新海誠監督の最新作『すずめの戸締り』のヒロイン役・原菜乃華、声優決定後にまずやったこととは?

2022年10月28日

1700人を超える応募の中からオーディションを突破!ヒロイン役の声優を務める原菜乃華さん

2022年11月11日(金)に公開を控える新海誠監督の最新映画『すずめの戸締まり』。公開に先駆けて8月24日に刊行された、新海監督書き下ろしの原作『小説 すずめの戸締まり』は、オリコン週間文庫ランキングで初登場1位を獲得(※9月2日付・オリコン調べ)し話題となっている。そこで今回、同映画の特集サイト 「すずめウォーカー」 では本作のヒロイン・岩戸鈴芽役に抜擢された原菜乃華さんをフォーカス。1700人を超えるオーディションを突破し、新海監督に見出された彼女に、「すずめの戸締り」の見どころ、初挑戦となった声優への取り組みについて聞いた。

合格したことに興奮していて「味がまったくしなかった」…?


――1700人を超えるオーディションを突破した際のお気持ちを改めて教えてください。

【原菜乃華】合否はサプライズ発表だったんですが、合格の通知をもらったときは率直に「うれしい!」ってなりました。そのあとは大役を授かったことにやや不安な気持ちに切り替わって「とにかく一旦、落ち着こう!」と、餃子を食べに行きました。

原菜乃華さんが演じる、ヒロインの岩戸鈴芽


――餃子…!好きな料理を食べて“冷静”になろうとしたわけですね。

【原菜乃華】私はメモに「行きたい店」をリストアップしていて、その中から「銀座天龍」を選びました。ただ、合格したことに興奮していたので「味がまったくしなかった」記憶があります(苦笑)。とにかくお腹にモノを詰め込んで、気持ちを落ち着けようとしたのを覚えています。

餃子を食べに「銀座天龍」に行った理由とは…?


――ユニークなエピソードですね!「合格」の想いをまず誰に伝えましたか?

【原菜乃華】いちばん最初に連絡したのは母です。とても喜んでくれて、「気をつけて帰っておいで」って言われました。実は、前出の餃子屋さんには母と父と妹も誘ったんですが、急すぎたのでみんなに断られて一人で行ったことも補足させてください。

――本作、映画『すずめの戸締り』の見どころを教えてください。

【原菜乃華】人と人との繋がりが紡いでいく先に、「今ある大切なものに気づける」というすごく温かい作品です。シリアスな展開だけでなく、全体を通してコミカルなシーンも多く、老若男女を問わず楽しめる映画だと思います。

新海誠監督作品の代名詞となっている“映像美”

ミステリアスな白い猫・ダイジン


――声優は初挑戦となります。「声」の表現で苦労した点は?

【原菜乃華】コミカルな部分はオーバーにお芝居することを心がけました。シリアスなシーンは100%で演じてしまうと、声が高くなってずっと叫んでいるような印象になってしまって見ている方が苦しくなってしまうので、実写映画とは違った伝え方で、ちょうどよいラインを狙った力の調整に気をつけました。声の抑揚で感情を表現するのはとても難しいですが、それが声のお芝居の醍醐味でもあり、すごく楽しめました!

「すずめの戸締り」の魅力を語る原菜乃華さん


――8月に小説版が発売されました。小説ならではの新海監督作品の魅力を教えてください

【原菜乃華】新海監督が紡ぐ“美しい言葉”が本当に大好きです。実は、アフレコに入る前に小説を読ませてもらっていて、新海監督に聞きたかったことはすべて小説で描かれていました。小説にはキャラクターの感情であったり各シーンの舞台裏だったりを描いているので、演技をするうえでとても参考になりました。

――小説を読んでいて、実際にキャラが動くところを見たくなったのでは?

【原菜乃華】早く、鈴芽と(宗像)草太が見ている景色を映像で見たい!と思いました。逆に、映画を見て鈴芽や登場人物がどういった感情を持って行動しているのか気になった人は、映画を見たあとの“答え合わせ”として小説を読む、という楽しみ方もできると思います。

映画で気になったキャラの内面描写は、小説に記されている場合もあるという


――小説の反響は原さんに届いていますか?

【原菜乃華】SNSのコメントなどで、「小説読んだよ!」といったコメントをたくさん頂いて、うれしいことばかりです。新海監督の小説に関しては、「君の名は。」も大好きで、発売日に本屋さんに行って買って読んでいたぐらいです!しかも「君の名は。」の公開日はワタシの誕生日ということもあって、新海監督とのご縁も感じずにはいられないです。

余談ですが、私、好きな小説を買ってきて“自分でセリフを読みあげる”という遊びをよくやっているのですが、「君の名は。」の宮水三葉のセリフが好きすぎて、何回も何回も声出ししていたのを思い出しました。

本作のキーとなる「謎の扉」


――映画「すずめの戸締まり」をどんな人に見てほしいですか?

【原菜乃華】全人類に見て欲しいです!人と人の繋がりを経て成長していく鈴芽の姿とか、傷を抱えながらも真っ直ぐ進んでいく姿は、どんな世代の方にも響くことがあると思うので、皆さんに見てほしいです。

――特集サイト「すずめウォーカー」をおすすめしてください!

【原菜乃華】「すずめウォーカー」でしか見られない動画もあるし、新海監督やキャストの方の独自インタビューも公開されているので、ぜひチェックしてみてください!


文・撮影=若狭健太郎
(C)「すずめの戸締まり」製作委員会

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