2025年7月20日(日)に開業35周年を迎える「海遊館」。関西を代表する水族館の一つとして地元のファミリーや観光客に愛され続けており、「名前は知っている」「子どものころに行ったことがある」という人も多いはずだ。
海遊館は大阪メトロ中央線「大阪港駅(海遊館前)」が最寄り駅で、4月13日(日)から開催される大阪・関西万博の会場・夢洲までたったの2駅。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンにも近く、この春注目のスポットと言える。
今回は、「今こそ海遊館の魅力を再発見したい!」と、大阪在住のウォーカープラス編集部員が約4年ぶりに海遊館を来訪。ただ館内を巡るだけではわからない、海遊館の楽しみ方をレポートする。

ベビーカーや車椅子でも移動しやすい館内
現地に到着し、「来るのは約4年ぶりなんです」と海遊館の広報担当に伝えると、「4年ぶりならまだ間が空いていないほうかと思います。35周年になるので、子どものころに来てくださった方が親になり、数十年ぶりにファミリーで来てくださることが多いですよ」と教えてくれた。
実際に、館内は小さな子連れのファミリーも多数。通路の幅が広く、ベビーカーや車椅子でも移動しやすいので安心だ。さらに、館内スタッフが一部エレベーターで案内してくれるため、不自由なく生きものを観賞できるのもポイント。
まず向かったのは、生きものたちの世界へと誘う「アクアゲート」。トンネル型の水槽で、中には黄色や青色など色鮮やかな魚たちが暮らしている。まるで生きものたちの生活をのぞき見しているような、癒やしの空間だ。

次は、2024年11月にリニューアルした「グレート・バリア・リーフ」へ。リニューアルに向けて、飼育員たちはオーストラリアにある世界最大のサンゴ礁地帯「グレート・バリア・リーフ」の現地調査を実施したのだとか。
実際に潜り、カラーチャートで色味を確認してわかったサンゴの生命力や多様性を、4~6階にわたる大きな水槽に反映させている。


“生きものたちのお食事タイム”は必見!
この日は13時45分から7階の「タスマン海」でカマイルカのお食事タイムがあると知り、場所を取って待機。飼育員が出てくると、同じく待機していた海外の観光客たちから「オーッ!」と歓声が上がった。どこかうれしそうな表情のイルカと、笑顔でエサをあげる飼育員を見ていると、こちらの心も穏やかになる。
また、イルカだけでなく、カワウソやアシカ、アザラシなどのお食事タイムも。毎日開催されているので、公式サイトをチェックしてから訪れるのがおすすめだ。

14時45分からのジンベエザメのバックヤード見学に行くことになったため、その前にジンベエザメがいる6階の「太平洋」へ。ジンベエザメを目当てに海遊館に訪れる人も多く、特に賑わうエリアだ。
ジンベエザメは全長12メートル以上になる世界最大の魚類とだけあり、アクリル越しでも大迫力!怖いイメージがあるサメだが、ジンベエザメは人を襲うサメではないそうで、優雅に泳ぐ姿に釘付けになった。ジンベエザメが2頭暮らす水族館は日本で海遊館だけなので、一見の価値あり。

2024年10月にオウサマペンギンの子どもが生まれたという7階「南極大陸」に立ち寄ってみると、偶然にもお食事タイムに遭遇。パクパクと魚を頭から食べていく親ペンギンたちの群れのど真ん中に鎮座する、子どもの姿が微笑ましい。
人間の子どもと同様に、今は魚を丸ごと食べることができず、親ペンギンが少し消化したものを与えるのだそう。茶色い毛は10カ月ほどで抜けてしまうらしいので、もこもこしたキュートな姿を今のうちに見ておこう。

続いて、待ちに待ったジンベエザメのバックヤード見学へ。2頭のジンベエザメが大きな口を開けてエサを待ち受ける様子は、かわいらしさすら感じる。

てっきり大きな塊肉などを食べると思っていた編集部員。飼育員がバケツから細かいものを取り出しているのを見て「ジンベエザメのエサって何なんですか?」と聞いてみると、「オキアミやサクラエビなどですね」と広報担当。まさかの少食派に驚いていると、「実はジンベエザメの歯は、1本が爪楊枝の先くらいの大きさしかないんです。口が大きいですが食道は狭いので、塊肉を食べるのは厳しいですね(笑)。オキアミなどを1日2回、合計8キロほど食べますが、人間で言うとおにぎり2つ分くらいです」と解説してくれた。
なお、参加には「ジンベエバックヤード(お食事タイム)チケット」(2500円)が必要。海遊館チケット窓口(当日)もしくは8階にあるバックヤード会場で販売しているので、事前に購入を。小学生以上が対象(※)で、毎日14時45分~15時15分に開催されている。土日祝は10時15分~10時45分にも行われ、週末限定の「パーソナルバックヤードツアー」チケットを買うとより近くで見学が可能。
※小学生は保護者(16歳以上)の同伴が必要。

腹ごしらえとお土産もおまかせ!
さまざまな生きものたちのお食事タイムを堪能したあとは、編集部員も腹ごしらえをすることに。4階にある「cafe R.O.F」では、写真映え抜群の軽食やスイーツがそろう。また、カフェは「日本海溝」の奥にあるため、一部客席では水槽を眺めながら食事を楽しむことができる。


注文したのは、ジンベエザメの体の色と模様をイメージした「ジンベエソフト」と、約40センチとチンアナゴのように長い「チンアナゴドッグ」。華やか&驚きのビジュアルにテンションが上がる!



最後は、3階にある「海遊館オフィシャルショップ」へ。ここでは海遊館オリジナルグッズが販売されているので、何を買ってもお土産にぴったりだ。今回は、ショップ担当におすすめを3点選んでもらった。

自分で小さなブロックを組み立てて海遊館の建物を作れる「nanoblock海遊館」は、すでに海遊館のファンである人や、海遊館ならではのアイテムが欲しいという人にうってつけ。

水族館の定番とも言えるぬいぐるみからは、「ぬいぐるみ エラ付ジンベエザメ」がイチオシなのだとか。きちんとエラが再現されているだけでなく、実はオス・メスがラインナップしている。売場は分けられていないがよく見ると違うので、選んで購入してみよう。


「かわいい~!」と一番盛り上がったのが、「ぬいぐるみ オウサマペンギン3変化」。オウサマペンギンのぬいぐるみなのだが、ほぼ実寸大の白い卵をくるっと返すと、もこもこのヒナに変身。さらにヒナをひっくり返すと、成長したペンギンに早変わり!ユニークな仕掛けにワクワクが止まらない。


久しぶりの海遊館だったが、以前訪れたときよりもしっかりと満喫でき、まだまだ知らない施設の魅力や生きものたちの生態を見ることができた。これまでも何度か来ているのに、まったく新しい水族館を楽しんだ気分だ。
また、今年いっぱいは開業35周年記念のイベントも続々と実施されるそう。「しばらく行ってないな~」という人や、せわしない日々に疲れている人、GWや夏休みに大阪観光を予定している人は、この機会にぜひ足を運んでみて!

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取材・文=ウォーカープラス編集部
写真=福羅広幸