貯金系YouTuberが語る「本気で貯めるならやめた方がいいお金の使い方7選」

2022年7月26日

こんにちは、Kentaro.です。連載11回目の今回は「やめた方がいいお金の使い方」というテーマでお話します。突然ですが、自分のお金の使い方に自信はありますか?つい無駄遣いをしてしまうと悩んだり、使い過ぎて思うように貯金できないという方も多いと思います。

そういう方は”NGなお金の使い方”をしている可能性が非常に高いです。ダメなお金の使い方に気づかないと、この先もずっと同じ無駄遣いをくり返すので、どんどんお金が出ていってしまうでしょう。

貯金系YouTuberのKentaro.さんが「やめた方がいいお金の使い方」を解説する


今からお話しすることを実践すれば、嫌でも無駄遣いが減って着実に貯金できるようになり、ゆとりのある生活につながります。ぜひ試してみてください。

なぜ「お金の使い方」を真剣に考えないといけないのか

まず前提として、お金の使い方を考える重要性について少しだけお話しします。今回の内容の土台になる部分なのでぜひ読んでください。

なぜお金の使い方を学んだり、考えたりしないといけないかというと「この世の中は、ただ生きているだけでお金を絞り取られるから」です。

インターネットやテレビにはいろいろな広告や誘惑がありますし、モテたい・楽して儲けたい、また将来への不安など人間の本能を刺激するような商品やサービスもたくさんあります。資本主義の世の中は「いかにお金を使わせるか」で回っています。自分なりのお金の使い方を考えなかったり、商品のビジネスモデルや儲かる仕組みを学ばずにいたりすると、つい誘惑に負けて無駄なお金を使わされてしまいます。そうなると自分の大事なお金を守れないし、貯金も当然できません。

上記を前提に、今から「やめた方がいいお金の使い方」を7つ、僕の経験や学んだことをベースに紹介していきます。ちなみに僕は、この7つに当てはまるものには基本的にお金は使いません。使う場合も自分の中でハードルを設けて最低限にしています。結果として月の支出を10万円くらいに抑えられて、かつ大きな貯金にも成功しています。ぜひ参考にしてください。

やめた方がいいお金の使い方(1) ストレスによる買い物全般

ストレスがたまって疲れている状態だと、ついお金を使ってしまいませんか?例えばふらっとコンビニに行ってお菓子やお酒を買ったり、Amazonでなんとなくほしいと思ったものを衝動的にポチったりすることです。「普段頑張っているから」「ご褒美でストレス解消するから」といって、自分に言い訳してつい買っちゃいますよね。

でも、ストレスによる衝動買いはやめた方がいいと思います。理由としては「気づいた時には大きな金額になっているから」です。

ストレス発散のためにコンビニなどで買い物する時は、1回あたり数百円〜1000円程度だと思います。安いしストレス解消だからいいか、と考えがちなのですが、この小さな浪費が続いたら結構大きな金額になります。ストレス解消の名目でコンビニで1回1000円の買い物をする場合、月に10回あったら1万円です。もちろん、もっと大きな物を衝動買いしたら1回で結構な金額を使います。

でもその割に、心が満たされるのは一瞬で終わりますよね。コンビニでお酒を買っても飲んだら終わりですし、衝動買いしたものは買った時がピークで、結局使わなくなる場合が多いように感じます。ストレス解消でお金を使うのはコスパが悪過ぎますし、これが続くといつまでも貯金ができないので、本当にやめた方がいいと思います。

もちろん中には「ストレスが溜まっているから、買い物でもしないとやってられない」と感じる方もいるでしょう。でも、ストレス解消はお金を使わなくとも可能です。衝動買いなどはその1つの手段に過ぎません。運動したり散歩したり、風呂にゆっくり入ったりすれば、幸せホルモンが出るので、お金をあまり使わなくても十分ストレス発散できます。

ちなみに僕は、ストレスがたまった際には運動して汗をたくさんかいて、お風呂にゆっくり浸かっています。ストレス解消にお金を使うのはもったいないので、お金を使わない趣味を持つのがおすすめです。

