安くておいしい「すじこん」と、衝撃の裏メニュー!?【♡さゆりの超節約ごはん】

2022年3月12日

ボヨヨ〜ンでお馴染みの夫婦漫才師「かつみ♡さゆり」のさゆりさん。夫のかつみさんが結婚前から多額の借金を背負っていた話が有名だが、その後も借金返済のために始めた事業に失敗!同棲・新婚時代は想像を超える極貧生活を送っていたそうで、この連載ではそんな生活の中で生まれたさゆりさん独自の節約レシピと、お金にまつわるちょっと笑えて、ちょっと泣けるエピソードもお届け。

第8回目の今回は、さゆりさんの地元・神戸発のぼっかけ=“すじこん”の登場です。

さゆりさんが愛してやまない地元の味


子供時代にインプットされた、さゆりさんの“すじこん愛”

今日紹介するのは、“筋金入りのすじこん”です。通称「ぼっかけ」は、牛すじとこんにゃくを炊いたやつで、どちらの食材もお安いので家計にやさしい!

何で私が“すじこん”を作ろうと思ったかというと、ちっちゃい頃うちのご近所のおばさまが、何年かだけ自宅でお好み焼き屋さんをしてたんです。それが、いまだに食べたいと思うほどナンバー1の味で、そのお好み焼きにすじこんが入ってたんです。

最初は大人たちが頼んでいて、近所のおじさんたちはそれをアテに日本酒を飲んだりするので、“大人=すじこん、すじこん=大人”というイメージでした。踏み込んではイケナイ領域だと思っていたのですが、ある日、私は勇気を出して言ったんです。「すじこん入りを食べとうございます」と。そして食べた瞬間、「おぉー!」と思いました。私が思っていたより甘辛くておいしいことがその時にインプットされ、そこからの“すじこん愛”です。

すじこんお好み焼き。ボヨヨンスイーツガーデンのお皿にも注目!


あのおいしさをかつみさんに味わってほしくて、同棲時代に初トライ!

だから、私が最初に作ったのはお好み焼きのためでした。かつみさんに食べてほしくて作ったんですけど、すじこん入りは神戸寄りの味だったので、食べたことがなかったみたいで、「うわぁー。あもうておいしいな」と。私は大きいのを一つ焼くのではなく、小さいのを何個も焼く人なので、「さゆりちゃん、次もこれ入れて焼いて~!」と気に入ってくれたみたいでした。

当時のかつみさんは、トミーズさんたちに「かつみがご飯食べてる!」と驚かれたぐらい食べ物に興味がなかったんです。冷蔵庫に入っていたのは、「ゼナ」だけでしたから。寝ないで24時間稼働したかったので、ドーピングのように栄養ドリンクと眠気覚ましドリンクだけ飲んでいて、食べ物を欲することがなかったそうです。

牛すじを買うお金がないときは、こんにゃくを〇〇して代用!

私がすじこんを作る時は、牛すじとこんにゃくを味ひたひたでぎょうさん炊きます。そして、まず一品料理として出した後に、お好み焼きの具に入れたり、もやしと一緒に炒めたりします。今回はニンジンも入れましたけど、同棲&新婚当時はすじこんともやしだけでした。ほかにもうどんに放り込んだり、ご飯にかけたり、本当に万能なメニューです。

すじこんを作る際はいつも多めに炊いて、いろんなお料理にアレンジ

大量に作っておくと、色んなお料理にちょい足しできて便利なのだそう

ぼっかけうどん


牛すじも買えない時は、こんにゃくをお肉代わりにします。もはや“こんこん”です。こんにゃくを冷凍すると、牛すじの食感が生まれるんですよ!こんにゃくは“すじこん”の時よりも少し大きめに牛すじっぽく切ってから冷凍するのがコツです。冷凍のこんにゃくはとても万能で、生姜焼きみたいにもできるし、細切りにするとチンジャオロースにもなります。

冷凍こんにゃくを解凍し、お肉に見立てていた時代も

本物のすじ肉を使えるようになった現在、「幸せが身に染みます~」とさゆりさん


伝説の番組で知った冷凍こんにゃくがおいしくなる“ひと手間”

私は昔から腐るともったいないと何でも冷凍しちゃうクセがあるのですが、こんにゃくはなかなかおいしく食べられない食材でした。でも、以前、テレビ番組「黄金伝説」の「1ヶ月1万円生活」という企画に出た時に、お料理のアドバイザーさんが「解凍した時にしっかり絞ったらおいしくなりますよ」と教えてくれて。

解凍後に出る水分にもアクが含まれているから、それをしっかり絞る必要があるらしくて、やってみたら本当においしくなったんです。そのひと手間だけで断然おいしい!そして、ふにゃふにゃしわしわになるんですけど、それが牛すじっぽかったのでピンときて、“こんこん”を作りました。

牛すじの正体にまたもや気付かない…!安定のかつみさん

今、考えると“こんこん”って、ダイエットメニューなんですよね。こんにゃくだけ食べてたら、物足りなさを感じるけど、“こんこん”ならお肉の食感があるし、焼肉のタレとか味が濃いめのものをかけると満足できる。節約だけでなく、ダイエットにも向いていると思いますよ!

“こんこん”はどちらもこんにゃくですが、茶色く炊くから、味オンチのかつみさんは気付きません(笑)。“すじこん”と“こんこん”の違いがわからない。だから、本当は“こんこん”の時も“すじこん”と言い切って、食卓に出してます(笑)。前に紹介した “うな疑” と一緒で、「わかってないわ〜」と一人で楽しんでます。ストレス発散。あはははは(笑)。

こんにゃくのみの“こんこん”でも、かつみさんには気づかれないそう


♡さゆりの節約レシピ/「筋金入りのすじこん」

私がお料理するときは、ぜ〜んぶ目分量!なので、お好みの味で仕上げてくださいね♡

1.こんにゃくとすじ肉をアク抜き
食べやすい大きさに切ってから、別々のお鍋でアク抜き。5分くらいたったら火を消して、すじ肉をお水で洗います。

2.味付け
砂糖、お酒、みりん、醤油、お味噌、しょうがでお味付け。コトコト2時間くらい炊いたらできあがり~!ちょっと寝かせてもう1回炊くと、より一層美味しいです♡

アク抜きしたお肉は水でサッと洗う

味を引き締めるしょうががポイント

好みでネギと七味をパラパラ~。かつみさんはシンプルにすじこん丼が一番好きなのだとか

野菜炒め


取材・文=及川静