鉄道とねこ、どちらも大好き
まずはゆきよみさんのプロフィールからご紹介。
「はじめまして。元鉄道会社社員のゆきよみです。今はすこぶる元気なのですが、体調を崩してしまった時期があり、現実逃避をするように『絵』を描き始めました。その後もなかなか体調が戻らず、鉄道会社を退職。今はありがたいことにイラストや漫画のお仕事をいただきながら、ひっそりと生きています」
テレビ番組のミニコーナーを漫画にしてほしいと最初に聞いた時の、率直な気持ちを聞いてみた。
「それはもう、大喜びでした。鉄道とねこ、どちらも大好きなので!番組も知っていたのですが、詳しく見たのは連載のお話をいただいてからになります」
「鉛筆」でのペン入れは不安で仕方なかった
映画にもなった「にゃん旅鉄道」を漫画にするうえで、苦労した点はあったのだろうか?
「ファンの方がたくさんいるので、そのイメージを崩さないようにキャラクターをデザインすることが大変でした。また、柔らかい雰囲気を出すために、初めて『鉛筆』でペン入れをしています。これは編集者さんのアイデアでしたが、『完成原稿になるのだろうか?』『下書きだと思われないか?』と不安で不安で…(笑)。でも、今では挑戦して良かったなと思っています。ムチャぶりをしていただいた編集者さんには、感謝しています。皆さんに、さくらたちねこの愛らしさや、駅の優しい雰囲気が伝われば嬉しいです」
最後に読者へのメッセージが届いた。
「ほんわか癒やされる、誰もが安心して読める内容になっています。ねこたちはもちろんですが、美しい会津の景色も感じていただきたいです。これから桜の季節になっていきますし、漫画をきっかけに会津に行ってみたい!と思っていただけたら、とても嬉しいです」
働くねこの日常や主人公さくらの成長、そして会津鉄道・芦ノ牧温泉駅の美しい四季について描く、漫画版にゃん旅鉄道。読めば心があたたかくなる優しい漫画を、これからも楽しみにしてほしい。
取材・文=石川知京