【九州】“列車が見える絶景”の旅〜大分県竹田市編〜

2021年2月16日

美しいアーチ橋を渡る、JR豊肥本線の列車

九州内の7市を訪れ、“列車が見える絶景”をメインに、立ち寄りスポットやグルメなど周辺の観光を楽しむ春の列車旅シリーズ。第4弾は岡城の城跡の眼下、風情ある城下町の姿を残す竹田市が舞台。

まずは、竹田が誇る音楽家・瀧廉太郎、童謡作家・佐藤義美の記念館を訪れる。2020年10月にオープンした「竹田市歴史文化館・由学館(旧竹田市立歴史資料館)」も徒歩圏内なので合わせて楽しむのがおすすめ。電車のビュースポット「若宮井路笹無田石拱橋」では、“石造りのアーチ橋”ד観光列車”の絶景に感動すること必至だ。

1.まずは、「瀧廉太郎記念館」で明治期の作曲家・瀧廉太郎について学ぼう

「滝廉太郎記念館」。滝廉太郎は1879年(明治12年)東京出身で、竹田市に移住した

“春高楼(はるこうろう)の花の宴(えん) 巡る盃(さかづき)、影さして”…の歌詞、メロディも広く知られる「荒城の月」を手がけた音楽家・瀧廉太郎。12歳から14歳まで暮らした竹田市の屋敷を記念館として開放している。館内には瀧廉太郎の直筆の譜面、手紙、写真などを展示。15分間の映像でも同氏の生涯を紹介している。

2.全国でも馴染み深い詩の作者がもう一人「佐藤義美記念館」

緑に囲まれた「佐藤義美記念館」。内部は書斎、居間が再現されている

童謡「犬のおまわりさん」など多くの童謡を生み出した竹田市出身の童謡作家、佐藤義美(さとうよしみ)の記念館。同氏が晩年を過ごした神奈川県逗子市の建物を再現したもので、大正ロマン漂う木造の洋館づくり。直筆の原稿や愛用品などを展示している。

3.隈研吾氏が設計を手がけた新しい資料館「竹田市歴史文化館・由学館(旧竹田市立歴史資料館)」

美しい建築も目を引く「竹田市歴史文化館・由学館(旧竹田市立歴史資料館)」

2020年10月24日にオープンした「由学館」(ゆうがっかん)。観光列車のデザインも多く手がける世界的建築家・隈研吾氏の設計で、巨大な石垣シアターが目玉の「岡城ガイダンスセンター」や、「歴史資料館」「市民ギャラリー」と大きく3つの機能を併せ持つ。実物の800分の1サイズで作られた岡城のジオラマや、キリシタン遺物「サンチャゴの鐘」などの展示も見どころのひとつ。

4.由学館近く。創作フレンチの地産地消ランチが人気「Bistro&Cucina Champi(ビストロ&クッチーナ シャンピ)」

「Bistro&Cucina Champi」のランチ

フランスの星付き店などでも腕を磨いたシェフが2013年に開いたビストロ。地産地消を掲げる創作フレンチは、観光客だけでなく地元民にも愛されている。豊後牛、久住高原ハーブ豚を使った料理のほか、ジビエメニューも人気。店は「由学館」のすぐそば。

5.水路橋に電車が映える「若宮井路笹無田石拱橋」

美しいアーチ橋を渡る、JR豊肥本線の列車

高さ30メートル、橋の長さ59メートルの石造水路橋「若宮井路笹無田石拱橋(わかみやいろささむたせっこうきょう)」。2連になった美しいフォルムのアーチ橋に並走するようにJR豊肥本線が通り、電車の撮影地としても人気が高い。見られる電車は、赤い車体の九州横断鉄道やあそぼーい!、さらにはクルーズトレイン「ななつ星in九州」も運行日には走り抜けていく。

今回は大分県・竹田市を巡ってきた。岡城跡や武家屋敷など見どころが多い竹田城下町は、名所間を徒歩で回れる手軽さがいい。また、新しくできた「竹田市歴史文化館・由学館」は、あの隈研吾氏のデザイン。それだけでも訪れてみたい!と思う電車好きも多いだろう。電車のビュースポット「若宮井路笹無田石拱橋」までは竹田市街地から車で10分ほど。ほかではなかなか体感できない“列車絶景”なので、ぜひ足を伸ばしてほしい。

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写真提供=福島啓和(frap Inc.) / 情報提供=九州横断鉄道沿線都市観光協議会
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