クレーンで宙に浮く列車、JR車両も登場の撮影会、1日限りの特別列車…「2025東武ファンフェスタ」は記者も回りきれない大ボリューム

2025年12月25日

東武鉄道の鉄道関連イベント「2025東武ファンフェスタ」が、2025年12月7日に埼玉県久喜市の南栗橋車両管区で開催された。約1万5800人が来場し今年もにぎわいに満ちたイベントの模様をレポートする。

「2025東武ファンフェスタ」は埼玉県久喜市の南栗橋車両管区で開催された


スペーシア XからJR直通特急まで、車両撮影会は豪華車両がそろい踏み

普段立ち入ることのできない工場棟


東武ファンフェスタは、2025年で19回目を迎える入場無料の鉄道ファン向けイベントだ。車両撮影会、車両工場見学会、鉄道業務体験、鉄道各社や沿線自治体などによる物販など、一部有料のイベントも含めて多彩な催しが楽しめる。

車両撮影会の展示車両


見どころの1つが、特急やレトロな車両が一堂にそろう車両撮影会。普段は入れない車両管区で、これまた通常時は並ぶことのない車両同士を一緒に撮影できる貴重な機会だ。会場に配置された車両は、N100系(スペーシア X)、100系(スペーシア)、200型(りょうもう)と東武鉄道を代表する特急車両と、復刻塗装仕様の東武8000型、さらにJR253系の5車種。

東武の車両と並びJR253系が登場


JR253系はJR東日本と東武鉄道とを直通運転する日光号・きぬがわ号に使われているJRの特急車両で、東武ファンフェスタへは久々の登場となった。撮影会は各回ともに大盛況だった。

ツートンカラーの東武8000型の行先表示は「東向島」


レーン実演に拍手喝采!普段は見られない工場棟内

工場棟内

また、実際に車両の検査や整備に使われる工場棟でもさまざまなイベントや展示が行われた。中でも大迫力だったのが、クレーンを使った車体移動のデモンストレーションだ。

車両を吊り上げるクレーン


工場内の線路上に置かれていた車両がクレーンで吊り上げられ、宙を左右に移動する姿はまさにここだけの光景。台車が外れた状態で車体の下側を観察できるのも見どころだ。実際の業務同様に職員たちが細心の注意を払って作業を行い、無事車両が台車の上に戻った際には観客から自然と拍手が巻き起こったのが印象的だった。

多くの人がデモンストレーションの様子を見つめていた


工場棟では、非常停止ボタンの操作体験や、行先表示器の操作体験、実物大のドア模型を開閉する体験、ミニ新幹線の運転体験といった体験型コンテンツも充実。駅や列車を使う際に眺めているものを自分の手で動かせるとあって、どの体験も多くの人がワクワクした様子で順番を待っていた。

非常停止ボタン操作体験の様子

架線作業車の乗車体験の様子


さらに、工場棟自体も、鉄道ファンや工場見学好きには垂涎の光景。整備用に入構している車両や、鉄道を構成するさまざまなパーツや整備用の備品、工場設備まで、あちこちから普段の業務の雰囲気が伝わってきた。また、休憩場所には8000型シミュレーターの展示やプラレールの大型展示もあり、こちらも子どもから大人まで注目を集めていた。

工場棟内では列車の台車などを間近で見ることもできた

プラレールの展示

東武8000系のシミュレータ展示


東武鉄道制服姿のNGT48も登場!ステージイベントも多彩

鉄道アイドルトークショーに登壇したNGT48の三村妃乃さん(写真左)、佐藤海里さん(写真右)

会場内にはミニステージが設けられ、一日を通してトークショーやPRステージが行われた。鉄道アイドルトークショーには、NGT48の佐藤海里さん、三村妃乃さんが登場。えちごトキめき鉄道スペシャルアンバサダーである2人に、鉄道スペシャリストとして知られるお笑いトリオ・ななめ45°の岡安章介さん、ホリプロのマネージャー南田裕介さんが東武鉄道にまつわる話題をディープにプレゼン。観客には鉄道ファンをはじめ東武線ユーザーや沿線の住民も多く、細かすぎるネタにも笑いが起こっていた。

