年末年始が近づくと、大掃除をしなくてはという気持ちになる人も多いのでは?基本をしっかりつかんで普段の掃除をしておくと、大掃除がぐっとラクになるかも。ペットがいる家で押さえるべき掃除の基本をおさらいしよう!
ペットがいる家で特に気にする人が多いのが、抜け毛とニオイ。そこで、この2大ポイントの攻略を中心に、掃除の7つの基本を紹介。やってみればきっと掃除がラクになるはず!ぜひ、実践してみて。
その1:日々の掃除は洗剤なしでもOK!
床やケージなどの拭き掃除は、マイクロファイバークロスで水拭きすれば洗剤は不要。超極細の繊維が使われているので、汚れをかき出して拭き取ることができる。速乾性が高いのもメリット。力を入れてゴシゴシしても疲れるだけなので、優しく拭こう。
マイクロファイバーで落ちない汚れには、メラミンスポンジがおすすめ。水でぬらして水がたれない程度に絞って使用。ただし表面の塗装などをはがしてしまう可能性があるので、事前に目立たないところで試して。
吐き跡など高さがある汚れには、使っていないプラスチック製のカードのようなものでこすり削って落とすようにするときれいに取れる。
その2:洗剤を使うなら食器用洗剤で
衛生面などを考えて洗剤を使うときは、食器用の中性洗剤がおすすめ。温めると汚れが落ちやすくなるので、スプレーボトルなどに40度くらいのぬるま湯200ミリリットルを入れ、中性洗剤を小さじ1くらい加えて使おう。食器用なので掃除のあとでさっと水拭きすれば、あと残りしにくいのがメリット。家の中の汚れは、ほとんどこの薄めた洗剤でOK。それでも落ちない汚れには、メラミンスポンジやブラシ類を使うなど、掃除道具を替えてみて。漂白剤は殺菌力も強いので、カビなどの汚れに使おう。
その3:家の中、部屋の中の空気の通り道を知って対策
家の中で抜け毛のたまりやすい場所、ニオイが抜けていく方向など、空気の通り道を確認してみて。自然給排気口、室内扉の床との隙間、レンジフード、トイレや風呂場の換気扇など、どこから給気し、どこから排気されるかを考えよう。
自然給排気口の前には家具などを置かないようにしよう。外気が入って壁が汚れるのが気になる場合は、フィルターを被せて対策を。汚れが目に見えるので、交換タイミングがわかりやすいのもメリット。トイレやケージ、食事をする場所は、空気が抜けていく方向を考えて設置すると、ニオイ対策にもなる。
その4:換気扇、エアコン、空気清浄機のフィルターは要チェック
換気扇は家の中から外に空気を排気するので、これらのフィルターにはペットの抜け毛はもちろん、家中のホコリが吸着!エアコンや空気清浄機は、おもに室内の空気を循環させる働きをするが、同様にフィルターは抜け毛やホコリで汚れてしまう。使用頻度によるが、フル稼働すると1カ月くらいで汚れが目立つようになるので、できれば毎月、少なくとも季節の変わり目には掃除するのがおすすめ。
その5:掃除は上から下へ!頻度は”わが家スタイル”で!
ホコリは上から下へ落ちるため、床を掃除してから家具の上などを掃除すると、ホコリが落ちて掃除がエンドレス…なんてことになりがち。ペットがいてもいなくても、掃除は上から下へが基本だ。とはいえ、毎日、すべての場所を掃除するのは大変。わが家の汚れ方や汚れやすい場所を確認して、掃除の頻度を決めよう。「日常的に掃除する場所」、「週に一度掃除する場所」「月に一度掃除する場所」などのように分けて考えてみて。
家電やパソコンは静電気でホコリを集めやすく、給排気口にホコリがたまったままにすると故障などの原因に。吸着式モップやマイクロファイバークロスなどで掃除しよう。ケーブル類も忘れずに!テレビやパソコンの画面は、眼鏡拭きのような柔らかい布を使うのがおすすめ。
犬も猫も被毛には皮膚を保護するオーバーコートと、保温や保湿をするアンダーコートがある。換毛期に入れ替わるのはアンダーコートで、この毛は軽いため、ホコリと同じようにふわふわと宙を舞い、カーテンレールや照明器具の傘の上などにも積もりやすい。こういった抜け毛などが溜まりがちな室内上部は、ホコリや抜け毛が舞いにくい吸着モップなどが便利。持ち手が伸縮するタイプなら、脚立などを使わずに掃除ができ、安全で効率的。さらにヘッド部分が着脱式ならなおよし。ラクに掃除ができる。
