キャンプ場徹底解剖!「ステキな村キャンプ場」(群馬県吾妻郡東吾妻町)|360度満天の星空!自然を愛でながら地域と親しむこだわりの手作りキャンプ場

2022年6月10日

群馬県吾妻郡東吾妻町に2021年4月にオープンした「ステキな村キャンプ場」は、山々に囲まれた自然が自慢のキャンプ場だ。周辺の雄大な大自然を愛でながら、夜には満天の星空が辺りを埋め尽くす、天然のプラネタリウムを体験できるのが大きな魅力。

都会ではとても目にできないような、美しい星空の下でのキャンプはまた格別!

キャンプサイトは、区画サイトやフリーサイトに加え、自然の山を生かしたサバイバルサイトなど、好みに応じたサイト選びが可能。四季折々で異なる豊かな自然の景観を楽しみながら、ゆったりと快適なキャンプを堪能できる「ステキな村キャンプ場」の魅力や楽しみ方を紹介しよう。

周辺には、四季を肌で感じられる雄大な景色が


【アクセス】最寄りは渋川伊香保IC。周囲に広がる豊かな自然が魅力!

関越自動車道・渋川伊香保ICから車で1時間ほど、名湯「渋川伊香保温泉」から程近い場所にある。電車の場合はJR吾妻線・郷原駅下車、そこからタクシーを使うのがおすすめだ。電車では少々アクセスが不便なこともあり、車で訪れる人が多い。

キャンプ場までの道中にも、思わず車を停めて眺めたくなる原風景が広がる。写真は近くを流れる吾妻川

キャンプ場の入口付近から見えるのは、連なる山々の絶景

キャンプ場の目の前の階段を下りてすぐの所には、日帰り入浴も可能な温泉旅館「かやぶきの郷 薬師温泉 旅籠(はたご)」があるほか、周辺にも多数温泉が点在しているため、キャンプと併せて楽しむのもいいだろう。

入口を入ると、豊かな自然を感じられる心地よい木々が出迎えてくれる


【コンセプト】仲間と村人と手作りで作り上げたキャンプ場

「ステキな村キャンプ場」というかわいらしい名前は、代表を務める湯本一也さんの知人のお子さんが発した「ステキ!」という言葉にヒントを得て名付けられた。“ステキ”な村人と“ステキ”なスタッフが共に試行錯誤しながら手作りにこだわった、知る人ぞ知る新しいキャンプ場だ。

キャンプ場入口の趣ある手作り看板が目印

実は湯本さんは、群馬県に複数あるダンススクールスタジオの経営者でもあるのだが、新型コロナ蔓延・緊急事態宣言の影響で、各ダンス教室は休業を余儀なくされ、いつ再開できるかもわからない状況に。そんな時、かつてダート場として運営していた祖父の広大な土地が、キャンプに最適なのでは?という仲間の助言などもあり、一念発起。キャンプ場開拓を目指すことになった。

常に仲間とのコミュニケーションを大切にしている湯本さん(写真右)

コンセプトは「手作り」。仲間や地元の人とアイデアを出し合ったり、アドバイスをもらったりしながら、約1年かけて「ステキな村キャンプ場」をオープンさせた。

受付カウンターで対応してくれるのは、マネージャーを務めるMARIYOさん。明るい笑顔がチャーミング

受付業務もテキパキとこなすマネージャー・MARIYOさんをはじめ、場内を整備するスタッフは、プロのダンサーとして現在も活躍しながらキャンプ場開拓を行っている。加えて各設備の建設や重機を使った整地など、地元の人たちの協力も欠かせない大きな存在。

スタッフと地域の人たちとの信頼関係は良好。常に笑いが絶えないアットホームな雰囲気だ

整地などを担う地元の人々とのコミュニケーションは欠かせない

オープンこそしているものの、まだまだキャンプ場開拓は道半ばだという。
「オープンから1年経過しましたが、スケボーパークやバギーコース、ジップラインなど…、やりたいことが尽きません。また、キャンパーが求めているものなども探りながら自然に手を加えすぎない範囲で、仲間たちと一緒にできることを模索していきたいですね」と、にこやかに話してくれた湯本さん。

地域の活性化も視野に入れ、「キャンプ場開拓への夢は尽きない」と語る湯本さん

また、湯本さんがキャンプ場開拓時からやりたかったことのひとつが、地域貢献だ。キャンプ場がある東吾妻町は、場所によっては救急車を呼ぶのに30分かかることさえあり、緊急を要する病や怪我は時間との戦い。だからこそ、住人の不安を解消するべく、ドクターヘリが離着陸できるヘリポートをキャンプ場最上部の「満天サイト」内に作ったのだという。

場内最上部の「満天サイト」に設置されたヘリポート

取材時は、ドクターヘリが離着陸する場所として申請中だったが、無事に申請が通れば、ここに住む人々の安心に直結するに違いない。地元スタッフの雇用を確保しながらも、地域への貢献、地域住民の安全確保など、キャンプ場開拓の背景には、湯本さんの地元愛がたくさん詰まっているのだ。

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