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広大なスペースに美しく敷き詰められた芝生が印象的な、茨城県の「涸沼(ひぬま)自然公園キャンプ場」は、都心から車で2時間とアクセスしやすく、その立地のよさと快適さから一度利用するとリピーターになる人も多い人気のキャンプ場だ。どんなキャンプ場なのか、紹介していこう。
【アクセス】常磐道・水戸南ICから約10分の好アクセス!
常磐自動車道・水戸南ICから北に進み、県道179号を経由して県道106号を左折。険しい山道を走ることもなく、ICから10分ほどでキャンプ場入口へ到着する。キャンプ場入口を入るとすぐ左手に、緑の屋根が目印の管理棟があり、そこで受付を済ませたら場内へ。チェックインは13時から、管理棟が開いている16時30分まで。管理棟横にはゴミ捨て場があり、茨城町のゴミ袋を1枚20円で購入すれば、廃棄して帰ることも可能。
駐車場までの道のりは青空が広がり、日常から解放された自然の風景に、わくわく感が高まってくる。
【コンセプト】涸沼のほとりの自然を丸ごとアウトドア施設として提供
自然の地形をそのまま生かした広大な敷地に、美しい景観、安らぎの広場、レジャー遊具など多彩な楽しみ方ができる茨城町の観光スポット「涸沼自然公園」。その敷地内にあるのが、涸沼自然公園キャンプ場だ。斜面や地面の凸凹が少ないためキャンプ初心者にとってもテントが張りやすく、かつ目の届く範囲で危険箇所がないため、快適に過ごすことができる。また茨城町の公営キャンプ場なので、料金がリーズナブルなのも人気の理由。
入口を入って真っすぐ伸びる道の左手にフリーのテントサイト、右手にオートサイトがあり、オートサイトに囲まれた芝生エリアもフリーサイトとしてテントを張ることができる。
【テントサイト】芝生が気持ちいい “フリーサイト” vs 木々に囲まれた“オートサイト”
最大250張を張れるというテントサイトは、区画の指定がなく、自由にテントを張ってOK。ここのフリーサイトの魅力は、何といってもこの広さと美しい緑の芝生。ほかの利用者と近くなりすぎないように設営ができ、グループでの利用にも最適だ。
芝は短く手入れが行き届いていて、就寝時に地面がゴツゴツとすることもないうえ、多少の雨が降っても足元がドロで汚れず快適。
一方、オートサイトは56区画。AC電源(20A)付きで、より快適に過ごしたい人向け。1区画は約8×10メートルの広さが立木で仕切られており、パーソナルスペースの確保はバッチリ。人目を気にせず各々の時間を楽しめる。
【ユーティリティ】各設備は丁寧な管理・清掃がされていて清潔
茨城町の公営キャンプ場だが、随時場内の点検・整備をしているので、古いながらも炊事場やトイレなどは清潔に整えられている。計2カ所ある炊事場は、お湯が出る蛇口もあり、油ものを洗う時などうれしい限り。
敷地内にはトイレが3カ所設置されており、管理棟の中には、24時間利用可能な温水コインシャワー男女各2カ所とトイレが併設されている。トイレは温水洗浄便座付き。
【おすすめポイント】隣接する涸沼自然公園には、四季折々の楽しみがたくさん
キャンプ場から続く木道を歩いていくと、涸沼自然公園に入ることができる。ラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)に登録されている「涸沼」は、茨城県の鉾田(ほこた)市、茨城町、大洗町にまたがる海水と淡水が混じり合う全国的にも希少な汽水湖で、釣りやカヤックが楽しめるスポットでもある。
春はお花見、初夏はアジサイ、秋には吊り橋周辺の紅葉が美しく、一年を通じて四季の移ろいを愛でることができる。公園内をぐるっと回るには約30〜40分。
小学低学年が遊べる遊具がある「わいわい広場」や、 涸沼の夕日を眺められる「太陽の広場」など遊び場も豊富なので、テントを張り終えたら向かってみるといいだろう。
【周辺グルメ&観光スポット】涸沼産シジミや大洗町の海鮮料理に舌鼓
公園内にある売店では、地元で採れる新鮮野菜のほか、町内産・涸沼のシジミを取り扱っている。島根県「宍道湖(しんじこ)」、青森県「十三湖(じゅうさんこ)」と並ぶ日本の三大シジミの一つで、粒が大きく、旨味もあっておいしいと、それを目当てに訪れる客もいるほど。キャンプ帰りのお土産としても喜ばれている。
海鮮市場が集まる大洗町まではキャンプ場から車で15分程度なので、BBQに使用したい食材の調達にも便利。キャンプ帰りに立ち寄れば、魚介メニューが味わえるなどおいしい思い出がプラスされるに違いない。
「立地がよく茨城県の観光名所へも足を延ばせることから、県内・県外からもたくさんのお客さんにきていただいています。自然豊かでとても静かなキャンプ場ですので、ぜひ焚き火を見ながら夜の静けさを楽しんでください」と、茨城町商工観光課の小松陽人さん。
涸沼自然公園キャンプ場でのキャンプに慣れたら、涸沼の湖畔沿いにあるキャンプ通向けの「親沢公園キャンプ場」や、釣り好きに人気の「広浦公園キャンプ場」など、目的別に楽しめるキャンプ場へ足を伸ばしてみるのもおすすめ。
「どちらのキャンプ場も、涸沼湖畔に沈む夕日がとても美しいんです。それぞれに個性がありますので、ぜひいろいろ訪れてみてください」と、同課の長洲和英さんが勧めてくれた。
一度訪れたらわかる、子供から大人まで、初心者からキャンプ通まで過ごしやすく癒やされる「涸沼自然公園キャンプ場」。2022年の営業は4月16日(土)から。いよいよ通年営業がスタートするので、マメに公式サイトの情報をチェックしよう。
【早見表】施設の基本情報
取材・文=近藤鈴佳、水島彩恵
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