経験者にとっては当たり前のことでも、初めてキャンプに挑戦する人は知らないことが多いもの。そんな知っておくべき常識やウラ技、マメ知識をご紹介。ランタンやテントなど道具を購入する際に気を付けておきたいポイントも併せてチェックしよう。
※本記事の内容は、九州ウォーカー別冊「九州キャンプNAVI(2018年号)」からの転載です。
1.夏場でも夜の冷え込みを侮るべからず!
平地とは気温が違うことを理解したうえで対策を!
屋外で、かつ自然に囲まれたキャンプ場では、夜間~明け方は夏といえどもかなり冷え込む。上着や寝具は余分に持って行くのが鉄則だ。標高が100メートル上がるごとに気温が0.6度前後下がるといわれていることからも、高地のキャンプ場に行く際はなおさら準備が必要。
2.地面からの冷気は想像以上 カイロや電気カーペットを活用
地面に体温を奪われないようしっかり断熱、加温を!
日常生活ではそこまで感じないが、秋、冬の地面からの冷えはテント泊の難敵。上から布団や毛布をかけても床面から体温は奪われていく。断熱効果のあるマットはもちろん、カイロで保温したり、AC電源付きのサイトなら電気カーペットや電気毛布を敷くのがおすすめ。
3.初めての夏キャンプは高地がおすすめ
涼しい高地のキャンプ場の助けで猛暑と虫刺されの悩みからちょっと解放!
キャンプ=夏というイメージがあると思うが、昼間は陽射しが強い。木陰が多いキャンプ場を選べば今度は虫が…。初心者がキャンプに苦手意識を持つ理由になりかねないこれらの点を回避するなら、高地へ。涼しいことから蚊も少なく、快適に過ごせるはずだ。
4.ブルーシートは何かと重宝
購入する店を選ばない、さらに手ごろ!ブルーシートは活躍の場いろいろ
ホームセンターなどで手ごろにゲットでき、かつサイズもバリエーション豊富なブルーシート。荷物置き、雨除け、日除け、簡易的なタープ代わりなど、さまざまなシーンで活躍する。折り畳めばコンパクトになり場所をとらないので、荷物の隙間などに入れておこう。
5.ポケットの多いトートは使い勝手抜群
普段の生活にも使えるアイデア!小物系を一つのバッグにまとめる基本テク
キャンプ用の道具は虫除けスプレー、軍手、ビニール袋、ライターなど細々したものが多い。そんな小さなアイテムをひとまとめにするならポケットが多いトートバッグが便利。口が大きく、中に入っているものがすぐにわかるデザインのものが使いやすい。
6.テント購入前に乾かすことも想定すべし
テントを次回快適に使うための鉄則 しっかり乾燥、清掃を行うこと!
テントは濡れたまま保管するとカビが生え、次回臭くなることは必至。使用後、自宅でメンテナンスしようにも広げる場所がないと苦労することになる。見た目が気に入ったからというだけでなく、必ず干すスペースのことまで考えて購入を検討しよう。
7.サンダルやスリッパがあれば作業効率大幅アップ
パッと脱ぎ履きできるサンダルは神器の一つ!
テントの設営に始まり、キャンプではなにかと靴を脱ぎ履きすることが多い。そんな時に重宝するのがサンダルやスリッパ。キャンプ場内の温泉やシャワー室を利用する際にも便利なので、1足は車に入れておくのが賢い。水濡れOKのタイプだとなおさら活躍。
8.ウェットティッシュは片付けの必須アイテム
さらにキッチンペーパーもあれば怖いものなし!
手拭きに便利なウェットティッシュは、さまざまなシーンで使える万能アイテム。洗剤使用NGのキャンプ場もあるので、汚れた食器や調理器具はウェットティッシュとキッチンペーパーでサッとひと拭きして、帰宅後によく洗うというのがキャンプ場での時短テクだ。
9.グランドシートを軽視するなかれ
普段は隠れていますが…1枚で三、四役の名脇役
初心者は地面にいきなりテントを建てると思いがちだが、グランドシートを敷くのは経験者の間では常識。その役割は雨の侵入や朝露の湿気防止が一つ。さらに泥汚れを落とす時、テント裏とグランドシートでは掃除の手間が違う。撤収のしやすさにもひと役。
10.初心者の味方「成形木炭」
最初の火起こしは便利なアイテムをフル活用が◎
マッチやライターで手軽に着火可能で、燃焼時間も長い「成形木炭」はビギナーに必須の火起こしアイテム。おがくずやヤシガラなどを固めて炭化させたもので、環境に優しく、火力も安定している。点火した「成形木炭」の上に通常の木炭を置いて、火力を維持しよう。
11.ペグやハンマーはこだわる価値あり
テントを支えているのは小さなペグだからこそフィールドに合ったものを!
