自分が発達障害グレーゾーンである悩みから、自分の居場所を「創作活動」に見出した漫画が話題となっている。介護日記漫画『電子書籍と親父の介護』でヤングジャンプ40周年記念漫画賞エッセイ部門で佳作を受賞した漫画家・クロミツさん(@kuromitsu1510)は、ある日突然
「発達障害グレーゾーン」
の特性を持つと言われ、これまでの人生で「甘え」「怠慢」「努力不足」と疎まれ、“生きづらさ”を感じてきた理由を知ったのだという。「同じ悩みを抱えている人がいることを知ってほしい」そんな想いで描きはじめたエッセイ漫画について聞いた。
“グレーゾーン”という悩みを抱えている人がいることを知ってほしい
最近はSNSで「発達障害グレーゾーン」を題材にした漫画を見ることも多くなった。とはいえ、まだまだ発達障害グレーゾーンの認知は低い。実際、発達障害グレーゾーンはどんな特性なのか。
「説明は難しいのですが、発達障害の症状があっても基準を満たさず診断が下りない状態の人のことです。発達障害の特徴を持ったギリギリの健常者といったところでしょうか」
つまびらかに実体験を描いているクロミツさん。「エッセイ漫画を描きはじめて徐々に読者やフォロワーが増え、喜びと驚きが入り混じっています」と、SNSには読者からの反響が届いているようだ。「今まで色んなジャンルの漫画に着手してきましたが、『エッセイ漫画』というジャンルが自分にとって正しい表現方法なんだと思いました」
そしていま、“発達障害グレーゾーン”というテーマを扱うことの意義を感じているとクロミツさんは語った。
「周りに理解されにくい発達障害グレーゾーンを描くことで、同じ悩みを持つ人と“想いを共有”できるという意味で、漫画を描くことの“意義”を見出せるようになりました」
画像提供:クロミツ(@kuromitsu1510)