【おすすめポイント1】ワークショップを通じてキャンプの楽しみ方を伝授
無料ワークショップを開催し、一人ひとりの利用者に可能な限り時間をかけて対応しているのも、このキャンプ場の特徴的なポイント。ワークショップ対応モデルでの宿泊者には「テント設営ワークショップ」を、またWeber専用ガスグリルをレンタルすると、使用方法や食材をおいしく焼くためのコツなどをレクチャーする「Weberグリルバーベキュー教室」を開催。こういった丁寧な対応は、特にビギナーにとってはうれしい限り。
また、キャンプに欠かせないのが焚き火だが、着火剤などを使わずに火起こしをするワークショップも開催していて人気だそう。
このワークショップでは、薪の割り方から、ファイヤースターターを使った火種作り、風を送って火を大きくしていくプロセスなどをレクチャーしてもらえる。
着火剤を使うよりも手間はかかるが、小さな火種が薪に燃え移り、火が大きく育っていく様子がとてもおもしろい。それにハマって、わざわざ火起こしだけを繰り返す人もいるとか。丁寧な解説や日常ではできない体験は、心を豊かにしてくれるはず。
【おすすめポイント2】徹底した子供に優しい施設作り
金子さん自身にもお子さんがいるので、家族で過ごしやすいキャンプ場作りを心がけているそう。そのため、子連れキャンパーにありがたい設備がとにかく充実している。大きなキッズルームは数々のおもちゃを備えており、子供たちが数時間遊んでも飽きないようにした。
場内の一角には、トランポリンやすべり台などの遊具も充実していて、設営や食事の準備に忙しいパパママの手をわずらわせることなく、子供たちは目いっぱい遊びを楽しめる。
【楽しみ方】地域密着型!“館山らしさ”を感じるキャンプ場
もともと金子さんは地域振興に興味があり、地元の商店の支援にも積極的。地域との繋がりを大切にしている。
「私は旅が好きで、妻と一緒に国内外の多くのリゾート地を巡りました。でも、後になると『あのホテルって、一体どこの場所だっけ?』と記憶が混在してしまうこともあります。だから、自分のキャンプ場では“館山らしさ”を出して、記憶にちゃんと残る場所にしたいと思ったのです」
例えば、食材として使う魚介類は、館山の地元の鮮魚店から仕入れている。
「その店の魚介類はとてもおいしいのですが、観光客が入りづらい店構えなのが難点。だからそのお店と交渉して安く仕入れてここで提供。味を気に入ったお客様が、帰りに鮮魚店に立ち寄れるように情報を渡しています。つまり鮮魚店とお客様がWIN-WINの関係になれるというわけです。その思い出がきっかけになって、またキャンプ場に来てもらえたらいいな、という目論見もあります(笑)」と金子さん。
食材以外にも、キャンプファイヤーで使う薪やピザ釜で使う羽釜なども、地元で繋がった方々に融通してもらっているそう。おかげでリーズナブルな価格で利用者に還元できるというメリットも。
金子さん自身が熱い情熱の持ち主なので、自然と熱意のあるスタッフが集まり、キャンプ場がより多くの利用者や地域の人々に周知されることを、スタッフ全員で考えているとか。
来場者1500人超の地域振興イベント「なごうみフェスタ」も、年2回のペースで開催。2022年3月には地域の飲食店・雑貨店約50店舗が出店し、スポーツサークルによるショーなどが催されたり、同時開催された“ビーチクリーン”では300人近くが参加して那古海岸の清掃を行ったりした。
“初心者向け“をうたうキャンプ場が増えているなかで、さらにほかとはひと味違った個性を放つ「BREEZE Family Camp」。宿泊してもいいし、日帰りで遊んでもいいし、フラッと来て常設テントサイトを見学するだけでもいい。今後も、訪れた人の“見たい・知りたい・体験したい”を満たしてくれるに違いない。
【早見表】施設の基本情報
取材・文=東野りか、水島彩恵
※記事内の価格は特に記載がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。
※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。
※新型コロナウイルスの影響で随時情報が変わる場合があります。ご利用の際はできるだけ電話などの事前予約や確認をおすすめします。