ボヨヨ〜ンでお馴染みの夫婦漫才師「かつみ♡さゆり」のさゆりさん。夫のかつみさんが結婚前から多額の借金を背負っていたことで有名だが、最近もコロナの影響で500万円プラスされ、現在の借金額は1億7000万円!
つまり今も借金返済をしているわけだが、同棲・新婚時代はかなりの極貧生活だった。その中で生まれてたさゆりさん独自の節約レシピと、お金にまつわるちょっと笑えて、ちょっと泣けるエピソードもあわせてお届け!第5回目の今回は、怪しげなネーミングの”疑惑のうな疑丼”をご紹介します。
筒状のちくわが、ちょっとの工夫で見事な“うな疑”に!
まずは、写真を見てください。これが”疑惑のうな疑丼”です。うなぎのぎが疑惑の疑になっていて、正体はちくわです(笑)。だから魅惑でなく、”疑惑のうな疑丼”なのです。でも、写真で見るとうなぎでしょ!?味もおいしくて、ちくわだから甘みがあります。もしかするとお子様は、本物よりもこっちの蒲焼のほうが好きかもしれないですよ!
最初にちくわの端っこを切って開いた後、クルッとならないよう内側に何本か包丁で切り込みを入れます。それでもクルッとなるようなら、逆に巻いてラップをし、電子レンジでちょっとチンしてください。そうしたらキレイに開きます。年末年始に恒例のくるくる巻かれたカレンダーを、逆に巻いてまっすぐさせるのと同じです(笑)。
私は電気屋の娘だったので、冬休みになったらお客さま用のカレンダーに店のハンコを押して、クルクル巻いて筒に詰めるのが幼稚園ぐらいからの恒例でした。冬休みの楽しみの一つだったんですけど、ちくわが元に戻ってしまった時に「あ、あれだ!」と思い出してやってみたんです。おかげで、うちの“うな疑”はすごくきれいに真っ直ぐです(笑)。
ちくわの端っこで肝吸いも!完璧な”うな疑丼”セットに
最初にサラダ油で焼き色が付くぐらいこんがり焼いたら、砂糖、醤油、あれば、みりん、酒で味付けします。なかったら砂糖と醤油だけでもいいですけど、最後にこだわりがありまして。ジャジャーン!市販のうなぎのタレです(笑)。これを最後に“うな疑”にひと振りして、ご飯にもかけます。これだけで、もう疑惑じゃなくなります!
あと関西のうなぎ丼はだいたい肝吸いがセットなので、ちくわの端っこを入れた肝吸いの代わりも作ります。今回は三つ葉とゆずも入れて、皆さんに見ていただけるよう豪華にしましたけど、昔はちくわだけでした(笑)。でも、お味は最高です。そこに玉子を落とすんですけど、あんまり火を入れ過ぎずに箸を入れると黄身が出てくるぐらいにしておくと、ちくわと黄身がちょっとトロッとなって肝っぽくなるんです。玉子が一個しかない場合は、かつみさんにあげます。
ちくわは、食べた感が得られるタンパク源のかたまり!
”疑惑のうな疑丼”を初めて作ったのは、同棲時代でした。今でこそ、ちくわでうなぎ丼を作る方は多いですが、もう30年ぐらい前の話なので、私、最先端やったんと違うかなと思います。もっと発信力があったらよかったのに〜とも思いますが、当時から当たり前のように作っていました。
人間ってタンパク源があると“食べた感”を得ることができるので、ちくわやソーセージは普段からよく使います。それに、母親がちくわをマヨネーズで焼いて、青のりをかけたやつとかをよくお弁当に入れてくれていたので、元々慣れ親しんだ食材でした。ちくわは味が淡白でチーズでも何でも合いますから、いろいろアレンジしています。サラダでもいけますし、スライスした玉ねぎと合わせてポン酢で食べるのも美味しいですよ♡
かつみ♡さゆり家の究極のうなぎ丼は、タレをかけるだけ!
ちくわがあると“うな疑丼”にできるんですけど、本当に何もない時の最終形態は、うなぎのタレをかけただけのご飯になります。私はそれも「うなぎ丼でーす!」と食卓に出します。だから、かつみさんにとっては、具が何もないのもうなぎ丼だし、ちくわの時もうなぎ丼だし、本物もうなぎ丼。どれもうなぎ丼(笑)。ただ、私のなかでちくわの時は、“うな疑”ですけど(笑)。
正直、かつみさんは味オンチなので、“うな疑”だと全然気付かずに食べていたと思います。たぶん今でも”うな疑”と本物のうなぎを並べても、どっちが本物か分からないんじゃないかな?と思います。私もあえて言いません。「今日はうなぎ?」と聞かれたら、”うな疑”の時でも「そうよ」と言います(笑)。うなぎのタレをかけて、山椒の粉を振り、葉っぱをそえたら、もう本物ですから!
かつみさんはタレだけの時も、文句を言わずに食べてくれます。このタレだけバージョンはいろいろあって、焼肉のタレとかしゃぶしゃぶのタレの時もあります。タレは本当に偉大です。この間、タレで有名な創味食品さんにロケに行ったら、お土産にいろいろくれはったんです!本当にありがたい!我が家は今日も企業さま、そしてロケに生かされております(笑)。
♡さゆりの節約レシピ/「疑惑のうな疑丼」
私がお料理するときは、ぜ〜んぶ目分量!なので、お好みの味で仕上げてくださいね♡
1.ちくわを切って“うな疑”を作る
まずはちくわの上を5ミリくらいカット。これは後で、肝吸いの「嘘肝」になります。残りは半分にカット。開いた時にまっすぐなるよう、2~3ミリ幅で切り込みを入れます。まっすぐにならない時はラップで逆向きに包んで、ちょっとだけレンジでチンしてください。
2.“うな疑”を焼いて味付け
焼き色が付くくらい“うな疑”をこんがり焼いたら、砂糖、醤油、みりんで味付け。ここでポイント!市販のうなぎのタレや付属のタレがおうちにあれば、最後に入れてみてください。ひとかけで本物感が、グッとアップアップ~!
3.盛り付け
ごはんにも市販のタレをかけてつゆだくに!最後に山椒を振って、出来上がり♡
♡さゆりの節約レシピ/「肝の据わってないおすましさん」
1.鍋にちくわを入れる
最初にカットしていたちくわを、お出汁に投入します。
2.玉子を割り入れる
肝のトロっとした食感が出るよう、玉子を入れます。鍋にそのまま割ってポンですが、半熟な感じに仕上げてくださ~い。
3.味を調える
味見してからお塩や醤油で、味を調えます。三つ葉とあればゆずの皮も入れて、完成!
取材・文=及川静