貯金ゼロの浪費家から節約家へと転身し、40代前半、3児の父にしてFIREを達成した
みもじ
(@mimojinojinsei)
さん。
この6月に上梓した著書
『貯金ゼロの元浪費家・3児の父が子育てしながら成功できた しあわせFIRE』
から一部抜粋・編集し、物価高騰の話題が絶えない昨今に年収200万円台時代を生き抜くための「お金との向き合い方」を紹介する。
今回のテーマは
「節約のストレスから解放される方法」
。
それでも節約が苦しいと感じた時の対処法
ここで言う節約が苦しい(節約苦)というのは、きちんと「浪費」だと思っていたものを削っているのに、苦しいと感じてしまう状態です。本来、浪費を削るのにストレスは感じないとお伝えしてきました。それなのにストレスを感じるならば、
「浪費」と考えていたものが実は違う可能性
が考えられます。
例えば、私は毎晩飲んでいたお酒をやめようとしたことがありました。しかし、結局禁酒自体をやめました。「飲みたい」を我慢している状態になってしまったからです。「〜したい」という気持ちを抑制することは、 「我慢ストレス」を積み上げることに繋がり、節約することが苦しくなると感じました。つまり、禁酒して節約することは、私にとってストレスを積み上げるだけで長続きしないということです。
そこでどう考えたか。お酒は一見浪費に見えますが、飲むことは気分転換にもなります。私にとってお酒は浪費ではなく、精神的な面で自己投資にあたるものだったと納得したのです。その分ダラダラと飲むことをやめて、節度を持って飲むようにしています。
このように、節約苦の原因として、本来削ってはいけない部分を削っている可能性が考えられます。それでは具体的にどう対処すればいいのでしょうか。これはまず、自分にとって優先順位の低い物(あまり満足感を得られない部分)から節約していくのがいいと思います。
例えば、おしゃれが好きで服や装飾品にお金をかけたい人は、他の部分を節約するのがおすすめです。服などにはしっかりお金をかけつつ、毎日コンビニや自販機などで飲料水を買うことをやめてマイボトルを持参する、惰性で読んでいる雑誌を我慢する、一駅分歩いて電車代を安くする、などです。
自分の好きなものや趣味に関しては妥協する必要はありません。
一度きりの人生ですから、好きなことにお金を使うことは大切でしょう。その代わりに、自分があまり満足感を得られない部分について節約をしていけば、ストレスを感じにくくなります。
また、一度に全部節約しようとすると、継続できなかった時にリバウンドが大きくなります。節約の対象は1つずつ増やしていくようにする方がいいでしょう。
好きなことを譲らないことで、良い結果もあります。好きなことをやる分、要らないことは徹底的にカットする気持ちが強くなります。また、自分の価値観を再確認し、メリハリをつけて生活できるようにもなります。
先述しましたが、私のように苦しいと感じたら、潔くその節約をやめることも大事だと思います。その節約項目は「浪費」ではない可能性があるからです。その時は、節約しようと思っているものがお金の区分「消費」「浪費」「投資」のどれにあたるかを考え直す必要があるでしょう。また、時が経てば価値観も変わるので、前は無理だった節約が後からできるようになることもあると思います。
いずれにしても、今の自分にとって必要がない(価値がない)支出は何かを常に考え、判断する癖をつけておけば、ストレスゼロの節約は難しいことではありません。
ちなみに、家計簿をつけている人は「食費」「光熱費」など使った区分ごとにまとめることが多いと思いますが、
「消費」「浪費」「投資」という区分でまとめてみると、違う視点で家計を振り返ることができる
のでおすすめですよ。