テントにセットのものもあるが、スピーディな設営、風が強い日の安心感を考えると、ペグとハンマーは別売りのしっかりしたものを購入するのがベスト。硬い地面は鍛造ペグ、砂地はプラペグなどフィールドとの相性もあるので、購入前にしっかり確認しよう。鍛造ペグを打ち込む時は鉄製ハンマーが必須。プラペグも予備として常備しておこう。
12.BBQもできる焚き火台が便利
‟道具は最小限″の考えから、一台二役を基準に選ぶのもあり!
多くのキャンプ場が地面での焚き火は禁止。そんな事情からも、バーベキューに加え、焚き火でも使えるギアをセレクトするのがおすすめ。各メーカーで兼用のギアを出しているが、バーベキュー用のオプションが充実しているものがビギナーには使いやすい。
13.レジ袋やゴミ袋は徹底して隠すべし
ここは家じゃなく大自然 雰囲気を大切に過ごす工夫
非日常を楽しむキャンプなので、生活感丸出しのレジ袋やゴミ袋が目につくと台なし。極力目立たないようポップアップ式ボックスなどを使って隠すのがおすすめ。ゴミ袋を表に出しておくと、カラスやタヌキなどに狙われやすいというのも、隠しておく理由の一つ。
14.松ぼっくりを着火剤にして子供も大喜び
子供と一緒に学ぶ機会に自然の素材で火起こし
着火剤がないなかで簡単に火を起こすなら、油脂を多く含む木々を利用しよう。代表的なのは松ぼっくりや杉の枯れ葉、乾燥した笹の葉など。子供と一緒に火起こしするなら、これら自然素材を利用してみるのもおすすめだ。麻ひもをほどいたものもいい火種になる。
15.ランタンは特徴を理解して選ぶべし
キャンプの象徴だからしっかり選びたい!ランタン個性4ポイント
キャンプに必須なランタン。取り扱いが簡単なLEDが初心者向けだが、ガソリンやガスを燃料とするランタンは、見た目のかっこよさや玄人っぽい雰囲気に憧れるはず。ガソリン、ガスそれぞれに一長一短があるので、しっかり特徴を理解したうえで選んでみよう。
ガスランタン
・ガソリンタイプに比べると、取り扱い、点火方法が簡単
・ガス缶をほかのキャンプ用品の燃料として兼用でき、荷物削減に
・ガソリンに比べ、燃焼時間が短い。ランニングコストがかかる
・連続使用時や寒冷地では光量が弱くなるなど、安定しない
ガソリンランタン
・寒さに強く、燃焼時間が長い。ガスと比べると燃費がいい
・LED、ガスに比べて光量が多いので、メインランタンに最適
・燃料タンクのポンピング、マントルの空焼きなど点灯準備が必要
・シーズンオフのときは燃料タンクを空にしておく必要がある
16.タープの向きは風や太陽を意識しよう
タープの下が常に日陰になり、風の影響を受けにくい場所・向きを選ぶ
到着時は太陽が頭上にあるので気が付かないが、陽が傾き始めたら、ジリジリとした西陽に参ってしまうこともしばしば。そうならないために、太陽が沈む方角を意識してタープを設営するのがおすすめ。さらに風向きも重要なので、管理人に場内での風の吹き方を聞いておくといい。
17.クーラーボックスとビニール袋で強力保冷
キンキンに冷えた状態を維持するひと工夫♪
ビニール袋や100円ショップで購入できる銀マットを活用すれば保冷効果がアップ。またビニール袋は汁漏れや匂い移り防止にも役立つアイテムだ。クーラーボックス本体に車用のサンシェードなどをかぶせておくだけで、保冷力が持続することも覚えておこう。
18.ランタンの配置を工夫して虫除け対策
屋外なので灯りに集まってくる虫は仕方ない ランタンを離すなどして快適な夜を♪
夜間、虫は紫外線に集まってくる。一般的にLEDライトには集まりにくいとされているが、もしLED照明などがない場合は、少し離れた場所にランタンをつるし、その灯りのみで過ごすのがおすすめ。少し暗くなるが、光に集まってくる虫のうっとうしさからは逃れられる。
19.デイキャンプの追加でゆったりあと片付け
バタバタ帰る準備をするのはちょっと…それなら2日目のデイキャンプ利用が賢い
小さな子供がいる場合など、撤収に時間がかかってしまう人は、翌日も同サイトでデイキャンプができるか確認してみよう。料金は追加になるが、チェックアウトが午後まで延長できるので、片付けものんびりできる。天気がよければテントの乾燥まで現場で完了だ。
20.星の観察には赤いライトが大活躍
夜の楽しみの一つ!キャンプ場で天体観測
星座早見盤を使用する場合、通常のライトで照らすと光が強すぎるので、目が暗闇に慣れるまで時間がかかってしまう。赤色のライトやライトカバーがあると、明暗差に悩まされることなく星の観察ができる。星を観測する場所まで向かう際の懐中電灯としても活用。
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