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神奈川県南足柄市にあった中学校をリノベーションしたキャンプ場「CAMPiece南足柄(キャンピース みなみあしがら)」(以下、キャンピース南足柄)が話題を呼んでいる。自然に囲まれたのどかな環境の中、廃校でのキャンプの過ごし方とは?今も日々進化中という廃校キャンプの魅力を探りに行ってきた!
【アクセス】大井松田ICから車で約20分。目指すは「県立21世紀の森」
足柄山の金太郎伝説ゆかりの地である南足柄市。のどかな自然に抱かれるこの地で、かつての中学校を再利用しようと、2021年にオープンしたのが「キャンピース南足柄」だ。車で向かう場合、東名高速道路・大井松田ICから約20分。公共交通機関を利用する場合は、伊豆箱根鉄道大雄山駅前から箱根登山バスに乗り、バス停「上庭」で下車。そこから徒歩15分程度で到着する。
車で向かう場合に注意したいのは、ナビの目的地を「県立21世紀の森」に設定すること。道中に「キャンピース南足柄」への案内看板が出てくるので、道に迷わず訪れることができる。目的地を「キャンピース南足柄」にすると、地元の住民が使用する農道が案内されてしまうので要注意。もともと学校だった地域だけに周囲には住宅地も多く、特にキャンピングカーのような大型車の通行が好まれない場合も。地域住民に配慮してのルート設定とのことなので、くれぐれも注意をしよう。
買い出しが必要な場合、車で10分ほどの場所にスーパーマーケット「ヤオマサ南足柄店」が、車で5分ほどの場所に「ファミリーマート山北平山店」があるのでチェックしておくと便利。
「キャンピース南足柄」が近付いてくると、道中に獣害防止のためのゲートが設置されているので、自分で開閉して進もう。
獣害防止ゲートからしばらく道なりに進むと、入口に到着。ブルーの倉庫のような建物が受付だ。バーベキュー道具やキャンプ用品のレンタルもこちらで行っている。
【コンセプト】のどかな環境の中、思い思いに過ごせる場所
廃校を利用しているだけに、キャンプができるのはもちろん校庭だ。現在、21区画が整備されている。自然豊かな土地柄だけに、小鳥のさえずりはもちろん、シカやフクロウの鳴き声が聞こえることもあるそう。夜は満天の星を眺めながら、ゆるりとしたひと時を過ごせる。
運営するのは、東京都内に本社を置く運動会の企画会社。もともとは、企業などのイベントを行うため、いつでも運動会ができる学校跡地を活用できないかとこの地を選択。しかし、コロナ禍に見舞われ、アウトドアの魅力が見直されたことで、この地を何か別の形で地域共創の拠点にできたらとキャンプ場作りに乗り出したそう。
ここで校長を務める笹田 章さんは、こちらの中学校出身で元教諭。
「決して大きな学校ではありませんが、その分、キャンプをするには格好の場所。週末になると、アクティビティを通して、宿泊者同士やスタッフが交流を深めている様子がよく見られます。子供たちはここで友達を作り、親も一緒に遊んで仲間を増やすことができる。そういったところが気に入っているというリピーターの方も多いですね。また、サイト内はWi-Fiが無料で使えることもあって、平日、仕事をしながら滞在するワーケーションの人もよくいらっしゃいます」と、にこやかに笑う。
サイトはどこも平らなので比較的テントが立てやすく、キャンプ初心者でも安心。道具一式のレンタルもできるので、これからキャンプを始めてみたいという人にもおすすめだ。
「元学校という限られた空間だけに、水場やトイレが近く、利用しやすいのはもちろん、ファミリー客の場合、子供にしっかり目が届く広さというのも重要です」(笹田さん)