ミニコーナーを飛び出し映画化!?会津の美しい四季と共に描かれる物語に
スタートから3年半、コロナ禍などで大きく社会が変化するなかでも、変わらず癒やしの時間を届けてきた「にゃん旅鉄道」。今年7月には番組の枠を飛び出して、劇場版「にゃん旅鉄道」が公開。ミニコーナーからは異例ともいえる映画化だが、実はスタート当初からの念願だったそう。
「映画化については、2019年のスタート時から『いつかは...』と考えていました。具体的に動き出したのは、去年の10月頃です。放送回は130回を超え、TVerでも100万回再生を突破し、撮りためた映像も四季を2周、100時間以上となったことなどから検討を始めました。ばす駅長を含めた愛らしい4匹のねこたちの物語に、会津の美しい四季折々の風景を織り交ぜることで、コロナ禍で厳しい状況が続いている会津エリアのPRの一助にもなれればとの思いもありました」
劇場版では、福島県会津地方の美しい四季と雄大な自然を背景に、3兄妹とばす駅長の絆を描く。実写とアニメーションを織り交ぜた表現で、ねこたちの日常を物語化した。また、4匹のねこたちの声を務めるのは、人気作品に多数出演する豪華声優陣。ねこの声を担当するということで、キャスティングでこだわったことはあったのだろうか。
「演じるのが架空ではなく、実在するねこだったので、本気でねこが好きな声優の方々を選びました。アフレコ当日には、らぶ駅長、芦ノ牧温泉駅の小林美智子駅長、広報の小林洋介さんが立ち合い、声優のみなさんの声がそれぞれのイメージに合っているかも確認していただきました。休憩時間になると、みんながらぶ駅長のもとに来て、撫でたり話しかけたりする様子が印象的でした」
映画は膨大な動画の中から局の社員たちが地道に、業務の合間を縫って編集を進めたそうだ。
「無事完成までたどり着けたのは、関わった全てのスタッフの4匹のねこへの愛と感謝、そして会津の風景と合わせて、観た人たちに感動と癒やしの時間をお届けしたいという熱い思いだったと思います」
福島県の映画館1館からスタートした劇場版「にゃん旅鉄道」。11月4日(金)からは全国22カ所のイオンシネマでも上映が決定している。最後に、視聴者やこれから映画を観る人などにメッセージをもらった。
「『にゃん旅鉄道』は、福島県・会津若松市に実在する『駅で働くねこたち』の物語です。ねこたちの愛くるしい姿にほっこりと癒やされて、自然体でマイペースな姿はくすっと笑えます。劇場版は人間の想像を超えるねこたちの絆に心揺さぶられる作品となっているので、ぜひ劇場でご覧ください。そして、映画や番組を観た後は、ねこたちに会いに芦ノ牧温泉駅や会津エリアに足を運んでほしいです」
福島県・会津地域と人々をつなぐ、芦ノ牧温泉駅の働くねこたち。ぜひ劇場へ会いにいってみてはいかがだろうか。
取材・文=松原明子
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