こんにちは、Kentaro.です。連載10回目の今回は「貯金と楽しさを両立できる過ごし方」というテーマについてお話します。
節約・貯金をする上で、非常に重要になってくるのが「空いた時間の過ごし方」です。
ご自身の生活を振り返ってみてほしいのですが、仕事のある平日の昼間は、お金を使うことはあまりないと思います。一方で、時間が空いている休日は、どう過ごすかで支出が大きく変わるでしょう。必然的に「暇な時間をどう過ごすか」は、貯金にかなり影響するんです。
そして貯まらない人ほど「楽しく時間を潰すにはお金が必要」と思っている人が多い印象があります。例えば「暇だから」「時間ができたから」と、週末にはなんとなくショッピングモールやテーマパーク、外食に行ったりするなどです。
しかし当然ですが、買い物もテーマパークも外食もすべて、楽しむには結構なお金がかかります。休日ごとに1万円使っていたら、それだけで支出は年間100万円以上です。空いた時間を潰すために大きなお金を使っていたら、貯金は難しくなりますよね。
そこで大事なのが、お金のかからない趣味を持つことです。お金のかからない趣味を楽しんでいれば、休日も余計なお金を使わずに過ごすことができます。
しかし、中には「お金のかからない趣味ってドラマ鑑賞とか?別に自分はドラマに興味ないし、つまらなそう」と思った方もいるでしょう。
映画・ドラマ鑑賞などは、確かにお金をあまり使わずにできる趣味ですが、人によって好き嫌いが結構分かれます。せっかくの休日ですから、興味のないことはしたくないですよね。
ただ、そんな方でも大丈夫です。お金を使わずに楽しめて、かつどんな方にもおすすめできる休日の過ごし方・趣味があります。それが「生産活動」です。
「生産活動」とは何か?
生産活動とは、名前の通り「自分で主体的に何かを生み出す活動」のことです。
そもそもショッピング、飲み会、テーマパークに行くなどのよくある休日の過ごし方は、生産ではなく「消費」ですよね。企業など、ほかの誰かが用意したモノや娯楽を、お金を払って消費しているイメージです。
しかし、消費活動には当然お金がかかります。必然的に、趣味や休日の過ごし方が消費活動だけだと、時間を潰すために一生お金を払い続けることになるでしょう。
すると絶えずお金を稼がざるを得なくなり、稼いだお金は消費に消えていきます。貯金は難しくなる上、人間は慣れる生き物ですから消費には飽きが来ます。そして飽きるとさらに別の消費活動をしたくなり、支出はどんどん膨れ上がっていくことでしょう。これではもはや「ラットレース」ですよね。
一方で生産活動にはさほどお金はかかりません。
例えば僕は動画をYouTubeにアップしていますが、 動画を作って投稿することは無料でできます。それだけでなく、自分が作ったモノが誰かの役に立っていると感じられるので、本当にやりがいや充実感もあります。
生産活動はそれほど難しく考えなくてもいい
もちろん中には「自分はYouTubeなんてやりたくないから、生産活動と言われてもあまりピンと来ない」と感じる方もいると思います。
しかし「生産活動」と言っても大げさに考える必要はありません。例えば本や映画の感想をnoteなどの無料ブログに書いてみる、お菓子作りのレシピをインスタに公開する、友達を呼んで料理を振る舞う...。僕のチャンネルの視聴者さんには、DIYや家庭菜園を楽しんでいる方もいました。
これらの趣味は消費に比べて全然お金はかかりませんし、空いた時間を楽しく過ごせます。「生産」と言われてもピンと来ないかもしれませんが、意外と身近なところで実践できますよ。
「生産活動」がおすすめである3つの理由
「お金をかけずに楽しめる」以外に、休日の過ごし方として生産活動がおすすめの理由は大きく3つあります。
(1)日々のストレス発散になる
生産活動をしていると、その作業に没頭できるからです。科学的にも、好きなことをすると幸せホルモンが出てストレスの解消になるとされています。生産活動は趣味ですから、当然「好きなこと」ですよね。
ちなみに僕もよく空いた時間に料理をするのですが、自然と集中できているので、嫌なことを忘れられている感覚があります。
好きな生産活動にのめり込み、集中しているときは、何よりのストレス解消ができる時間。休日の過ごし方としてぴったりだと思います。
(2)自己実現・承認欲求が満たせる
生産活動を趣味にすることで、消費では得られない充足感を得られます。
例えば僕は動画を作ってYouTubeにアップしていますが、自分のチャンネルを伸ばそうと試行錯誤し、実際に伸びたときは本当に達成感があります。また、視聴者の方からたくさんの反応をいただけるのが本当にうれしいです。「多くの人の役に立てている」と感じられるのは、消費活動では得られないメリットだと思います。
もちろん自己実現・承認欲求を得られるのは、YouTubeだけに限りません。友達に料理を振る舞って「おいしい」と言われたらうれしくなるでしょうし、家庭菜園で大事に育てた野菜を収穫して食べたときには心が満たされるでしょう。
どんな生産活動にせよ、自分が心から満足したり、ほかの人に認められる感覚を持ったりできるので、どんどんハマっていくと思います。
(3)モノを買うことに興味が薄れる
具体的には、ブランド物を買ったり、SNS映えするカフェに行ったりすることへの興味が薄れていきます。
その理由は、生産活動で自分の承認欲求が十分満たされるからだと考えられます。
ブランド物もSNS映えも、その多くが「見栄による消費」だと思います。 要するに、ブランド物を持っている自分・おしゃれなカフェをSNSに投稿することで、自分の承認欲求を満たそうとしている状態です。
しかし前述のとおり、生産活動をすることでも自己実現と共に承認欲求を満たせます。必然的に、ブランド物やおしゃれな料理の写真がなくても、自分の中で満足できるようになるんです。
つまり生産活動を趣味にすると、休日に消費活動でお金を使うことも大きく減り、かつ見栄のための支出もなくなります。自然と貯蓄がどんどんはかどるでしょう。
自分の心も充実して、かつ貯金も増えていく。生産活動は本当に最強だと思います。
行動するにあたって注意することやポイントは?
「お金を使わないと楽しめない」と感じている人は多いと思います。しかし、それは「娯楽や趣味=消費」と考えているからです。
その考えや視点を少し変えて、目線を「自分で何かを作ってみる」「それを発信してみる」などの生産活動にぜひ移してみてください。自分の思い込みや常識を捨てることで、新しい可能性に気づけるはずです。
中には「何をすればよいか分からない」と悩む方もいるかもしれませんが、何でもいいんです。そもそも趣味に優劣なんてありませんから、興味のあるものをどんどん試してみましょう。生産活動にお金はさほどかからないので、とりあえず試してみるリスクは非常に小さいです。そして、やってみて「おもしろい」と思ったものは、自然と続けたくなります。
なお念のためにお伝えしておくと、もちろん消費活動が必ずしも悪いわけではありません。友人や家族との旅行や食事など、お金を使うことで思い出になることもたくさんあると思います。新しい体験・経験は非常に大事です。
しかし趣味が消費しかない状態では、時間ができるほどにお金がかかるので、幸せになるのは難しいです。お金も貯まりません。だからこそ、自分が満たされる生産活動を何か1つでも見つけてください。
夢中になれる生産活動があれば、人生の幸福度は確実に上がると思います。
取材・文=斉藤育世(エディターズ・キャンプ)