あなたの思い入れがある1台は?多種多様な約300台を展示する「Honda Collection Hall」に並ぶ名車たち

2022年4月18日

自動車レースのSUPER GTや、2輪の日本グランプリの開催地として知られていた「ツインリンクもてぎ」。2022年3月には名称を新たに「モビリティリゾートもてぎ」へと変えてパワーアップした。そんな施設内にあるのが、日本が世界に誇る4輪車、2輪車、さらにパワープロダクツや航空機なども手掛けるメーカー・ホンダの歴史を伝える「Honda Collection Hall」(栃木県茂木町)だ。今回は約300台の展示車両のなかから、自動車史に燦然と輝く市販車、サーキットを戦ったフォーミュラカーをチョイスした!

1998年に開館した「Honda Collection Hall」。約300台の4輪車、2輪車を展示する

【写真】ホンダが戦った歴代のフォーミュラマシンも間近に見られる

今も名を残す名車ばかり、愛すべきホンダの名車

本田宗一郎氏の夢を詰めた1台「SPORTS 360」(1962年)

SPORTS 360(1962年) ※2013年に復元

日本の4輪文化を海外にも広めるため、注目度の高いスポーツカーを作ろうと開発に着手したとされる1台。市販化には至らなかったが、1962年、SPORTS 360のハンドルを握ったホンダの創業者・本田宗一郎氏が鈴鹿サーキットを駆け抜けた逸話は有名だ。

ホンダにとって初めての市販乗用車「S500」(1963年)

S500(1963年)

2シーターのスポーツカーを引っ提げて、ホンダは4輪車メーカーとして市場に参入した。今なお根強いファンが多い、ホンダのライトウェイトオープンカー「S」シリーズの原点だ。

スポーツトラックと称された「T360」(1963年)

T360(1963年)

SPORTS 360にも使用された30馬力エンジンを搭載し、軽快な走りを実現したことから“スポーツトラック”とも呼ばれた1台。ホンダでは初となる量産市販をした軽自動車でもある。

ホンダ初のFF乗用車「N360」(1967年)

N360(1967年)

2輪車エンジンをベースにした、ホンダ初のフロントドライブ(FF)を採用。高性能で経済的と愛され、ロングセラーを記録した。

軍用車のようなルックスがユニーク「Vamos Honda」(1970年)

Vamos 4(1970年)

「遊べる軽バン」のイメージを確立しているバモスの初代モデル。ドアもなく、フルオープンで幌が屋根代わり。初代モデルは市販車として短命だったが、ホンダの遊び心が詰まっていた。

初代は360ccのクーペモデル「Z」(1971年)

Z(1971年) ※展示車両はGTグレード

1970年に販売が始まった「Z」の初代モデル。5速マニュアルトランスミッション、前輪にはディスクブレーキを装備する。

大ヒットしたライトビークル「シティ」(1981年)

シティ(1981年)

当時、20代だった若手開発メンバーが中心になって手掛けた2ドアハッチバックの人気モデル。コンパクトな車体でキビキビと走る走行性能も支持され、ピーク時には月間約1万6000台の販売を記録している。

低全高のスタイルで居住空間を確保「トゥデイ」(1985年)

トゥデイ(1985年)

1985年、ホンダが11年ぶりに発売した軽自動車。人間を最大限、機械を最小という新たな開発思想で造られ、エンジンレイアウトなど今までにない設計手法を取り入れている。

ガソリン車で世界一の高燃費を目指した「インサイト」(1999年)

インサイト(1999年)

後輪タイヤを隠すようなホイールスカートが独創的な1台。トヨタのハイブリッド車・プリウスの販売開始から2年後、ガソリン車における「世界No.1低燃費」をうたい、当時の10・15モード燃費35キロ/リットル(5速MT車)を誇った。

ホンダの真骨頂。サーキットに挑んだ名車6台

ホンダのF1挑戦に向けて誕生「RA271」(1964年)

RA271(1964年)

2輪車メーカーとして当時順調に生産を重ねていたホンダ。世界最高峰の舞台で人と技術を磨くべく、F1参戦を目指して開発したマシン。1964年のF1世界選手権に出場し、前方に伸びるスリムなノーズ、1500ccエンジンを横置きに配置する独創的な手法が光った。

F1初優勝を飾った参戦2代目のマシン「RA272」(1965年)

RA272(1965年)

F1初参戦を果たしたRA271の後継車種であり、1965年のF1世界選手権最終戦・メキシコグランプリにてホンダの自製マシンとして、うれしい初優勝。F1参戦における記念碑的な1台になった。

新開発の3000ccエンジンを搭載「RA273」(1966年)

RA273(1966年)

1966年、F1のエンジンレギュレーションがそれまでの1500ccから3000ccに変更された。それに伴い新開発した3000ccのエンジンを搭載。過渡期だったF1界において急ピッチで生まれたマシンだった。

無限エンジン×童夢の車体「エイベックス 童夢 無限NSX」(1997年)

エイベックス 童夢 無限NSX(1997年)photo by courtesy of DOME Co.,Ltd

レース専用エンジンを手掛ける「無限」、レーシングカーコンストラクターの「童夢」がコラボ。国内レースにおけるメジャーカンパニー同士がタッグを組み参戦したと話題を集めた。

2000年の全日本GT選手権優勝マシン「カストロール 無限NSX」(2000年)

カストロール 無限NSX(2000年)

全日本GT選手権のGTクラスでシリーズチャンピオンに輝いたマシン。各レースで優勝こそなかったが、7戦中4戦で表彰台を獲得して堅実にポイントを獲得。圧倒的な速さがファンを魅了した。

佐藤琢磨が駆り、F1に旋風を巻き起こした「B・A・R Honda 006」(2004年)

B・A・R Honda 006(2004年)

F1の2004年シーズンにおいて、佐藤琢磨とジェンソン・バトンが乗り込んだマシン。佐藤琢磨はアメリカGPで1990年の鈴木亜久里以来となる日本人ドライバーとして表彰台を獲得した。


●Honda Collection Hall / 住所:栃木県芳賀郡茂木町桧山120-1(モビリティリゾートもてぎ内) / 電話:0285-64-0341 / 時間:10:00~16:00、土曜・日曜・祝日9:30~16:30 / 休み:12~2月の火曜・水曜(年末年始は除く)、1月下旬~2月上旬に施設メンテナンスによる休業あり / 料金:モビリティリゾートもてぎ入場料大人1200円、小学生600円、3歳~未就学児300円、Honda Collection Hallは入場無料 / 駐車場:1万台(1000円/1回)※特別イベント、レース開催日は別料金 / URL:https://www.twinring.jp/collection-hall


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