現在放送中のNHK大河ドラマ『どうする家康』。2月26日放送の第8回では 半蔵が目にした意外な“軍師”の正体が描かれ話題になった。そんな本作の主演は徳川家康を演じる松本潤だが、織田信長役は岡田准一、武田信玄役は阿部寛と、著名な武将を演じる俳優陣の顔ぶれも豪華で、こちらも見どころのひとつとなっている。
そこで本記事では、戦国武将の描かれ方がどう変遷してきたのかを、歴史シミュレーションゲーム
「信長の野望」シリーズ
を手がけているコーエーテクモゲームスの協力を得てフィーチャー!2022年7月21日に発売された最新作、シブサワ・コウ40周年記念作品
『信長の野望・新生』
の武将グラフィックと、1980年代に発売された初期作(PC版)のドット絵を見比べれば、40年の変化は一目瞭然。気になった方は大河ドラマと「信長の野望」シリーズを同時に楽しみ、武将たちの魅力を存分に堪能してみてはいかがだろう。
→◆『信長野望・新生』とは?
連載第3回で特集するのは、『どうする家康』でも圧倒的な存在感を見せ、家康の“武将としての生き方”に多大な影響を与えることになる織田信長。他の武将の場合、歴史の研究が進むにつれてそれまでの定説がひっくり返り、ゲーム内のグラフィックも大きく変化する(今川義元の場合、マロ眉&公家風のルックスから、甲冑を着こなした凛々しいビジュアルに変化)ことがよくあるが、信長に関しては、口髭を蓄え、威風堂々としたビジュアルで描かれることが多い。
ちなみに、初期の作品では月代を剃っているが、第3作『信長の野望・戦国群雄伝』(88年)以降は総髪となり、第10作『信長の野望・蒼天録』(02年)からは前髪の一部を垂らしたビジュアルになっている…というのも、特徴的なポイントのひとつ。シリーズを重ねるたびに髷の毛量が増え、どんどんワイルドな風貌になってきているのもおもしろい。
また衣装に注目してみると『蒼天録』までは着物姿だが、第11作『信長の野望・天下創世』(03年)からは黒い甲冑の上にマントを羽織った出で立ちで描かれるようになっている。信長は自身のことを“第六天魔王”と称していたが、その呼び名の通り、どことなく魔王風(!?)な容姿は、純和風なビジュアルで描かれる他の武将たちと比べて目立ち、まさに同シリーズの看板らしい存在感を放っている。
『どうする家康』においても、これからますます活躍の場が増えるであろう織田信長。それに応じて
「信長の野望」
でも信長にクローズアップしたエピソードや、新たなグラフィックが追加されるかも(!?)しれないので、そうした点にも注目しながらドラマを視聴するのもおもしろそうだ。
→◆【画像】「信長の野望」織田信長の歴代グラフィックを見る
→◆【画像】「信長の野望」武田信玄の歴代グラフィックを見る
→◆【画像】「信長の野望」徳川家康の歴代グラフィックを見る
取材・文/ソムタム田井