体に優しいグラノーラでSDGsに貢献!老舗醸造メーカーの新たな挑戦に迫る

2022年3月21日

「日の出みりん」を手掛ける醸造メーカー「キング醸造株式会社」が展開するEC専用ブランド「ORYZAE JOY(オリゼージョイ)」が、2021年11月に「お豆グラノーラ」を発売。美容と健康に効果的な醸造粕(じょうぞうかす)を有効活用したスイーツとスムージーを展開する同ブランドの商品だけに、「体に優しいうえSDGsにも貢献できる」と注目を集めている。

毎日食べても飽きないプレーンタイプ。お豆の香ばしい風味と酒粕のマイルドな味わいが感じられる

豆をたっぷり使用し、タンパク質はなんと14.9グラム!※「お豆グラノーラ」50グラムに牛乳200ミリリットルを加えた場合の栄養成分


今回は「お豆グラノーラ」の特徴や開発秘話を聞き出すべく「ORYZAE JOY」プロジェクトの責任者・竹山慎一郎さんとプロジェクトメンバーの丸井慎太郎さん、蕨野(わらびの)裕哉さんを直撃。さらに、今後の展開についても質問を投げかけた。

SDGsなスイーツ「ORYZAE JOY」とは?

ウォーカープラスでも以前に紹介 したが「ORYZAE JOY」開発のプロジェクトは、創業120年を迎えるにあたり「今後の成長のきっかけになるような商品を」という会社の意向を受けてスタート。

さまざまな部署から集められた約10人の若手メンバーがアイデアをひねり、日本酒やみりんを作る時にできる醸造粕(じょうぞうかす)を使ったスイーツとスムージーを開発した。メンバーは日持ちの悪さなどから取り扱いが難しい醸造粕のパウダー化に成功。製品開発課の蕨野さんがこの“酒粕パウダー”を持ち歩き、ご飯やおかず、スイーツなど、あらゆるジャンルの食品100種類以上にかけてテストを繰り返し、相性のいい食材を見つけ出したという。

美と健康の宝庫である酒粕を、こだわりの製法でぎゅっと濃縮した独自の酒粕パウダーを配合


ブランド名は、伝統調味料づくりに欠かせない麹菌(学名:アスペルギルス オリゼー)にちなみ、「ORYZAE JOY」と命名。今まで漬物の材料や飼料として利用されてきた醸造粕が人の口に入るものへと生まれ変わり、SDGsの「つくる責任、つかう責任」の達成にも貢献している。

ベルギーカレボー社製チョコレートを使用したザクザクとした食感の「ショコラクランチ」。カカオ、ホワイトの2種

国産生姜とシナモンの風味で、チャイのようにおいしい「ジンジャーラテ」


ゴロッと入った3種の豆が主役の「お豆グラノーラ」

スイーツとスムージーの開発後も、さらなる商品の開発を目指してプロジェクトは進行。

「いろんな食材に“酒粕パウダー”をかけて試食し続けるうちに、当初は『酒粕に合わないだろう』と思っていた食材でもフレーバーを変えることで、合うように調整できることが分かってきたんです。『お豆グラノーラ』は、あと味にふんわりと酒粕が香るように繰り返し試作しました。弊社のグラノーラはお豆の風味が特徴なので、お豆の味を全面に出しながらも酒粕を感じ取れるように調整するのが難しかったです。牛乳をかけて食べる前提で、牛乳と合わせた時のマッチングも大切にしました」と蕨野さん。

素材にこだわっているうえ、着色料や香料、酸化防止剤は不使用


「お豆グラノーラ」には黒大豆と大豆、小豆がたっぷり入っている。豆はいずれも北海道産で、もともと同社に縁があった会社のものだそう。

「グラノーラの開発は、この3種のお豆にインスピレーションを受けました。あまりにも美味しいお豆なので『なんとかして商品化したい!』と思ったんですよ(笑)。だからこそ、お豆の風味を生かしたかった。グラノーラ=朝食というイメージがあったので、毎朝飽きずに続けて食べられるよう、酒粕の味が際立たないようにバランスを取りました」と、竹山さんは振り返る。