やめた方がいいお金の使い方(2) 依存性が強いもの

例えば、ソーシャルゲームの課金、タバコ、お酒、夜のお店系全般のことです。依存性の強いものにお金を使うべきではない理由は明白で「やめられなくなって、お金も時間も絞り取られていくから」です。

例えばタバコで考えてみます。僕はタバコは吸わないのですが、おそらく喫煙者の方の多くは、タバコをやめたいけれどやめられない状態だと思います。それで結局、長年にわたってタバコを吸うことに莫大なお金と時間を費やすことになります。つまり依存性の高いものは、自分の意思とは逆に体が欲するようになってしまう意味で、本当に危険だと思います。

依存性の高いものは、頭で分かっていてもやめられないため、お金を無駄にするリスクが極めて高い(イメージ)


しかも、依存性の高いものは健康を害するケースもあります。タバコやお酒はもちろん、夜のお店系でも飲み過ぎや生活習慣の乱れが生じます。それで病気になったら治療にお金がかかりますし、最悪の場合だと健康な体が一生取り戻せなくなります。お金、時間、健康を大事にするためにも依存性の高いものには近づかない、やる場合も細心の注意を払うのが大事です。

ちなみに僕は、携帯ゲームはやらない、タバコは吸わない、夜のお店は断るようにしています。お酒は好きなのでやめていませんが、週に2日まで・1日ビール1本だけにするなど自分の決めたルールの中で楽しんでいます。依存性の高いものにハマると危険なので、自分の中で適度な距離感を保つのが大事です。

やめた方がいいお金の使い方(3) マイナスサムゲームのもの

マイナスサムとは経済学的な話になります。経済学のゲーム理論では、マイナスサム、ゼロサム、プラスサムの3つがあります。

まずゼロサムの説明をすると、参加者全体の損得がゼロになるものです。例えば仲間4人でボウリング大会をやるとします。その時、1人1000円ずつ出しあって1位が賞金3000円、2位が1000円もらえて、3位と4位は0円になるゲームをしたとします(ちなみに日本では賭博行為は違法ですが、ここは仮定の話なので無視してください)。この場合、参加者から4000円集めて、全額を賞金として還元しています。つまり勝った人が得をした金額と、負けた人が損をした金額が同じで、トータルでプラマイゼロです。これがゼロサムゲームです。

一方で、参加者から集めたお金よりも還元するお金の方が大きいもの。先ほどのゲームだったら、例えば合計4000円集めて賞金総額が5000円だったらプラスサムゲーム。逆に合計4000円集めて賞金総額が3000円のものだったらマイナスサムゲームと言います。

期待値で考えると、プラスサムゲームだと自分が出したお金より返ってくるお金の方が高い、ゼロサムゲームだと同じ、マイナスサムゲームだと自分が出したお金より返ってくるお金が安いということです。ここまで理解できましたか?

さて本題です。マイナスサムゲームのものにお金を使わない方がいい理由としては、単純に「買えば買うほど損をするから」です。何を当たり前のことを言っているんだと思う方も多いと思いますが、世の中にはマイナスサムなゲームが実はかなり多いんです。

例えば宝くじ、ギャンブル、保険もそうですね。宝くじの還元率は約45%、つまり当選金として配分されるお金は集まったお金の半分以下で、残りの55%は税金みたいなものです。計算としては1万円宝くじを買ったら戻ってくるのは約4500円になります。パチンコの還元率はだいたい約85%で、つまり15%がお店の利益。保険はものによりますが、還元率がだいたい40〜70%と言われます。

マイナスサムのものは、絶対に胴元が儲かり、お金を出す側が損をするようにできています。つまりお金を使えば使うほど損失が広がるので、やめた方がいいと思います。もちろん保険はギャンブルとは違った性質がありますが、それでもマイナスサムであるという性質は理解して、内容などにすべて納得した上で契約すべきだと思います。

逆にプラスサムって何があるの?と感じる方もいると思います。代表例が長期的な金融投資です。世界経済全体やアメリカ経済全体は伸びていくことが予想されるので、投資した人みんなが出したお金以上の利益を得られる可能性が高いです。マイナスサムのギャンブルにお金を出すなら、プラスサムの投資をコツコツやった方が確実に利益を出せます。

