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韮崎Walkerではこれまでも、韮崎育ちの甲州牛がおいしい店や、八ヶ岳南麓で育てた小麦とアルプスの水を使ったパンの名店など、韮崎の名物グルメを紹介してきたが、今回ピックアップするのは韮崎市内の人気のラーメン店。実は市内を走る国道20号と141号沿いにラーメンの名店が集まっているのだ。韮崎を訪れたらぜひ立ち寄ってほしいラーメン店を5軒紹介しよう。

「アルプス食堂」旨味たっぷりのラーメンは毎日食べても飽きない味
“清里ライン”と呼ばれる国道141号沿い、JAのよってけし韮崎店の向かいにある「アルプス食堂」は、開店前からオープンを待つ人が列をなす人気店。古くから地元の人々の胃袋を満たす存在だが、駐車場を見ると県外ナンバーの車も並ぶことから、地元の常連客に加え、遠くからわざわざ訪れる客も多いとわかる。


“食堂”という名前が店名に付くとおり、メニューにはラーメン以外に、丼などのご飯ものもラインナップされているが、多くのお客のお目当ては、専門店にも負けないクオリティと言われるラーメン。一番人気の「ラーメン(しょうゆ味)」は、鶏ガラベースの醤油スープがキリッと濃い目で、旨味と甘味が凝縮されたような味わいはなんとも奥深い。どこか懐かしい“昔ながらの中華そば”的でもありながら、店主のこだわりが感じられる唯一無二の味となっている。


麺のお供としておすすめなのは、「餃子」と「もつ焼き」。手作りの餃子は、餡がふんわりと軽く何個でも食べられそう。もつ焼きは甘辛のタレが食欲を刺激して、思わずライスを注文したくなる。ちなみにご飯にもつ焼きをのせた「もつ焼き丼」(850円)も人気だそう。

テーブル席、座敷席、カウンター席がある店内は、開店と同時にあっという間に満席。お昼時を過ぎてもお客さんが入れ代わり立ち代わりひっきりなしだ。味はもちろん、お店の雰囲気も含めて、リピート決定!現在は11時~15時までの営業なので、時間に注意して訪れるのがおすすめだ。

■アルプス食堂
<住所:山梨県韮崎市中田町中條1027-1/電話:0551-25-5955/営業時間:11時〜15時(LO)/定休日:月・火曜/支払い方法:現金>
「韮崎家」クリーミーで深い味わいの豚骨スープがクセになる!
国道141号沿いに「濃厚ラーメン」と書かれた真っ赤な看板が目立つ「韮崎家」は、横浜家系ラーメンが味わえるお店。2020年のオープン以来、多くのガッツリ系ファンの心をつかんでいる人気店だ。

家系ラーメンといえば、こってりした豚骨醤油のスープに中太麺、トッピングは海苔・ほうれん草・チャーシューが基本の形だが、韮崎家のスープは、濃厚なのに脂がしつこすぎず、スルスルと飲めてしまうスッキリさが特徴。店長・荻原孝光さんのおすすめの一品は、定番のラーメンに山盛りのネギがトッピングされた「ネギラーメン」。

クリーミーな黄金色のスープが、ゆるいウェーブのかかった中太麺によく絡み、濃厚ながらも、重たく感じることなく箸が進む。食べ進めるうちにトッピングの辛ネギとラー油がスープに溶け込んで、味の変化も楽しめる。

豚骨醤油のベースに、特製焦がしニンニク油(黒マー油)を合わせた黒いスープがインパクト大の「韮崎ブラック」も通にはおすすめ。マー油の香ばしさが効いた個性のある味は、ヤミツキ必至。

お米の値段がはね上がるなか、平日のランチタイム限定だが「半ライス」を無料で提供しているのもうれしいポイント。おなかに余裕があるなら、柔らかくてジューシーな特大サイズの「BIGから揚げ」もプラスすれば、大満足な“わんぱくセット”の完成だ。


■韮崎家
<住所:山梨県韮崎市藤井町駒井2656/電話:0551-45-9388/営業時間:平日11時〜15時(LO14:30)、17時〜21時(LO)、土日祝11時~21時(LO)/定休日:なし/支払い方法:現金>
「豚骨ラーメン 頂 -ITADAKI-」種類豊富なラーメンは自分好みにカスタマイズも!
「豚骨ラーメン 頂 -ITADAKI-」は、コクのある濃厚な豚骨スープの家系ラーメンが楽しめるお店。オープンして10年、三代目となる現在の店主・坪井伸二さんは元和食の料理人で、その経験を活かし、味を調整しながらアレンジを繰り返しているそうで、そのため頂のラーメンはいまだ進化を続けているという。


坪井さんにイチオシを伺うと、「てっぺん塩」とのこと。圧力鍋で旨味を引き出した店自慢の豚骨スープに、鶏油(チー油)を合わせたまろやかさと、キリッと立つ塩の味が絶妙。後味もさっぱりしていて、最後のひと口まで楽しむことができる。

