世界中で愛され続けるコミック
「PEANUTS(ピーナッツ)」
の中には、自然を思いやることの大切さが非常に多く描かれている。その思いを受け継いだ形のひとつとして2023年より展開しているのが、街や海などをきれいにするクリーンイベント「SNOOPY Loves NATURE “Team up!”」だ。第2回が横浜 みなとみらいで2023年12月9日に開催され、事前申し込みにより参加権をゲットした参加者約200人が集結。“2023年の最後にみんなで地球を大掃除しよう!”というスローガンのもと、清掃活動した様子をレポートする。
クリーン活動を通じて「PEANUTS」が繋げる“思いやりの輪”
今回、クリーン活動を行ったのは横浜 みなとみらい「クイーンズスクエア横浜」内の「クイーンズパーク」。みなとみらい駅直結の会場には、「SNOOPY Loves NATURE “Team up!”」と書かれたのぼりや特大のスヌーピーバルーンがスタンバイ。11時の開会式を目指して、続々と参加者が集まってきた。
「PEANUTS」がタッグを組んだのは、“目指せ!日本一楽しいゴミ拾い”をモットーに、海や街のクリーン活動を行っているNPO法人海さくら。2005年から江の島・湘南を拠点に活動を開始し、今では海さくらの理念に賛同した人々や団体と協力しながら楽しい環境活動の普及に努めている。「PEANUTS」と「海さくら」のコラボは、今年の夏に開催された海の日の
クリーンイベント「ブルーサンタ」
が始まり。
「PEANUTSのライセンスビジネスを日本で展開するソニー・クリエイティブプロダクツさん側からご協力いただけるとのご提案があり、『ぜひ!』ということで夢のコラボが実現しました」と話してくれたのは、海さくらの古澤純一郎さん。18年続けてきたゴミ拾い活動だが、海のゴミを拾うだけでは海はきれいにならないと言う。「海のゴミの約8割は街・川からやってきます。街のゴミが海へ行くという事実を多くの人に知っていただかなければならない。スヌーピーの力を借りながら街でのクリーンイベントを開催することで、たくさんの街の人々にこの活動の大切さを伝えることができます。また、これまで環境問題やSDGsなどに興味がなかった人も、スヌーピーをきっかけに、環境・海への関心が高まったと感じています」(古澤さん)
みなとみらいの街にあふれた“緑のビブス”
今回もイベント参加者には、清掃活動中のピーナッツ・ギャングが描かれたグリーンのビブスと、スヌーピーやウッドストックのワンポイントがかわいい軍手が配布され、クイーンズパーク周辺は緑をまとった人々があちらこちらに。
ブライアンさん&千恵子さんカップルは、東京都内から参加。「2人ともスヌーピーファンで、前回の様子をネットで見て知り、もし第2回があるなら参加してみたいと思っていたんです」と千恵子さん。聞けばブライアンさんは、「PEANUTS」の著者であるチャールズ・M・シュルツ氏と同じアメリカのミネソタ州出身だそうで、スヌーピーや「PEANUTS」への思い入れが強いそう。「みなとみらいには『スヌーピータウンショップ』があり、スヌーピーファンにとってはなじみのある場所なので、こういったイベントとの相性もいいと思います」(ブライアンさん)。イベント帰りには「スヌーピータウンショップ」へ立ち寄るのを楽しみに、清掃活動を頑張ると話してくれた。
「タバコをいっぱい拾ったよ」と教えてくれたのは、もうすぐ4歳になるというげんし君。久美子ママによると、第1回の南町田でのクリーンイベントに続いての参加だそうで、「スヌーピーが来てくれることもあり、子どもが楽しみながら活動できる素晴らしいイベントだなと思いました。幼い頃から街をきれいにすることの大切さを学べる機会はとっても良かったと感じたので、ぜひ第2回もと思い申し込みをしました」とのこと。
回収用のゴミ袋をいっぱいにして帰ってきたのは、家族3人で参加したという横浜在住の松村ファミリー。袋の中にはペットボトルや缶以外にも、ファーストフードの包み紙やコンビニコーヒーのカップなどたくさん!
「こんなに落ちていたんですか!?」という取材チームの質問に「そうなんです、水路近くにたくさん落ちていて。拾えない距離のところにもまだまだありました…。街路樹の茂みの中にもコンビニやファーストフードなどで買ったような食べ物の包み紙やカップなどが転がっていて、『こんなものを捨てる人がいるんだ…』と信じられない気持ちでした」とお母さん。クリーンイベントに参加するのは初めてということだったが、「参加してみると、ゴミに対する気持ちや街を見る視点が変わりますね。普段からゴミのポイ捨てはしていないつもりですが、明日からまたより一層気持ちが引き締まりました」とお父さんや息子さんも参加意義を深く感じた模様。
活動時間の終わりには、ゴミ回収場所に再びスヌーピーが登場。分別の案内やお手伝いをすると共に、参加者をねぎらうシーンも。また参加者によって続々と運び込まれるゴミの量には、スタッフも取材チームもびっくり!開始前は「どのくらいゴミが集まるかな…」という声も聞こえていたが、一見、美しく見える街にも人間が放置したゴミが大量に落ちている現実に、かなりの衝撃を受けた。
2023年12月9日よりドネーショングッズが発売開始!
自然を大切にする取り組みとして、もうひとつの注目ニュースは「SNOOPY Loves NATURE “Team up!”」のオリジナルドネーショングッズが発売されたこと。Tシャツやトートバッグ、キーホルダーなどオリジナルアートを使用したアイテムが販売され、グッズ売上の10%が海さくらへ寄付されるという。
発売を決めた理由について、ソニー・クリエイティブプロダクツの越智秀樹さんに話を伺った。「クリーンイベント『SNOOPY Loves NATURE “Team up!”』は今後も全国各地で展開していく予定です。ですが、事前申し込み制で定員には限りもありますし、すべての人が参加できるわけではありません。実際にイベントに参加できなくても“街や海をきれいにしたい”というリクエストに応えるひとつの形が“ドネーション”でした。ドネーショングッズの購入を通じて、その思いを寄付という形で届けることができるんです」(越智さん)
ドネーショングッズの発売には、古澤さんも喜びを隠せない。海さくらでは、海をきれいにするために「海創造プロジェクト」も展開しているそうで、“海底の森”をつくるためにアマモ(※水質浄化を促進し生物の生息環境の改善が期待される海草の一種)の育成に力を入れている。「美しい海を取り戻すにはゴミを拾うことだけでなく、海の環境を整えることがとても大切なんです!でもそれには大変な費用がかかる…。ドネーショングッズによる寄付金はこれらの活動に役立てたいと考えています!」(古澤さん)
2023年がスタートの年となったクリーンイベント「SNOOPY Loves NATURE “Team up!”」。12月24日(日)までは年末クリーンアップ月間として、全国で一緒にゴミ拾い活動をしてくれる賛同者を募集していて、現在すでに110を超える団体から協力の申し出があったそう。これぞ、まさに“チームアップ!!(※手を組む、協力するの意)”思いやりの輪を広げるプロジェクト「Take Care with Peanuts」の一環として、2024年以降も全国各地へ広がっていく予定なので、公式サイトのチェックを忘れずに!【ウォーカープラス/PR】
取材・文=水島彩恵
撮影=齋藤ジン
※新型コロナウイルス感染対策の実施については個人・事業者の判断が基本となります。
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