ミニステージには鉄道スペシャリストも登場


NGT48の佐藤さんと三村さんはトークショーのあと、東武グループ物販エリアのブースに入ってお手伝いも行った。盛り上がりを見せたステージや来場者との交流を終えた2人に東武ファンフェスタの感想を教えてもらった。

東武ブースに登場したNGT48の佐藤海里さん(写真左)と三村妃乃さん(写真右)


佐藤さんは「東武鉄道さんがたくさんの方に愛されているんだな、と実感する一日でした。熱い鉄道ファンの方から家族連れ、お子さんまで幅広い年齢層の方がお越しくださっていて、私たち自身もすごい楽しませていただいて、あっという間の一日でした」と振り返る。

三村さんは「普段は新潟で活動しているのもあって、県を出て東武鉄道さんのファンの方に触れ合えたっていうのもすごい楽しかったです。私は埼玉出身で、それこそ東武鉄道さんの沿線の幸手市が母の実家だったりもして、ちょっと凱旋みたいな気持ちでうれしく感じています」と話す。

また、三村さんは興味深かったコンテンツに行先表示器の操作体験を挙げ「体験自体もそうですけど、切り替わる瞬間を写真に収めるための列もできていて、同じブースでも違った楽しみ方ができるんだなと思いました」とその理由を語った。

車両撮影会に足を運んだという佐藤さんは「いろんな画角から撮り放題なので、やっぱり鉄道ファンにはたまらない神イベント」とコメント。また、鉄道各社・沿線自治体物販エリアも「いろんな地域から出店されていて、新潟の鉄道会社さんもいらっしゃって。何往復しても回りきれないぐらいすてきな出店がいいなって思いました」と話した。

通りかかったスペーシア Xロボと記念撮影に応じるNGT48の三村妃乃さん(写真左)と佐藤海里さん(写真右)


お宝グッズに行列、激レア「TMライナー」乗車体験も

物販エリアの風景


佐藤さんが話したように、物販エリアは東武グループエリア、鉄道各社エリアともに終日人だかりが尽きなかった。東武グループの物販では、イベントに合わせたグッズはもちろん、鉄道のシートや行先表示器の実物、車内に掲示される路線図といったレアアイテムも販売されていた。

物販ブースは各社さまざまなグッズを販売した


工場棟外では線路上の砂利を均す作業車であるマルタイ・バラストスイーパーの実演や、電車へ電気を供給する架線を整備するための架線作業車の乗車体験、ATカートの線路走行乗車体験といった屋外ならではの展示・体験も数多く実施された。乗車体験はいずれも事前申し込みの有料イベントだが、動いている姿を眺めて楽しむ人の姿も多く見られた。

マルタイ・バラストスイーパー

事前申し込みのATカート

ATカート乗車体験の様子

架線作業車の乗車体験の様子


そして今回の有料体験の中でも目玉と言えるのが、特別列車「TMライナー」の乗車体験だ。これは保守用のモーターカーにSL大樹用の客車をつなげた東武ファンフェスタだけの列車で、事前受付で客車、また保守用車両側に乗車することができるというもの。

TMライナー


モーター音、走行音、速度、どれをとっても普段走る電車とは違い、走る線路も訓練線上と、見どころだらけのスペシャルな編成だ。

入線するTMライナー

TMライナーの客車はSL大樹で運用されているものを使用している

TMライナー


記者自身、1日を通してさまざまな展示やイベントを回ったが、それでも体験まではできなかったもの、時間の都合で見逃したものがある大ボリュームのイベント。南栗橋駅から会場までほとんど途切れない来場者の列も含めて、まさに沿線一帯が盛り上がるお祭りだった。

こども制服着用体験コーナー

ミニSL運転の様子



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