日本三大車窓に出会える!南九州の大自然と歴史を駆ける特急「いさぶろう・しんぺい」

2020年1月20日

「人生、山あり谷あり」とはよくいわれるが、険しい道の先には何が待っているのだろう。そのヒントになるのは、南九州を走る特急列車「いさぶろう・しんぺい」かもしれない。山道を進む特急「いさぶろう・しんぺい」は、後退や遠回りを重ねながら、少しずつ山を登っていく。するとその先には、日本三大車窓と呼ばれる絶景「矢岳越え」が…。力強く走る列車に乗って、険しい道の先に待つ絶景と出会う列車の旅へ出かけよう。

南九州の大自然を駆け抜ける特急「いさぶろう・しんぺい」


明治時代にタイムスリップ!?レトロな列車に乗って旅が始まる


特急「いさぶろう・しんぺい」は、熊本から人吉を通って鹿児島県・吉松へ走るJR九州の列車。ユニークな列車の名前は、路線の建設や整備に貢献した明治時代の偉人「山縣伊三郎」(やまがたいさぶろう)と「後藤新平」(ごとうしんぺい)が由来だ。古代漆色と称される深紅の車体に乗り込むと、シックなトーンで統一された内装と天井のレトロな照明が、明治時代にタイムスリップしたかのような懐かしい雰囲気を演出している。

鮮やかな古代漆色の特急「いさぶろう・しんぺい」


落ち着いた雰囲気でゆったり過ごせる車内


レトロな車内は写真映えも◎


日付入りフォトパネルを持って記念撮影もGood!



展望スペースはパノラマ窓になっており、車窓の景色が視界いっぱいに広がる


記念乗車証にスタンプを押して旅の記念に♪


山道を力強く登る列車は、アトラクションに乗ってるみたい!


険しい道を行く特急「いさぶろう・しんぺい」は、スイッチバック運転が特徴。スイッチバックとは、急な勾配を登るために、列車が一旦下がって助走をつけてから、勢いよく山道を登っていく運転のことだ。特にスイッチバック運転で山をぐるっと一周しながら登っていくループ線は日本でも珍しい。列車がじわじわと坂を登る振動が伝わり、ジェットコースターの頂上を目指すようなドキドキが体感できる。

ループ線上にスイッチバックがあるのは全国でも珍しい


『新体感観光サービス』では、列車の現在地に連動したリアルタイム情報をタブレットで試験配信中


スイッチバック中の空撮映像や、観光情報を楽しめる(『新体感観光サービス』試験提供期間は2020年3月31日まで)


停車駅もイベント満載!観光スポット気分で散策しよう


特急「いさぶろう・しんぺい」は途中の停車駅も個性豊か。名刺がびっしり貼られた大畑駅や、SL「D51」が展示されている矢岳駅、幸せの鐘や絵馬が飾られた真幸駅などが一時停車中に楽しめる。オンリーワン体験ぞくぞくの列車旅は、満足度が高いこと間違いなし!

名刺を貼ると出世すると噂の大畑(おこば)駅


駅舎の中も外も名刺がびっしり!


大畑駅ホームの「朝顔型噴水」。SLが走っていた時代、トンネルを通過した後のススで汚れた顔をここで洗っていたのだそう


大畑駅の巨大な石積みの給水塔は、SLの運行時、水を補給するために建てられたもの


矢岳(やたけ)駅の標高は536.9mと、特急「いさぶろう・しんぺい」が走る肥薩線の中で最も高い位置にある


矢岳駅には、かつて肥薩線を走っていたSL「D51(デゴイチ)」が保存されている


真幸駅ホームの鐘。たくさん鳴らして幸せを響かせよう


真幸(まさき)駅という縁起のよさにあやかった絵馬も。旅の記念に飾りたい


日本三大車窓「矢岳越え」に、感動も最高潮!


列車旅のクライマックスは、矢岳第一トンネルの先にある絶景「矢岳越え」だ。韓国岳をはじめとする霧島連山を一望できる展望は、国内屈指の雄大な車窓の眺めといわれ、「日本一の動く展望台」といわれるほど。大自然と歴史が織りなす重厚な物語を五感で味わい、あなただけのフォトジェニックな一枚を切り取ってみては。

日本三大車窓「矢岳越え」で列車は一時停車。ダイナミックな景色に感動!


一時停車中はシャッターチャンス!天気によっては桜島まで見えることも


特急「いさぶろう・しんぺい」ルートMAP


[特急「いさぶろう・しんぺい」]熊本~吉松間・人吉~吉松間 / 1日2往復(熊本~人吉間は1日1往復) / 熊本~吉松間(約2時間50分)・人吉~吉松間(約1時間25分) / 大人片道4,010円、子ども2,010円(片道の普通運賃+指定席特急料金の合計額) / 092-482-1489 / 10:00~19:00、土日祝10:00~18:00【九州ウォーカー編集部/PR】

白石文子

ウォーカープラス編集部 Twitter