貯金ゼロの浪費家から節約家へと転身し、40代前半、3児の父にしてFIREを達成した
みもじ
(@mimojinojinsei)
さん。この6月に、著書
「貯金ゼロの元浪費家・3児の父が子育てしながら成功できた しあわせFIRE」
を上梓。節約や投資、子育てのポイントについて発信している。物価高騰の話題が絶えない昨今に、年収200万円台時代を生き抜くための「お金との向き合い方」を聞いてみた。
今回のテーマは
「資産形成において、節約が大事な理由」
。
資産形成において、なぜ投資よりもまず節約が大事なのか
FIREの達成のためにも、またその後の生活にも欠かせないのは、資産運用になります。ですが、
まずしなくてはならないのは、投資ではなく節約です。
節約を徹底していくとお金の減り具合が変わってきます。お金をどれくらい使っているのかが感覚的に感じられるようになりますし、貯蓄額などの数字としても認識できるようになります。投資の運用益は初めの頃はなかなか感じることができませんが、節約なら1カ月目から効果を感じることができます。そのため、私の場合は資産形成のモチベーションアップにも繋がっていました。
節約が大事な理由について、2つの大きなポイントを紹介します。
(1)投資初心者でも、節約することで資産運用と同様の効果が得られる
例えば、年利5%で300万円運用と仮定すると、(税金を考慮しない場合)年間15万円の利益になります。別な角度から見れば、もし年間15万円(月に1万2500円)分節約できたら、300万円を運用していることと同じ効果があるということになります。
まだ投資を始めていない人が、いきなり300万円を運用するのには抵抗があると思います。でも、節約ならそこまで大きな抵抗感もなくすぐに誰でも取り組めます。節約にはこのような効果があります。
(2)余剰資金を作るための有効な手段
投資は余剰資金(生活防衛資金以外)ですることが前提です。なぜなら、近い将来使う可能性のあるお金で投資をしていると、損失や含み損が発生した時に精神的なダメージが大きすぎるからです。投資は継続することが大切なのに、途中で退場することに繋がってしまいます。
投資を途中であきらめてしまうと、投資は詐欺とかギャンブルというイメージを持ってしまい、お金に対して悪い印象が残る恐れがあります。ですから、まずは余剰資金を作ることが先決です。そのためにも、節約はとても有効な手段です。
私も実際に含み損があった時期もありましたが、余剰資金で投資をしていたおかげで「いつかは上がってくるさ」という感じで気楽に乗り越えられました。といっても、何を節約したら良いか分からない、という人も多いでしょう。
日常生活の中で実行しやすい節約ポイントは次のとおりです。
・自動車保険、通信教育費など年払いできるものは
すべて年払い
をして支払額を節約。それだけで5%程度は節約できます。
・ご飯の準備が大変な時、おかずは冷凍食品で済ませたりお店で買ったりしたとしても、
お米だけは自炊する
ようにします。お米付きのお弁当を買うことと比べると、1食あたり120円程度変わります。我が家は家族が5人いるので1食に付き600円くらいは節約できます。週1ペースの計算だと月に2400円。年間2万8800円節約できます。食べ盛りのお子さんがいらっしゃると、差額はもっと大きくなりますね。
・外出する時は
マイボトルを持参
します。自販機などでコーヒーを買うと150円ほどしますが、そこをマイボトルにすると30円程度に抑えられます。毎日1本分節約したとすると、1カ月換算で3600円浮きます。夫婦2人なら7200円。年間8万6400円も節約できます。
・我が家は全員、週に最低1冊は本を読んでいますが、
本は図書館を利用しています。
1冊1000円だとすると家族5人で週に5000円、年間50週とすると25万円も節約できることになります。もちろん欲しいと思った本があれば、返却したあとに書店で購入しています。
・旅行に行く時は
繁忙期をずらします。
繁忙期は閑散期と比べて、宿泊費や航空機などの値段が上がります。ものにもよりますが宿泊費は2〜3割、航空機は2倍近く変わってくると思います。家族の人数が多ければ多いほど、この違いは大きいです。