創業者の精神は、現代のSDGsに重なる……日清食品グループの活動は、そのまま自然とSDGsに結びついた!

2022年8月23日

「カップヌードル」ほか、馴染み深い食品ばかりをリリースする日清食品グループ


「カップヌードル」「チキンラーメン」といった即席麺事業だけでなく、チルド食品、冷凍食品、菓子、飲料などを製造・販売する総合食品メーカー・日清食品グループ。世界初となった即席麺「チキンラーメン」の発明者として世界中にその名を知られる偉人・安藤百福が創業者で、現在は国内27社、海外38社(17カ国)で事業を展開している。また、1971年誕生した世界初のカップ麺「カップヌードル」は世界で100を超える国と地域で販売されるなど、グローバルな影響を与える総合食品メーカーでもある。

同社では、サステナブルな取り組み、社会課題への解決にももちろん熱心に取り組んでいるが、そもそもは創業者・安藤百福が掲げた企業精神が礎となっており、近年叫ばれるようになったSDGsと結果的に重なるものになっているという。今回は、そのビジョンと取り組みの中身を紹介する。

安藤百福が掲げた創業者精神のうち、2つがそのままSDGsと重なる


日清食品グループの創業者・安藤百福


日清食品グループの創業者・安藤百福が掲げた4つの言葉は、今日まで創業者精神として守り抜かれ、また多くの社員たちの矜持にもなっている。

『食足世平(食が足りてこそ世の中が平和になる)』
食は人間の命を支える一番大切なものです。 文化も芸術も思想も、すべては食が足りてこそ語れるものです。 食のあり様が乱れると、必ず国は衰退し、争いが起こります。 食が足りて初めて世の中が平和になるのです。日清食品グループの事業は、人間の根源から出発しています。

『食創為世(世の中のために食を創造する)』
企業にとって最も大切なものは、創造的精神です。 創造とは、新しい発想と技術によって革新的な製品を生み出す力です。 食を創り、世の為につくす。 日清食品グループは、世の中に新しい食の文化を創造し、 人々に幸せと感動を提供します。

『美健賢食(美しく健康な身体は賢い食生活から)』
空腹を満たし、味覚を満足させるだけではなく、美しい体をつくり健康を維持することも、食品のもつ大切な機能です。美しく健康な体は賢い食生活から。日清食品グループは食の機能性を追求し、賢食を提唱します。

『食為聖職(食の仕事は聖職である)』
食は人々の生命の根源を支える仕事です。食の仕事に携わる者は、人々の健康と世界の平和に貢献していかなければなりません。食の仕事は聖職なのです。日清食品グループは安全で美味しくて体にいい食品を世の中に提供していきます。

これら4つのうち、特に今日のSDGsと重なるのが『食足世平(食が足りてこそ世の中が平和になる)』『食創為世(世の中のために食を創造する)』の2つだ。もともと日清食品グループが指針とし取り組んできたテーマであるため、「今日のSDGsになぞらえて特別に起こすアクションというニュアンスではなく、これまでの同社の活動が自然とSDGsに結びついたという感覚に近い」と同社社員は言う。

もちろん、多岐にわたる企業活動を通じ、SDGs達成のためのさまざまな取り組みを行う意欲を強く持っており、このことで消費者・社会への貢献につながると考えているようだ。

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