DeNAが運営するライブコミュニケーションアプリ「Pococha(ポコチャ)」と、ウォーカープラスがコラボレーション。ウォーカープラスへの出演権をかけたライバー(配信者)向けイベントが開催され、東京エリアではとおるさんがその権利をゲットした。
ライバーとして活躍するとおるさんがレポートしてくれるのはカレー。最近のカレーはカテゴリーの細分化が著しいが、その中から今夏オープンした欧風カレーとシチューの専門店「BRICK」の魅力をお届けする!
超人気店の系譜を汲む、全グルメファン注目の新店
「BRICK」があるのは恵比寿駅から広尾方面に歩いて約5分の場所。店名そのままの、レンガ(BRICK)調の店舗外観が目印だ。そう聞くと、肉好きならば「もしかして?」と思った人もいるだろう。ここはもともと、使い勝手のいいグリルレストランとして人気を博した「ゴッサムグリル」の業態変更なのだ。
それは同時に、全国からパン好きが集まる「ヴィロン」や「セントル ザ・ベーカリー」の系列店であることを意味する。つまり、多くのグルメファン注目の新店が「BRICK」なのだ。
「今日は楽しみにしていました。人気店の系列とは、ますます期待が高まりますね!」(とおるさん)
レンガ調の設えは以前と同様だが、店内のイメージは一新。北欧を代表する家具ブランド「FRITZ HANSEN」でインテリアを統一し、中でもイスは特注するというこだわりよう。白とカッパー色が映える店内を暖色のライトが明るく照らす、おしゃれな空間となっている。
「カウンターだからひとりでも気軽に来られますし、雰囲気がいいからデートにも良さそう。大人な街、恵比寿にふさわしいお店です」(とおるさん)
高級素材を使い7日かけて作り上げる贅沢なカレー
もちろん料理にもこだわりは満載だ。手掛けるのは、フランスで料理の修業経験もある佐々木幸伸シェフ。カレーのベースとなるのはフォン(欧風ダシ)とデミグラスソース、そして3種の自家製ルーだ。
フォンは仔牛の骨やスジ肉のほか、鶏のガラやモミジを香味野菜と4日間煮込むことで力強さとまろやかさを両立する。デミグラスソースは、牛骨やスジにトマトなどを合わせて5日間じっくりコトコト。
ルーにも一切の手加減はない。ひとつめは、焦げるギリギリまでローストした小麦粉に、牛脂とスパイスを合わせたブラックルー。ふたつめは、その焙煎度合いを適度に抑えたブラウンルー。そしてラストは、玉ネギをあめ色になるさらに先まで徹底的に加熱し、1/10の量になるまで水分を飛ばしたオニオンルー。
同店のカレーメニューは具材別にビーフ、チキン、エビ、ホタテの4種があり、今回は「黒毛和牛カレー」(1540円)に「海老1ヶ増し」(220円)をプラス。当然の如く、メインとなるそれぞれの具材は産地からして一級品だ。
ビーフはA4~A5ランクの黒毛和牛から希少部位の三角バラを採用し、旨みが抜けないようフォンとともに低温で煮込む。次はルーと合わせて1時間オーブンで加熱。その後冷蔵庫で1日寝かせる工程など、計7日間を経て、ソースの仕込みが完成する。
「うわぁ~、見た目も香りもエレガント!これはおいしいに決まってるやつですよ。ソースポットで提供してくれるのも、特別感があってうれしいです!」(とおるさん)
艶やかな香りを演出するのはスパイスだ。カレーらしさは貫きつつ、同店らしい個性が出るよう素材を厳選して独自調合。吟味した12種類の香辛料とハーブを焙煎し、ソースに加えるタイミングを数回に分けることで、アロマティックなフレーバーを効果的にとけこませている。
ソースポットから、ライスのプレートへとカレーをダイブ。すると、こぼれんばかりに具材がゴロゴロッと!とおるさんの笑顔も最高潮に。
期待を超えるリッチな味。このカレーはごちそうだ!
ひと口めは黒毛和牛とともにカレーを。主役は肉であるものの、玉ネギをはじめとする野菜もたっぷりで、とけこんだ甘みがスパイシーさとともに、味覚神経をトロンと刺激する。
「第一印象としては、とにかくコク深くて濃密。でもただ濃いだけじゃなくて、甘みや酸味もあって上品です。辛さは中辛で、爽やかなスパイシーさを残す大人な余韻も飽きさせないポイント。期待を超えるリッチなおいしさです!」(とおるさん)
そして黒毛和牛に大きなエビと、とおるさんは具材の芳醇さにも言及。
「牛肉はホロッと柔らかい食感、エビはプリッと弾けるような弾力。それぞれの素材がカレーと一体になって、それにサイズもインパクト大なのでごちそう感がスゴいです!」(とおるさん)
次は漬物もチェック。「BRICK」では、客の好みでアレンジを楽しめるよう、3種類を用意している。
「3種類あるうえ、味付けもそれぞれ違うから、さまざまな“味変”が楽しめていいですね!僕は玉ネギが一番好みかな、ちょっと和風に味付けされたピクルスで、ライスにもよく合うんです」(とおるさん)
同店のキーとなるスパイスのひとつが、実はショウガ。甘酢漬けは素材そのものに使っているのでカレーにもよく合う。そして玉ネギのピクルスには、バルサミコ酢のほかに醤油も使っているため、ライスによく合うというわけだ。カレーに対する福神漬けは定番の組み合わせだが、ソースやライスとの相性まで考えられたこの3点セットは「BRICK」の名脇役といえる。
カレーシーンとしては、スパイスや和ダシ、変わり種、ビジュアルなどにこだわったスパイスカレーが最先端だろう。しかし、トレンドによりそういった店が急増しているからこそ、「BRICK」のような正統派の欧風カレー店がおもしろい。しかも同店には、奇をてらわずに素材と製法を突き詰めた、絶対的なおいしさがある。今回は紹介していないが、もちろんシチューも絶品だ。テイクアウトもできるので、ぜひご賞味あれ。
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取材・文=中山秀明
写真=阿部昌也