寒ブリにオーシャンビューに…ハズせない地元グルメ
旅先で外せないのはご当地のおいしいグルメ。自然豊かな佐渡島では新鮮な魚介や農作物が楽しめる。旅先で出合ったおすすめグルメを紹介しよう。
佐渡のラピュタが目の前に!「北沢Terrace」
2022年7月23日にオープンしたばかりの、史跡「北沢浮遊選鉱場」の中に位置するカフェレストラン。店内からは選鉱場のほか北沢50mシックナーも臨め、まるで異国に来たような風景を眺めながらゆっくり過ごせる。昼間はもちろんのこと、ライトアップで幻想的な雰囲気になる夜もおすすめだ。
自社グループで育てた「佐渡島黒豚」を使った料理も自慢。つなぎを使わない佐渡島黒豚100%のハンバーグ「佐渡島黒豚プレミアムハンバーグセット」(1650円)は中からジュワーッと肉汁があふれ出る。「佐渡島黒豚金山カレーセット」(1540円)は、相川金銀山のシンボル・道遊の割戸をかたどって金粉も散らした盛り付けがユーモラス。ほかにもアルコール類、スイーツやソフトドリンクも充実していて、どの時間帯に行ってもおいしいフードが楽しめる。
佐渡島育ちの店長・間島万起人さんは進学で一度は島を離れ観光業についたが、佐渡島を知ってもらいたいと島に戻ってきたのだそう。店内には選鉱場やシックナーに関する手作りの案内があり、「お客様にこの地を知ってもらい、滞留してもらえる場所になれば」と願う。
真野湾を一望する絶景カフェ「しまふうみ 本店」
島ならでは海の絶景を楽しむなら、真野湾を一望するこちらのベーカリーカフェがおすすめ。国中エリアなので佐渡西三川ゴールドパークからも近い。ハイシーズンは美味しいパンとSNS映えする海の景色を求めて開店前からにぎわうそう。
暖かな季節は青空の下、オープンカフェで日本海を眺めながら、パンやコーヒー、ランチプレートなどを楽しむ観光客で賑わう。オフシーズンは地元客が店内から日本海らしい荒さもはらんだ海を眺めながら島時間を過ごす。
同店は「“島にあったらいいな”を作っていこう」と11年前にオーナーの別宅を利用して息子夫婦が開業。当初はパンの販売だけだったが、この景色をお客にも楽しんでもらいたいと居住スペースを少しずつカフェスペースへと改装し、ベーカリーには珍しく和室もある。おむつ替え台や授乳室のほか、和室には乳幼児用の布団もあり、小さなお子さん連れのファミリーもくつろげる。
また、敷地内には一棟貸しのゲストハウスがあり、ゲストは店のオープン前の時間帯に好きな席で絶景を楽しみながら朝食をとることができる。
島ならではの薬膳料理が楽しめる「メレパレカイコ」
島北部に位置し20人ほどが暮らす集落・虫崎に、新潟市から移住した舘夫妻が2022年6月にオープンした一軒家のカフェレストラン。島の食材をふんだんに使った島薬膳料理が楽しめる。
11~2月の冬期営業期間中は週末のみ予約営業で、鰤しゃぶ、タラ鍋のどちらかを提供。取材時は島自慢の寒ブリが堪能できる「鰤しゃぶ」(2~3人前8800円)。友人の漁師から届くという熟成させて旨味を引き出したブリを薬膳スープに泳がせ、自家製のぽん酢と薬味でいただく。脂がしっかりのっているのでしゃぶしゃぶにしても身はしっとり。付け合わせの総菜や新鮮野菜、歌見棚田米の〆の雑炊まで佐渡の恵みを堪能できる。春から秋はランチとカフェ営業になり、魚がメインの「薬膳ランチ」(1200~1800円)やカフェメニューをラインナップ。
こうした食材が楽しめるのは、島内で人とのつながりを大切にしているからこそ。「集落の人たちが本当に良い方ばかりで、私たちを受け入れてくれました。集落全体が家族みたいなんです」と笑顔を見せる舘夫妻。取材時も友人の漁師夫婦がお店を手伝いに来ていた。
ほかにも移住前の職を活かし、島ウェディングのプロデュースや音楽イベントなども手掛けている。「移住者も増えて、定番以外の場所にお店ができてきているので、そういう店を巡るのもおもしろいですよ」と勧めてくれた。
ご当地丼を楽しむ「味彩」
佐渡のブリを味わうなら、ご当地グルメ「佐渡天然ブリカツ丼」もおすすめだ。佐渡産の米粉を使った衣で天然のブリを揚げ、特製あごだし醤油ダレにくぐらせてほかほかの佐渡産米の上にのせたカツ丼。見た目はシンプルだが、衣はサックサクで、肉厚のブリはジュワッと旨味が染み渡り、さっぱりとした甘じょっぱいタレと相まって箸が進む。
「実はこのご当地丼はうちの父親が中心となって12年前に開発したんです」と、国中エリアにある「味彩」店主・伊藤潤さん。佐渡産の天然ブリや佐渡市認証米「朱鷺と暮らす郷(コシヒカリ)」の米粉や米を使う、ブリは約20グラム×5切れ、副菜にも地場産食材を付けるなど、厳格なルールをクリアしたものだけが佐渡天然ブリカツ丼に認定され、丼の上に立つ旗が認証の証だ。
味彩ではほかに「釜めし」(860円~)も人気。佐渡産のカニ、カキ(冬季のみ)のほか、エビやマイタケなど種類豊富で、注文を受けてから炊き上げる。「新潟は魚沼が米処として有名ですが、佐渡の米も引けを取らないくらいおいしいですよ!」と伊藤さん。1日を通して提供しているのでぜひ足を運んでみて。
金銀山はもちろんのこと、島ならではの絶景やグルメなど魅力たっぷりの佐渡島。秋冬には美味しい海の幸、春夏ならキャンプやトレッキングといったアウトドアなど四季折々の楽しみもあり、いつ訪れても特別な旅を演出してくれるはずだ。
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