グラノーラの主原料の大麦は、白米に比べ24倍の食物繊維とカリウムが2.4倍、カルシウム4.2倍と栄養たっぷり


筆者も試食をしたのだが、確かに口の中いっぱいに豆の味が広がり「お豆、ウマい~」と、思わずうなってしまうほど。「酒粕が苦手」と話す竹山さんがリーダーを務めるだけあり、酒粕の味はかなり控えめ。甘さの中にほんの~りと香る程度なので、酒粕が苦手な人でも抵抗なく楽しめそうだ。豆がたっぷり入っているため噛み応えがあり、少し食べただけで満腹感が得られるのも嬉しいところ。

酒粕に含まれるタンパク質や食物繊維、ビタミンに加え、豆に含まれるタンパク質やグラノーラに含まれる食物繊維からも栄養が摂れるのだから、大人はもちろん子供にもすすめたくなる逸品だ。

竹山さんはご両親に「お豆グラノーラ」をプレゼントしたそう。「父は70歳を過ぎているので『グラノーラ』と聞いてもピンとこなかったようですが、酒粕や3種類のお豆が入っていることを話したら『食べてみようかな』と思ってくれたようです。お豆の風味が口に合ったようで、朝食は和食派だったのですが最近では毎朝『お豆グラノーラ』を食べています」

牛乳やヨーグルトをかけて味わうのが王道だが、そのままポリポリと味わうことも。他にも「ホットミルクで食べても美味しいので、寒い季節でも続けられますよ」と蕨野さんが教えてくれた。

ホットミルクを注いで食べるのもおすすめ


シニア世代にも好評。プレゼントにも間違いなし!

2021年2月に誕生した「ORYZAE JOY」。販売から1年以上を経た今の手応えや購入者の感想、今後の展開予定について聞いてみた。

「酒粕と縁がなさそうな『都心部でバリバリ働く女性』をイメージして開発を進めたのですが、催事やマルシェでは、シニア世代の方も数多く購入してくださいます。店頭で試食していただくと『意外においしい!』という感想が多くて(笑)。酒粕のイメージを払拭する『意外な』味にまず驚き、そして気に入っていただいているようです。パッケージがシンプルで職場のデスクに置いてもスイーツだと思われない。さらに、おいしいのに美容にいい、という点からプレゼントにも喜んでいただいています。ショコラクランチなどチョコレートベースのスイーツは、バレンタインデーやホワイトデーのギフトにも最適ですよ」と丸井さんは話す。

ラテとお豆グラノーラ、クランチがセットになった「ORYZAE JOY お手軽3種セット」2700円。いろいろ試したい人におすすめ

「ORYZAE JOY 5種詰め合わせセット(ラテ増量版)」8640円などギフトセットは全5種


2021年12月15日〜2022年1月15日には、「サラダラテ アンバサダーキャンペーン」を実施。40人のアンバサダーが30日間毎日「ORYZAE JOYサラダラテ」を飲み、継続したことによる体調の変化や美味しい飲み方などを発信した。

「本当に美味しくて、1日に2杯飲みたくなるくらい!」「毎日調子がよく、ダイエットも順調に進めることができました」「とにかく飲みやすさが◎。青臭さが少なく、ぐいっと飲める」「たくさんの野菜の栄養に酒粕成分も摂取できて、腸活や健康維持に役立ってくれていると思います」など数多くの嬉しい声が寄せられた。

「サラダラテを炭酸で割ったり、スイーツに混ぜたり、食事にかけたり。思いもよらない方法でも活用していただいて、とても新鮮でした」と蕨野さん。キャンペーン終了後には、オンラインミーティングを行い、アンバサダーの生の声を聞くことができたそう。

「サラダラテ」は15種類の国産野菜ミックスパウダーを配合した青汁ベース。抹茶のような味わい


「催事で出会ったお客様の反応やアンバサダーの皆さんの声など、さまざまなご意見を踏まえながら、新商品の開発や公式サイトの改良を進めていきます」と話す竹山さん。実は22年の春~夏にも新商品を発売予定なのだそう。現段階で詳細は教えてもらえなかったが、食品であることは間違いないという。最新情報は「ORYZAE JOY」の公式サイトやSNSで発信されるので、発表を楽しみにチェックしよう!

「ORYZAE JOY」の商品は公式オンラインショップから購入可能。
・お豆グラノーラ
 1パック200グラム1404円
・ショコラクランチ(カカオ、ホワイト)
 1種10個入り1パック756円、10個入り4パックセット2700円
・スムージー(サラダラテ、ジンジャーラテ)
 1種5包入り1080円、30包入り3564円

取材・文=吉田英子

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