社会性のある犬は、人間に対しても好き嫌いを持つもの。中にはいつも人懐っこいのに特定の人だけ態度を変える犬も……。エッセイ漫画「小学生VS近所の犬」は、漫画家のむめい(
@mumei10101
)さんが、「自分にだけ吠えかかる近所の犬」と仲良くしようと試みた小学生時代を振り返った作品だ。
近所で放し飼いにされている犬になめられていると感じたむめいさん。「そんなギャンギャン言うなよ」と憤りながら、あの手この手で仲間として見てもらおうと挑戦するも、最後の最後まで犬に鼻であしらわれてしまう……という思い出を笑いに変えて描いている。ハイテンションながらどこか切ない同エピソードのこぼれ話を、作者のむめいさんに訊いた。
「見え方の違い」を反映したキャラクター作り
――「小学生VS近所の犬」を描いたきっかけを教えてください。
【むめい】毎日、家に帰るときに困っていたのを思い出したので描こうと思いました。
――むめいさんだけ嫌われていると作中にありましたが、親だけでなく、ほかの子どもの前でも「かわいいモード」だったのでしょうか?
【むめい】私はよく吠えられてたので怖く見えました。ほかの人はかわいいとか怖くないって言ってたので、見え方の違いでもあったと思います。
――ラストのあざけるような笑みをはじめ、キッドの表情には壮絶な感情を感じます。キャラクターとして描くうえでどんなイメージを込めましたか?
【むめい】私から見る怖いキッドと、他の人から見るかわいいキッドのギャップを意識して描きました。
――ちなみにその後、キッドとの確執が解消されたりはしましたか?
【むめい】飼い主さんが、放し飼いをしなくなったので自然と会わなくなりました。
取材協力:むめい(@mumei10101)