お金を出す際には、目の前にある物の構造をよく調べて、マイナスサム・ゼロサム・プラスサムのどれに該当するかを考えるのがおすすめです。

やめた方がいいお金の使い方(4) 他人基準の買い物

これは簡単に言えば「見栄」です。周りよりいい物を持って自慢したい、他の人にカッコいいと思われたいなどの気持ちで、ブランド品や高級品を買うことが当てはまります。

もちろんブランド品なども、本当に好きなブランドで長く愛用したいからという理由で買うならいいですが、そうではなく他人基準の見栄で買うならやめた方がいいと思います。理由としては「見栄には終わりがないから」です。

見栄から買い物していると、人よりいい物を身につけないと気が済まなくなってきます。これだと、自分よりもいい物を持っている人が現れるたびに、お金が出ていくというイタチごっこになります。当然お金がいくらあっても足りなくなります。

しかも他人は意外と自分のことを気にはしていません。ブランド物を買うと、周りの友達に「いいな」と言われて一瞬は気持ちよくなれるかもしれませんが、多分それで終わりです。実際、あなたの友達がインスタにブランド物をアップしていても、10分後には忘れてませんか?他人基準で見栄から買い物するのは本当にもったいないし、最終的に自分の首を絞めることになるので、やめた方がいいと思います。

でも、完全に見栄を捨てるのは難しいですよね。実際、商品のCMやマーケティングを見ていてもモテたい、すごいと思われたいなどの人間の承認欲求に訴えるものは多いし、店員さんもそこを訴求してくると思います。例えば、ファッションや化粧品などにしてもそうです。

結局は見栄とうまく距離を取るのが大事だと思います。買い物の際には、買う理由が見栄や他人基準の価値観になっていないかを自問し、本当に必要かどうかを考えるようにすると、いいバランスで見栄と付き合えるはずです。

やめた方がいいお金の使い方(5) 日割り計算して高額になるもの

使用頻度の低いものには、あまりお金を使わない方がいいということです。僕は買い物の際にどんなにほしいと思ったものでも、1回しか使わないなど使用頻度が低いものは買いません。理由としては、単純に「コスパが悪いから」です。

例えば10万円のいい感じのスーツを買うと仮定します。スーツを着るのが年に3〜4回だったら着用1回あたり3万円くらいします。やっぱり高くてもったいないですし、レンタルでいいと思いませんか?でも一方で同じ10万円のスーツでも、仕事で月に10日くらい着るなら、年間100日以上なので1回1000円以下です。日割りにすると安くなる上に、いい物を着ると気分も上がるので、これは高くても買う価値があると思います。

同じ金額のスーツでも、使う頻度によってその価値は大きく変わる(イメージ)


このスーツの例のように、どんなものでも人によって使う頻度がまったく違う以上、「これにはお金をかけるべき」などは一概に言えない部分があります。でも、買い物の際に日割りで考える癖がついてくると、自分の中でお金をかけるべきところ、かけないところが判断しやくなります。

ちなみに僕は、毎日使う椅子、メガネ、パソコンなどには妥協をせずにお金をかけています。それ以外の消耗品の類にはお金をかけなかったり、レンタルで済ませます。喪服などは着る頻度が少ないのでレンタルですし、車も遠くに出かけるときにその都度レンタカーを借ります。

使う頻度の高いものは、毎日の生活の充実度や快適さに直結するので、お金をかける価値がありますが、逆に使用頻度が低いものにお金をかけるのはもったいないです。買い物の際には、頭の中で日割り計算をして、単なる価格からは見えない本当のコストパフォーマンスを考えるのがおすすめです。

やめた方がいいお金の使い方(6) 維持コストが高いもの

買い切り型ではなく、毎日、毎月、毎年のように定期的にお金がかかってくるものは、本当に注意した方がいいと思います。理由としては「長期目線で考えないと自分が苦しくなってしまうから」です。

