SDGsの企業向けeラーニング「SDGsビジネスラーニング」を手掛けるSoZo株式会社が、法政大学の学生と共同で、全国の学生を対象に調査を実施。SDGsに対する意識や就職活動における企業選びについて「【Z世代】SDGsシューカツ解体白書」としてレポートにまとめた。
60%以上が「ワークライフバランス」を重視
3月に入って本格化する就職活動シーズン。現役の大学生、大学院生に「働く場所に重視するポイント」について聞いてみると、「ワークライフバランス」が63.2%で最も多く、次いで「サービスや商品の将来性」(54.6%)、「サービスや商品が好きか」(45.1%)と続く。学生が企業を給与や知名度以外にも多角的に評価し、判断していることがわかった。
「働き方のイメージに近いもの」については「自分らしく働ける環境」(53.7%)が1位に。僅差で「ライフステージによって仕事量を調整したい」(53.1%)が2位だった。
「自分らしく働ける環境」とは、具体的に何を求めているのかを深掘りするために「働く場所に重視するポイント」とのクロス集計を実施。「自分らしく働きたい」と回答した人ほど、「ワークライフバランス」や「女性の育休取得率」などを重視していた。
また、福利厚生や環境整備に関する調査では、「自分らしく働きたい」と回答した人ほど、社員教育や働く場所、平等な環境を重視し、SDGsが掲げる目標に沿った環境を求める傾向が強い。
採用プロモーションは「働く社員のワークライフバランス」発信を
今回の調査について、担当者に話を聞いてみた。
「(今回の調査の狙いは?)潜在優秀層の新卒採用は日本企業の大きな関心事のひとつ。『Z世代は何を考えているのか』その思考性と、Z世代の関心も高く世界の潮流であるSDGsと企業の取り組みの関連性を明らかにする目的で、このプロジェクトが誕生しました」
「(今回の調査のポイントは?)Z世代とシューカツおよびSDGsとの関わり方を明らかにしていること。法政大学のみならず、他校を巻き込み、600人超の調査結果から紐解かれた『自分らしく働きたい』というバズワードと背景にあるZ世代ならではの心理が本プロジェクトの目玉と言えるかと思います」
「(企業ができることは?)学生が働く環境にもっとも希望したのが『ワークライフバランス』(63.2%)。実際に働く社員のワークライフバランスが伝わるオウンドメディアや採用プロモーション、企業ブランディングは必要なのではないかと思います。次いで『サービスや商品の将来性』が54.6%、『サービスや商品が好きか』が45.1%。学生が企業を多角的に評価し、判断していることのあらわれですが、企業は学生たちのよく目にする場でのプロモーションを選んで行っていくことが重要ではないかと思います」
「(ユーザーへのメッセージは?)この『【Z世代】SDGsシューカツ解体白書』プロジェクトは、『SDGsマーケティングプロジェクト(SMP)』という新たな名称のもと、2023年度も活動を継続していきます。法政大学SDGs+(プラス)サポートのもと、学生が主体となって『学生のリアルな声を企業に届ける』活動を行ってまいります。その様子は公式インスタグラムなどで発信してまいりますので、ぜひご注目いただけたら幸いに存じます」
調査期間:2022年10月30日〜12月9日
調査方法:Webアンケート調査
収集方法:Web/SNS告知/法政大学内での告知/プロジェクト参加学生による拡散
回答者:大学生・大学院生の男女601人(法政大学・大学院生が52.8%、全国の他大学の学生が47.2%)
文=伊藤めぐみ