室内下部の網戸はフィルターのような役割をするため、表面が汚れがち。また、見逃しやすいのがカーテンの汚れ。窓から外を見るのが好きなペットがいるなら、カーテンの裾部分は要チェック!家電の裏やソファや棚などの家具の隙間、オープン棚の中もホコリや抜け毛がたまりやすい場所。粘着テープを貼り付けて取るか、ニトリルゴム製の手袋でこすり取るのが便利だ。その後、洗濯すればさらにすっきり!カーテンレールにかけて乾かせばOK。
あとは床面だけでなく、床の上に置いているペット用ベッド、サッシの下部レールなども確認を。食事をしたり水を飲んだりする場所は汚れやすいので、日常的に掃除をしておくのがおすすめ。サッシの下部レールはペンキ用のはけで抜け毛を掃き出すと同時に掃除機で吸い取ろう。
床に掃除機をかけるときは、奥から入口、狭いところから広いところへとかけて。フローリングの場合は部屋の隅にホコリなどがたまりやすいので、細口ノズルを使おう。カーペットの場合は毛の間に汚れが入り込んでいるので、毛の流れに沿って押しがけし、続けて毛の流れに逆らって引きがけするときれいになる。
掃除機は力を入れずにゆっくりかけるのがポイント。掃除機は消費電力のW数などに応じてどれだけ仕事をするかが決まっているので、力を入れたからといって吸引力が高まるわけではないので注意しよう。
その6:掃除の前に整理整頓&換気!
床にものがたくさん出ている状態では掃除がしにくいのはもちろんだが、上から順に掃除をしていくと、出ているものに汚れが付着することに…。段ボール箱などに一時避難させるだけでもOKなので、床の上のものをしまってから掃除をスタートさせよう。また、掃除をすると少なからずホコリなどが舞うので、換気のため網戸を閉めて窓を2カ所以上開けて。窓が2カ所ない場合は、換気扇などを使って換気しよう。
その7:汚れ対策&ミニ掃除セットで、掃除をラクにする
汚れやすいところや掃除をしにくいところなどに、汚れにくくなる工夫、掃除がしやすくなる工夫を施そう。次の掃除がぐっとラクになるはず!場所別に対策をしていこう。
まずは、ソファ。丸洗いできるカバーをかけると、ニトリルゴム手袋で掃除をしたあと洗濯機で洗えるので便利なうえ、ソファそのものが汚れにくくなるのでお手入れがラクに!ソファで粗相をする子がいるならテント生地など耐水性のカバーを使うのも一案だ。ついた抜け毛は、量販店などで購入できるニトリルゴム手袋を着けて、軽くなでるようにするとよく取れる。隙間にも指を入れて掃除できるので便利だ。
オープン棚は、レースや透明なビニールのカーテンをかけるほか、棚の大きさに合わせた引き出しを使うと、抜け毛などが入り込みにくくなる。
換気扇は外付けのフィルターを付けるのがおすすめ。掃除がラクになるだけでなく、ホコリなどが付くと汚れが目に見えてわかるので、掃除のタイミングの目安にもなる。エアコンや空気清浄機、自然給排気口なども同様だ。
トイレ&ケージはミニサイズのほうきとちりとりやウェットティッシュなど、掃除に使うものをセットにしてそばに置いておこう。汚れを見つけたら、こまめに対処することでニオイの対策にも有効だ。
耐水性のある素材にふんや嘔吐物が乾燥して固まってしまった場合は、汚れ部分に食器用中性洗剤を薄めてスプレーしてしばらく放置し、柔らかくなってからプラスチック製のカードなどでこすり削って対応しよう。残った汚れにもう一度洗剤をスプレーし、トイレットペーパーや使い古したスポンジなどでこする。最後にしっかり水拭きし、消臭剤や除菌スプレーなどをかけておこう。使ったスポンジは処分するようにして。吸水性のある素材の場合は、汚れ部分の外側から内側に向かって食器用中性洗剤を薄めてスプレーし、雑巾を乗せて靴ブラシなどを押し当て、汚れを写し取る。これを何度か繰り返し、汚れが薄くなったら、洗剤成分を残さないよう、水を吹きかけて雑巾に写し取って。何度か繰り返したら、最後に消臭剤や除菌スプレーを使って仕上げよう。
今年の汚れをすっきりきれいにして、大切なペットと共に新たな気持ちで新年を迎えよう!
※本記事はわんにゃんWalker2021年12月・2022年1月号の記事を元に再編集したものです。