世界遺産登録を目指す!注目を集める「佐渡島」の魅力を満喫してみた

2023年2月6日

砂金取りに挑戦!「佐渡西三川ゴールドパーク」


もうひとつ訪れたいスポットが、国中エリアにある「西三川砂金山」。鉱山を掘って採掘した相川金銀山に対し、こちらは砂金が採取された土地で、今昔物語集にも登場するほど古い歴史がある。この地にある「佐渡西三川ゴールドパーク」では、砂金取りを体験できる(30分間)。
※2023年1~2月は冬季休館

水の底には砂金を含む砂が敷き詰められ、その砂をパンと呼ばれる緑色の器ですくい、円を描くようにゆすりながら砂を徐々に落としていくと…。

職員が丁寧に教えてくれるので初心者でも簡単


キラリと光る小さな物体が!あちこちから「あった!」という声が聞こえると、自分も…と、ついついのめり込んでしまう。当時の人たちも一攫千金を夢見てこうして採取していたと考えるとロマンいっぱいだ。

キラリと光る砂金が!


採れた砂金は専用の容器で持ち帰りができるほか、記念カード(500円)やキーホルダー(1500円)などにその場で加工もしてもらえる。

お土産として持ち帰れる

売店には金にちなんだお土産がズラリ


併せて訪れたい相川金銀山の関連スポット


金銀山により繁栄した佐渡島には町のつくりや建造物、文化などさまざまなところに金銀山の影響がみられる。特に江戸時代に奉行所も置かれた相川エリアには史跡も多い。

“佐渡のラピュタ”と話題の「北沢浮遊選鉱場跡」


きらりうむ佐渡と史跡 佐渡金山を結ぶ道の途中にある近代の産業遺産「北沢浮遊選鉱場跡」は、“佐渡のラピュタ”と呼ばれSNS映えスポットとしても人気。日本で最初に金鉱石に浮遊選鉱法という鉱物の収集方法を採用し、1936年(昭和11年)に建設に着手されたもので、鉱石処理量は東洋一とうたわれたほど。朽ちかけた建造物にまで緑が伸びたその様は、まさにあのラピュタだ。

北沢浮遊選鉱場跡


日没からはライトアップされ(3~4月中旬はメンテナンスのため休止)、赤や青、緑、オレンジと色を変えて染まっていく様も幻想的で、一見の価値あり!

ライトアップの様子。ファンタジーの世界に迷い込んだかのよう


また同じ敷地内には、まるでローマ遺跡に降り立ったような建造物「北沢50mシックナー」も。シックナーは選鉱場の工業用水のために水と不純物などを分離する装置。こちらも昼間はもちろんのこと、暗闇に浮かび上がるライトアップされた様も見ごたえたっぷりだ。

北沢50mシックナー


鉱山町の歴史を感じる「相川の町歩き」


ゴールドラッシュで栄えた町並みが残る相川エリア。レンガ造りの壁、江戸時代に時を告げていた鐘楼、古民家を利用したカフェなどが点在して風情たっぷりの町歩きが楽しめる。

相川金銀山と佐渡奉行所を結ぶメインストリート

古民家を利用した映画館や飲食店、雑貨店などが点在


自由に散策しても楽しいが、おすすめは地元ガイドと一緒に町歩きする「佐渡相川ふれあいガイド」。史跡や町並みにまつわる秘話などを交えて案内してくれ、また違う楽しみをプラスしてくれる。

手製のパネルなども使って町を紹介してくれたガイドの本間満さん


取材時は6コース(所要時間1~2時間)のうち「佐渡奉行所周辺散策コース」で、江戸時代の建物を復元した佐渡奉行所を出発して散策。「町名には鉱山にまつわる名前や山師の名前が残っているんですよ」「この石垣には、鉱山で鉱石をすりつぶすのに使われていた石磨(いしうす)が再利用されているんです」など興味深い話に耳を傾ける。歴史情緒あふれる町並みを楽しみ、坂から見える海を臨み、坂道をずーっと上った先にある相川金銀山のシンボル「道遊の割戸」のビュースポットへ立ち寄り…と充実の1時間だった。

穴の開いた円形の石が石磨

町名に山師の名が残る

金鉱脈を探して掘り進めた結果、山が割れた「道遊の割戸」


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