2020年のゴールデンウィークは、5月2日(土)から5月6日(祝)まで5日間連続のお休み。さらに、4月29日(祝)の昭和の日との間に2日間の有給休暇をとれば、8日間連続のお休みとなるカレンダーだ。「長期の休みだから」とおでかけしたい一方、「本当はどこかに遠出したいけれど、渋滞が……」となかなか計画に踏み切れない人も多いのではないだろうか。そんなときにおすすめなのが鉄道旅だ。今回は、大型連休こそ鉄道旅がおすすめな3つの理由を紹介しよう。
渋滞知らずで快適なおでかけが可能
なんといっても鉄道旅は渋滞とは無縁。何時間も長い渋滞に巻き込まれ、心も体もヘトヘトになる恐れはない。さらに、目的地に到着しても駐車場の混み具合や、駐車前後のルートの心配をしなくてよいのも魅力的。交通状況によって、事前に立てた計画が崩れてしまうことは確実にないのだ。
「そうはいっても、電車も混雑して座れないのでは?」という人に、ちょっとした鉄道旅のコツを紹介。それは「始発駅か、混雑する駅のひとつ手前の駅から列車に乗る」こと。たとえば東京駅から東海道本線に乗りたい場合は、東京駅始発の列車を選ぶか、上野東京ラインを利用して、上野やさらに下り方面の赤羽などから乗るのがいい。そうすることで、中心駅で降りた人たちの席に先んじて座れる確率が高くなる。
また、目的地によっては「休日おでかけパス」などのフリー乗車券もおすすめ。「フリーパス」なら、設定された指定の区間内が乗り降り自由なので、気になった駅でふらりと降りることもできる。これも鉄道旅ならではの醍醐味だ。
トイレや授乳、充電切れの際にも安心!
車での移動中に、心配なのがトイレ問題。特に渋滞に巻き込まれたときは「あー、さっきのサービスエリアで済ませておけばよかった……」と後悔することも多いだろう。
一方、新幹線や特急列車にはトイレがついている車両も多く、駅のトイレも清潔なところが多いので、快適に利用できる。特に子供と一緒の旅で、そばにトイレがあるというのは安心だ。また、最近の特急列車には「多目的室」も完備。授乳が必要なときや子供が大泣きしたときに使えることもあるので、困った時は車掌さんに相談してみよう。
さらに、電源コンセントの設置された車両も増加。新幹線や特急列車だけでなく、西武鉄道「S-train」や京王電鉄「京王ライナー」などの有料座席指定列車にもついている。帰り道、「そろそろスマホの電池が……」という時には大助かりだ。ただし、同じ沿線であっても列車の型によっては、設備が異なることも多いので注意しよう。
ドライバーの負担なく全員で楽しめる
車ででかける場合、必ずついて回るのが「誰が運転するか」という問題。当然ながら運転手はお酒が飲めないし、景色を見たり気軽に会話に参加することもできない。交代する人がいないと、疲れたり体調が悪くなったりしたときにも大変だ。
しかし、鉄道旅ならそんな心配も無用。全員が同じ景色を見ながら、写真を撮り合ったり、お弁当を食べたり、移動時間も旅のひとつとして楽しめる。目的地で、一人だけお酒が飲めないからと気を使い合うことにもならないので、友達や職場の仲間との旅行もさらに満足いくものになるだろう。
また、最近は鉄道での移動そのものを楽しめる観光列車が急増中。東武鉄道や大井川鐵道などのSL(蒸気機関車)では、普段とは一味違った気分で移動を楽しめる。
せっかくのゴールデンウィーク。車だけでなく、鉄道をうまく使って、家族や友人と楽しい旅にでかけよう。
伊原薫・於ありさ