例えば、普通自動車1台を所有すると年間で30〜50万円程度のお金がかかります。もっと身近なところで言うとサブスクなども同じです。月額1000円程度でも年間1万2000円なので、サブスクの数が多いと結構な出費です。この類の維持コストがかかるものは、持っているだけ、契約しているだけでお金がかかってきます。つまりそれだけ毎月かかる固定の出費が多くなるわけですから、生活のゆとりも出なければ貯金もしづらくなります。

維持コストがかかる物を買うときには、長期目線でのコストをまず計算して、かかるお金以上の価値や必要性を感じる場合に絞る、必要がなくなったら手放すのが大事だと思います。特に収入が上がったりすると、いい車に乗りたい、いい部屋に引っ越したいという欲が出てくると思います。でも維持コストがかかるもので生活水準を上げると、いつになっても余裕はできないし、収入が下がったときに辛くなります。

もちろん「せっかく収入が上がったんだから少しは贅沢したい」と感じる人もいると思います。そんな時には、高級レストランや旅行に行ったりするのがおすすめです。贅沢もできていい経験や思い出にもなりますし、買い切り型で1回限りの出費で済むので、長期的に苦しむこともありません。買い物の際に長期的にかかるコストを考える癖をつけると、合理的でお金が貯まる選択ができるので、ぜひ意識してみてください。

やめた方がいいお金の使い方(7) 一括で買えない物を買う

高額なものを買う場合、ローンやリボ払いなどを利用すれば、手元に現金がなくても買い物ができます。しかし、そもそも一括で買えないものは買わない方がいいと思います。理由は単純に「利息がついて支払額が多くなるから」です。

ローンは、未来の自分へ負債を先送りすることだ(イメージ)


リボ払いは月の支払いが1万円のように手ごろな金額で買える代わりに、金利が15%もある悪魔のような契約ですし、ローンも4〜5%程度の金利がかかります。仮に300万円の車を買うのに5%の金利でローンを組んで、5年間で返済したとすると支払いの総額はいくらになると思いますか?答えは約340万円です。この40万円って本当に無駄ですよね。

もちろん車に関しては、いろいろな支払い方法があるなどの反論もあるでしょうし、車が趣味の方もいると思います。個人の趣味を否定する気はまったくないです。しかし事実として、一括で買えない物を買うと本来の金額よりも多くのお金を支払う必要が出ますし、ローンもリボ払いもシンプルに借金です。購入後に収入が減らない保証なんてどこにもないので、毎月の返済がキツくなり首が回らなくなる可能性もあるでしょう。

なお、補足しておくともちろん例外はあります。リセールバリューが高くて中古でも定価以上で取引されているものや、値上がりが確実視される不動産などであれば、借金をして買っても結果的にプラスになるのでいいかもしれません。でも、大半のものは値上がりを見込んで買うわけではないと思いますし、値上がりする物の見極めもプロの人やよほど勉強している人じゃないとまずできません。

そもそも一括で買えないものは身の丈に合っていないとも言えますし、「未来の自分に任せた」という感じで、負債を先送りしているだけです。また、売り手側からローンやリボ払いをすすめられることもあるかもしれませんが、それは単純に相手の会社側が儲かるからです。着実に貯蓄をしていく上でも、一括で買えないものは買わず、貯金してから買うようにしましょう。

他人の価値観は関係ない。自分が納得したものにだけお金を使おう

やめた方がいいお金の使い方として、7つを紹介しました。これらを避ければ、無駄遣いが減って大きく貯金できるのはもちろん、自分が大事にしたい人間関係・健康・経験にしっかりお金を回せると思います。

もちろん物を買うこと自体が悪いのではなくて、結局大事なことは、完全に納得した上でお金を払うことだと思います。ダメなのは「友人やネットの情報でいいと聞いたから」「人にすすめられたから」など、流されるままになんとなくお金を使うことです。

逆に言えば、自分はなぜ買おうとしているのか、長期的に見て値段以上の価値があるかを冷静に考えて、自分にプラスになると判断したら買っていいと思います。でもそのためには、売り手がどうやって儲けているのかを日頃からしっかり調べたり、自分がその商品からどんな価値を得られるのかを考えたりする習慣が不可欠です。

取材・文=斉藤育世(エディターズ・キャンプ)

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