろしは1本分です!擦るのは大変なので、かつみさんに頼みます(笑)。で、大根おろしで山を作るためにはきちんと搾って固くしないといけないんですけど、この時にお汁が出るんですよね。なので、それを使ってお芋のお粥さんを作ります。作り方は簡単で、大根のしぼり汁を水の代わりにして、そこにお芋さんを入れ、ちょっと塩を振るだけ。それだけなのに超絶おいしいんですよ!

これは”さんま兄さん!見ぃ〜つけた”を作った時にしぼり汁を捨てるのがもったいないなと思って、お粥さんを作ったことがきっかけで生まれました。後から知ったんですけど、大根のしぼり汁って栄養素のかたまりだったんです。ものすごく酵素がいっぱいで、ビタミンCも入ってる。当時は「なんか健康に良さそうだなー。失敗してもまあいいか」と思ってやってみたんですけど、ちょっとみぞれっぽい感じになって甘みも増すので、本当にオススメ。かつみさんも普通のお粥さんよりこっちの方がおいしいとなり、大根おろしのしぼり汁が出た時の定番メニューになりました。

大根の絞り汁を入れた、栄養満点かつ超絶おいしいお粥さん


少ないお米で作れるお粥・雑炊は、返済生活の強い味方!

うち、ごはんはお粥さんにすることが多いんです。ご飯が一膳分しかなくても、お粥さんや雑炊にすると2人分になりますし、胃にもやさしいので、お粥さんや雑炊率が高かったんです。知らないうちにダイエットになっていました(笑)。お芋のお粥さんは、私が小さい頃から大好きで、風邪をひいた時にお母さんがよく作ってくれたんです。私がたまご粥より、こっちの方がいいって言って。それで、かつみさんが風邪ひいた時に作ってあげたら、感動してくれはって。それまで風邪をひいた時、お粥さんを食べたことがなかったらしいんです。それから、かつみさんも大好きになりました。

お芋のお粥は、さゆりさんにとってお母さんの味。今ではかつみさんも大好きだという


大根の葉っぱももちろん捨てずにおいしい3品目に変身

そして、大根には葉っぱが付いているので、その葉っぱと剥いた大根の皮、あと冷蔵庫に残っていた椎茸で炒め物も作りました。椎茸って、冷蔵庫のなかでカピカピになってることがありませんか?勝手に干し椎茸みたいになってたので、それを細かく刻んだものと葉っぱと皮をゴマ油で炒めてもう一品のでき上がりです。椎茸の旨味が加わって、一段とおいしい〜!大根1本から3品できちゃいました。大根って皮とお汁にすごい栄養素があるので、これなら何一つ無駄にせず全部食べられます。

大根を何一つ無駄にせず、丸ごと使い切るのがさゆりさん流


今回は”さんま兄さん!見ぃ〜つけた”を紹介しましたけど、実は兄さんに1回もネーミングの了承を得たことがないんです。だから、さんま兄さんは、知らないんです(笑)。よく作っていたのはまだ兄さんと面識のなかった頃なので。今はおかげさまで1人一匹、秋刀魚を買えるようになりましたけど、最近は値段が高くなってきたので、また、やりたいなーと思っています。

♡さゆりの節約レシピ/「さんま兄さん!見ぃ〜つけた」

私がお料理するときは、ぜ〜んぶ目分量!なので、お好みの味で仕上げてくださいね♡

1.秋刀魚を焼く
まずは秋刀魚を焼いて、身をほぐします。

2.大根を丸々1本おろす
秋刀魚を焼いている間に、大根の皮・葉・茎を刻みます。身はぜんぶおろして。お汁は捨てずに、別にしておきます。

3.デコレーション
ピラミッドのように大根おろしを積み上げて、途中にさんまの身を潜ませます。市販の天つゆをつけていただきま~す♡昔は頂上の旗だけしたが、今回はカッコつけてお弁当用のかわいい飾りをつけちゃいました!

大根は大根おろしと絞り汁に分ける

大根おろしの山をピックや旗でキュートにデコレーション


♡さゆりの節約レシピ/「絞られた大根役者芋粥変化」


1.大根のしぼり汁とごはんをお鍋に入れる
大根のしぼり汁の量にあわせて冷凍していたごはんとだし1パックを鍋に入れて、お粥さんにします。今回はサツマイモも1本入れています!

2.お塩を少々振る
お塩をパラっと入れて味をキメたら完成!

大根おろしの絞り汁を入れることで、甘みも増加


♡さゆりの節約レシピ/「捨てる皮あれば拾う葉もあり」


1.大根の皮・葉・茎を炒める
「さんま兄さん!見ぃ〜つけた」で刻んでおいた大根の皮・葉・茎を、ごま油で炒めます。この日は冷蔵庫に干からびた椎茸を見つけたので、それも刻んで入れました♡

2.砂糖と醤油で味付け
味付けは砂糖と醤油。すりゴマをたっぷりふりかけたら、できあがり~!

取材・文=及川静