資産形成の明暗を分けるのは、学歴ではなくマネーリテラシーだ/FIRE達成3児の父に聞く節約と投資

2023年7月15日

お金の知識の積み上げ=資産の積み上げ

今まで積み上げてきたお金の知識は、間違いなく資産だと私は思っています。なぜなら、知識の資産がなければ効率的に資産形成できず、金融資産を積み上げることはできなかったからです。 お金は資産そのものですが、お金を作るための知識も資産そのものです。 それでは、知識を積み上げるための基本として、どんなことに着意すればいいのでしょうか。主なものを挙げてみます。

・新しい情報を追い続ける
常に本やネットからたくさんの情報を吸収し続けることで、知識が深まっていきます。また、情報を追い続けていると、思いもしなかったような新しい情報と出合うことがあります。お金は生ものなのでお金に関する制度は刻々と変化します。暗号資産などの新しい分野が生まれたりするので、チャンスを逃さないためにも継続的に学んでいく必要があります。

・自分に必要なお金の「ジャンル」を常に意識する
今必要とする情報も大事ですが、ライフステージが変わっていくと、それに合わせてお金の知識も変える必要があります。近い将来必要となる未来の情報も集めることで、遠回りすることなく資産形成をしていくことができます。

・苦手意識のあるジャンルは、まず簡単なものから情報を集める
誰にも苦手なジャンルはあると思います。だからといって、いつまでも避けて通るわけにはいきません。避ければ避けるほど損をする可能性があります。ですから、最初は簡単なものでいいので、情報を集める努力をする必要があります。

なぜお金の知識の積み上げが必要なのでしょうか。実は、学ばないことによって「お金を守ることができない」という大きなデメリットがあるのです。特に気にしなくてはならないのが次の3つです。

(1)金利、特にリボ払い
リボ払いは典型的な例でしょう。毎月の支払額が一定なので、利用しやすいイメージを抱きがちですが、支払う金利を考えると決してお得ではありません。

(2)税額控除や所得控除
会社勤めの方は年末になると年末調整の手続きをすると思います。中身を知らないことで、控除されるべきものが控除されないという結果にもなってしまいます。お金の知識はお金を「守る」ためにも重要です。

(3)投資
投資詐欺などのニュースが多く流れますから、「投資は危険」と思われている方も多いと思います。そのように思い込んでしまうのは、知識が少ないからです。投資が怖いから「貯金しかしない」という選択は、インフレが起きると資産が目減りしてしまいます。投資にもいろいろ種類がありますが、勉強をすれば決して怖いものではないことが分かるはずです。

家電の便利機能を、家族の中で自分だけが知らなかったとします。みんなは上手に使いこなしているのに、自分だけ使えていない状態です。そのような時は「自分だけ損した」と思うのではないでしょうか?お金も同じです。

お金の知識がある人はたくさんのことを知っているので、お金を上手に使いこなしています。「知らない人だけがうまく使えていない」状態であるということをしっかり認識しましょう。

「しあわせFIRE」(KADOAKWA)

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