家具・インテリアのEC事業を展開するタンスのゲン株式会社は、羽毛布団ブランド「dreamdown」から無料で羽毛布団を回収・再循環するサービスを開始した。このサービスを通して地球資源保護、CO2削減、動物福祉に取り組み、持続可能な生産・販売を目指す。
羽毛布団ブランド「dreamdown-ドリームダウン-」とは
「dreamdown」は、タンスのゲンが取り扱っている羽毛布団ブランドだ。すべての羽毛布団は国内の指定工場で生産され、羽毛布団専門の企画チームが寝具の専門研究機関と連携することで安心の品質を実現している。2012年~2022年の10年間で、累計83万枚もの羽毛布団を販売。現在、国内で最も売れている羽毛布団のひとつとして確かな信頼と実績を誇る。
地球に優しい、羽毛布団の無料回収サービス
本サービスの対象者は、「タンスのゲンで購入した羽毛布団を処分したい人」もしくは「新たにタンスのゲンで羽毛布団を購入した人」で、公式サイトのフォームから申し込み後、ユーザー自身で羽毛布団を梱包し配送業者を手配すれば着払いで送付できる。
これまで羽毛布団を処分する際にネックとなっていた送料を商品代金に転嫁せず、ユーザーからの着払いの運賃をタンスのゲンが負担する形で無料回収に応じてくれる仕組みだ。
・羽毛布団のリサイクルによるCO2削減
日本では年間で1000万枚の布団が廃棄されていると言われており、その焼却処分によって1万7000トン以上ものCO2が排出される計算になる。「dreamdown」は羽毛という自然の恵みを大切にするべく、使わなくなった羽毛布団を廃棄せずに回収・再循環することで、自然や地球に配慮した持続可能な環境づくりに貢献する。
・水鳥たちの福祉を保護
「dreamdown」は自然の恵みや羽毛を大切にしている証明として、新しい標準規格「RDS(レスポンシブル・ダウン・スタンダード)認証ロゴマーク※」を取得。水鳥たちの命を包括的に尊重し、企業として責任ある原材料の調達を行うことで製造工程における新たな羽毛の使用量を減らし、資源保護に努めるとともに消費者が安心できる羽毛を届ける。
※トレーサビリティの審査を通して、非人道的な扱いを受けていないアヒルやガチョウから採取した羽毛であることを保証する国際認証基準
・SDGs「12.つくる責任、つかう責任」に貢献
羽毛布団のリサイクルは、SDGsの理念「12.つくる責任、つかう責任」に貢献している。羽毛は蘇生力や再生力に優れており、適切なメンテナンスやリサイクルを繰り返すことで100年使用できると言われている。また、羽毛はケラチンというたんぱく質でできているため最後には土に還ることも可能。羽毛布団の廃棄と炭素排出を減らし、100年を超えて使い続けることがSDGsや脱炭素の実現につながる。
回収した羽毛を活用し、再生羽毛の商品化を目指す
「dreamdown」および羽毛布団の無料回収サービスについて、担当者に話を聞いた。
「(サービス開始の背景は?)タンスのゲンでは、羽毛布団の取り扱い量が増加するごとに羽毛を取り巻くさまざまな問題に対処しなければという危機感が高まっていました。無料羽毛布団回収サービスは、その解決への第一歩としてかねてから検討してきたものです。特に、再生循環するための工場との連携やお客さまの負担軽減などの仕組みづくりの面で奔走しました」
「(プロジェクトに込めた思いは?)『dreamdown』は、タンスのゲンが手がける羽毛布団の品質の高さを表現するブランドであるとともに、羽毛布団販売の国内最大手として未来に対する責任を果たしていく使命を負ったプロジェクトでもあります。羽毛を生み出す水鳥やそれを育む自然環境に配慮した取り組みを行うことで、最終的には持続可能な自然や地球を実現するという使命を持ってプロジェクトを始動しました」
「(サービスのメリットは?)羽毛布団を粗大ごみとして出す場合、各市区町村が定めるごみの分別ルールに沿って出す必要があります。そうした手間を経てゴミとして終えてしまうよりも、再生可能な資源として提供していただくことで、ユーザーの方も未来の地球への投資ができると考えています」
「(企業として社会に発信したいことは?)羽毛が再循環させることで100年も使える資源であることは、あまり知られていません。このサービスを通じて羽毛という循環資源の価値や再生させることの意義を社会に広めることで、自然の恵みである羽毛布団の魅力をより伝えていきたいと思います」
「(サービスの今後の展望は?)今後は、本サービスで回収した羽毛を活用し『再生羽毛』と表示をしたうえで商品として販売できるようにしたいと考えています。この目標を達成して初めてプロジェクトが完成すると言えます」
「(ユーザーへのメッセージは?)『dreamdown』では無料羽毛布団回収サービス以外にも、ウクライナ産羽毛布団の販売を通してウクライナにある生産地への復興募金の提供や、ライブハンドピックという非人道的な羽毛採取方法を採用していない羽毛を推進するなど、羽毛を軸に自然や地球に寄り添うプロジェクトを進めています。ぜひこれらの活動にもご賛同いただければと思います」