2021年12月の開始以来、SNSや各種メディアで大きな話題を呼んでいる「ポイ捨て図鑑プロジェクト」。楽しみながら街の美化を実現できる取り組みとして全国から注目を集め、2022年10月からは大阪でもプロジェクトがスタートしている。
さらに今回は、長野県松本市で「ポイ捨て図鑑プロジェクト」の企画の1つ「投票型喫煙所」を期間限定で設置。松本市と市内の高校生による協力のもと、2022年11月21日~11月27日に実証実験が行われた。
「投票型喫煙所」の設置でポイ捨て本数が約4割減
「投票型喫煙所」とは、「人生に大事なのは金か、愛か」など、誰もが悩むような究極の2択を選んで吸殻を入れる喫煙所。喫煙者・非喫煙者にかかわらず参加できることや、楽しみながらたばこのポイ捨てを減らすことを目的としている。
過去に設置されたさまざまな街でポジティブな変化を残してきた「投票型喫煙所」。松本市内の高校生が「投票型喫煙所を活用して松本市のたばこのポイ捨て問題を解決したい」と手を挙げ、松本市と「ポイ捨て図鑑プロジェクト」がその思いに賛同し今回の取り組みが実現した。
実証実験で投票型喫煙所が設置される前と後で比較すると、周辺地域のたばこのポイ捨て本数が4割も減少。期間限定の設置にもかかわらず、大きな成果を挙げる結果となった。
今回の実証実験のきっかけをつくった、長野県松本県ヶ丘高等学校2年の川口陽葵さんは、以下のようにコメント。
「現在、公共の場に設置された灰皿の数は減少傾向にあります。投票型喫煙所を設置することでポイ捨てが減り、喫煙者と非喫煙者の双方にとって過ごしやすい街になってほしいと思っています」
また、本取り組みを推進した松本市は今回の取り組みをこう振り返る。
「これからの地域社会を持続可能なものにしていくためには、次代を担う若い世代の活躍が不可欠です。若者目線での課題解決や、松本の魅力発信に期待し、本取り組みをサポートしました。今回の実証実験が、街の美化に対する意識変化につながればと願っています」
「投票型喫煙所」を企画する 「ポイ捨て図鑑プロジェクト」は、ポイ捨てされた吸殻を“喫煙所に戻れず、迷子になった吸殻モンスター”に見立てて楽しむ参加型プロジェクト。ポイ捨てされた吸殻を撮影し、位置情報と併せて投稿することで“位置ゲー”のように遊ぶことができる。
現在実施中の東京・大阪のほか、今後はさらに投稿エリアを拡大予定。これからの「ポイ捨て図鑑プロジェクト」にますます期待したい!