ほかにも、「てっぺん醤油」(830円)、「てっぺん味噌」(900円)、「極つけめん」(1350円)に加え、醤油・塩・味噌から味を選べる「黒マー油ラーメン」(900円)や、特製味噌と唐辛子の組み合わせがおいしい「豚骨辛味噌ラーメン」(900円)など、味の種類が豊富。替え玉(ラーメン130円、つけ麺200円)や大盛り(プラス100円)、さらにチャーシュー丼セットや餃子セット(各550円) などのお得なセットメニューの用意もあるので、ボリュームアップしたいときにはぜひ利用したい。

麺の太さは太麺・細麵から選ぶことができ、さらに麺の硬さ、脂の量も好みで調整可能。テーブル席、カウンター席以外に座敷席もあり、漫画やベビーチェア、子ども用食器なども設置されているので、子どもから大人まで幅広い層に利用されているのも納得だ。


■豚骨ラーメン 頂 -ITADAKI-
<住所:山梨県韮崎市一ツ谷1603-1/電話:0551-30-4415/営業時間:11時30分〜15時(LO14時30分)、17時~22時(LO21時30分)/定休日:不定休/支払い方法:現金、PayPay>
「ラーメン酒場 藤桜」お目当てはラーメン!?お酒!?店主の人柄!?
最後に紹介するのは、“呑めるラーメン屋さん”として評判の「ラーメン酒場 藤桜」。韮崎の呑み処「アメリカヤ横丁」の一角にあり、若い世代を含む地元の常連客から根強い人気だ。

その魅力は、一度腰を下ろしたら長居したくなるお店の雰囲気と、底抜けに明るい店主・藤巻大仁さんとのトーク。カウンター越しに語り合いながら一緒にお酒を飲んでいると、隣り合わせた初対面の来店客とも会話が弾み、時間を忘れてしまうような居心地のよさだ。


藤桜では、おつまみはすべてコース制。3品1000円から、品数によって2000円、3000円などのコースも用意されている。その日その日に仕入れた食材を使って、店主が調理し提供する。そのため料理は日替わり、行くたびに異なる逸品を楽しめるというわけだ。

〆に食べる人が多いという「醤油ラーメン」も、やはり日替わり。取材したこの日は鶏ガラベースのスープに、チャーシュー、ネギ、三つ葉、アイスプラントなどがトッピング。細めのストレート麺に、程よいあっさり風味のスープがベストマッチ。お酒や料理をおなか一杯食べたあとでも、〆の一杯としてさらっと食べられてしまう。

居酒屋というだけあって、お酒のラインナップも充実。ビール、日本酒、焼酎、ウイスキーなどが用意されていて、常連さんのボトルキープもズラリ。訪れたら、必ず新たな友達ができてしまいそうな「ラーメン酒場 藤桜」で、日替わりのラーメンと共にディープな夜を過ごしてみては?

■ラーメン酒場 藤桜
<住所:山梨県韮崎市中央町1-11/電話:090-3548-3608/営業時間18時〜※閉店時間はその日次第/定休日:日・木曜/支払い方法:現金>
「みどりや食堂」昔懐かしいラーメンの味を求めて行列ができる
韮崎市のラーメン屋さんには「○○食堂」のように名前に“食堂”がつく人気店が多いが、アルプス食堂に次いで、この「みどりや食堂」もその一つ。地元民なら誰もが知る有名店だ。国道20号に面していて、大きな看板が目印。ランチ時となると店内はあっという間に満席になり、行列ができるほどの人気ぶり。

昭和の歴史を受け継ぐかのような、正統派濃口醤油のラーメンが看板メニュー。麺が見えにくいほど濃い褐色の“ブラックスープ”が食欲をそそる。ひと口すすると、見た目に反し味はあっさりしていて、コクと甘味を感じるのが印象的。中細の縮れ麺にスープが絡んで、非常においしい。さらに、チャーシューが肉厚で程よい弾力もあり、味がしっかり染み込んでいて絶品!
チャーシューのおいしさを存分に味わいたい人は、「チャーシューメン」がおすすめ。肉厚チャーシューが5枚ものっていて、値段も1000円とコスパも◎。常連客に人気のサイドメニュー「もつ煮皿」は、柔らかいモツとあっさり目の味付けがバランスよく、ラーメンとの相性もバッチリだ。
店内は広々としていて、カウンター席、テーブル席、座敷席とタイプが充実。テレビもあって落ち着ける。駐車場もラーメン店にしてはかなり広くて60台ほど停められるのもうれしい。地元の人々から長く愛される名店へ足を運んでみよう。

■みどりや食堂
<住所:山梨県韮崎市円野町上円井1870/電話:0551-27-2016/営業時間:11時〜14時/定休日:水曜/支払い方法:現金、PayPay>
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※20歳未満の者の飲酒は法律で禁じられています。
取材・文=水島彩恵
撮影=吉澤咲子