猫が何もないところをじーっと見つめている理由は何?猫は人間には聞こえない音やにおいも察知できるというが、もし見えないものが見えていたとしたら…?猫の「引き継ぎ」を描いた白熊便利軒ホセ(@sasadebris)さんの「前任者からの伝達事項」は、飼い主を思う猫の気持ちに熱いものがこみあげてくる。
前任者が伝えたかったことは?最後の「お願い」を聞くと、ぐっと目頭が熱くなる…
「ここが今日から新しいお家よ」新しい飼い主に連れてこられた猫は、部屋に座ってある一点をじーっと見つめていた。それは部屋の隅に置かれたキャットタワーのてっぺん。そこに座っているのは、半年前、病気で死んでしまった猫だった。
「ゆうれい?」と聞くと「うん」「君がくるのを待っていたんだ」と言ってタワーから降りてきた。前任者は、新しくきた猫に餌の場所やトイレの場所、爪とぎの場所などを教えていく。
「仕事場はこんな感じかな」そうして伝えたいことを話すと「わかった、頑張る」と、引き継ぎを終えた猫たち。そこには、ご主人への思いまで引き継がれていて、猫を飼ったことがない人でも涙腺にくるものがある。
ホセさんに制作のきっかけを聞くと、「“猫の天国へ行きたくない子”を描いてみようと思ったのが発端です。猫がたまに空間を凝視していることがありますが、人には見えないものを見ているとしたら、仲間の幽霊なんじゃないかなと。妖怪は別として、人も人型以外の幽霊をあまり見ないですよね?なので、猫も猫の幽霊を見ているのかな?」そんな考えで生まれた。
また、同じ世界線で描かれた「猫の柄の話し」もおすすめ。こちらは「めちゃコミクリエイターズ」でランキング1位を獲得。そのほかにも、便利屋白熊と捨て子熊の「白熊便利軒」など、ほっこり漫画はpixivなどで読むことができる。
取材協力:白熊便利軒ホセ(@sasadebris)